（完結） 転生して１６歳から人生やり直し

菊を出荷してみた

クリスマス明けから姉の嫁ぎ先で、切り花の出荷を手伝う。

年末は、一年で一番の稼ぎ時だ。
ビニールハウスの中で、開花時期を調整された菊を出荷する。
切り出された菊を、カートに載せてハウスの外に運び出す。

外では、花をシートに包んで出荷出来るようにしていた。
朝から夜遅くまで菊を運ぶ、それが５日間続いた。

「光希が手伝ってくれて、助かった」
姉は、妊娠が分かるようになったお腹を抱えていた。

「姉ちゃんが無理しないように、手伝ったんだ」

「ありがとう、旦那も喜んでた」
母親が車で迎えに来たので、旦那さんにも挨拶をして帰った。

「お疲れ様、よく頑張った」
母が褒めてくれる。

「これで姉ちゃんに助けて貰った、借りは返せたかな」
元々は俺が転生するはずの子供だ、元気に育ってほしい。
今の姉には無理はさせられない。

家に帰りつくと、兄貴の陽希はるきが帰っていた。

「おう、お疲れさん」
向こうから、声を掛けてきた。

「兄貴、お帰り。
服をいっぱいくれて、ありがとう。
大事に着てる」

「ちょっと見ないうちに、デカくなった。
溺れて入院したって聞いたけど、元気で安心したぞ」