68 / 275
雨の夜 1
しおりを挟む
土曜日にアルバイトが終わり、24時前に駅に着いた。
改札を出ると、伊桜稜也が待っていた。
185cmの身長だ、見間違えるはずが無い。
「誰を待ってるの?」
「姉さんに話がある」
ピンときた。
「買い物したいの、スーパーについて来て」
駅からすぐの、24時間営業の店に入る。
カートを押しながら、豆乳や卵、野菜をカゴに入れていく。
人もまばらな店内で、歩きながら聞いてみる。
「話って、何?」
「ここで聞く?」
「二人になるって、危険だから」
「何もしないって」
「レイプ事件の8割は、顔見知りや友達だよ」
「酷え言い方」
「稜也に襲われたら、ひとたまりもない」
「約束する、何もしないって」
「詐欺師はみんな、そう言うよ」
「どうしようもないくらいに、姉さんが好きなんだ」
やっと彼の口から、その言葉を聞いた。
「駅で見たときから、判ってた」
私が言うと、返事が無かった。
会計を済ませて、エコバッグに詰める。
稜也が荷物を持ってくれた。
雨の中を歩いて、自宅に着いた。
「静かにね」一言、注意しておく。
「キレイな部屋だな、無駄なものが無い」
「物が増えるのが嫌いなの」
買ってきたものを、冷蔵庫に整理していく。
「さあ、話を聞かせて」
ソファに座っている稜也に、ダイニングの椅子に座って尋問を開始する。
「製菓の子に、付き合ってって言われたんだ。
その時、俺は姉さんが好きだって確信した。
だから、好きな子がいるって断った。
断った以上、俺も告白するって決めて来た」
真っ直ぐで、わかり易い性格だ。
夢を一度諦めてるのに、ひねくれてないのは素敵な事だった。
改札を出ると、伊桜稜也が待っていた。
185cmの身長だ、見間違えるはずが無い。
「誰を待ってるの?」
「姉さんに話がある」
ピンときた。
「買い物したいの、スーパーについて来て」
駅からすぐの、24時間営業の店に入る。
カートを押しながら、豆乳や卵、野菜をカゴに入れていく。
人もまばらな店内で、歩きながら聞いてみる。
「話って、何?」
「ここで聞く?」
「二人になるって、危険だから」
「何もしないって」
「レイプ事件の8割は、顔見知りや友達だよ」
「酷え言い方」
「稜也に襲われたら、ひとたまりもない」
「約束する、何もしないって」
「詐欺師はみんな、そう言うよ」
「どうしようもないくらいに、姉さんが好きなんだ」
やっと彼の口から、その言葉を聞いた。
「駅で見たときから、判ってた」
私が言うと、返事が無かった。
会計を済ませて、エコバッグに詰める。
稜也が荷物を持ってくれた。
雨の中を歩いて、自宅に着いた。
「静かにね」一言、注意しておく。
「キレイな部屋だな、無駄なものが無い」
「物が増えるのが嫌いなの」
買ってきたものを、冷蔵庫に整理していく。
「さあ、話を聞かせて」
ソファに座っている稜也に、ダイニングの椅子に座って尋問を開始する。
「製菓の子に、付き合ってって言われたんだ。
その時、俺は姉さんが好きだって確信した。
だから、好きな子がいるって断った。
断った以上、俺も告白するって決めて来た」
真っ直ぐで、わかり易い性格だ。
夢を一度諦めてるのに、ひねくれてないのは素敵な事だった。
1
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」
「……あぁ、君がアグリア、か」
「それで……、離縁はいつになさいます?」
領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。
両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。
帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。
形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。
★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます!
※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる