ピリ辛×ちょい甘+コク=猛愛?一夜を共にしたからっておかしくありません?

はなまる

文字の大きさ
13 / 40

13俺の番と出会うまで(リント)

しおりを挟む
 
 俺はリント・アル・フォン・ヴァルデマル。

 竜人で国は竜人国のピュタール国だ。

 それで俺は竜帝の子どもで第二王子だが、上には竜帝である父ルブル・アル・フォン・ヴァルデマルと王妃メデスとの間に出来た王位継承一位の兄ジュードがいるが何しろ病弱だ。

 俺の母は平民だったが父である竜帝の番と分かり俺が生まれた。

 でも、王妃から激しい嫉妬を受けて母は毒殺された。

 ピュタール国はこの大陸で一番力を持っている国でその始まりは5000年以上も前と言われている。

 この世界に竜が降臨して人間に恋をした竜が国を作ったと言われており始祖のアプラスと人間の女レアがピュタール国を作ったと言い伝えられている。

 そしてアプラスは魂玉こんぎょくという宝珠をもっており物凄い竜力を持っていたらしい。

 そして二人の間に出来た子供も同じく魂玉を持って生まれたらしく竜人ではあったが絶大な力があったと言い伝えられている。


 

 だが、竜人としてピュタール国を収める竜帝は長生きではあったが番と巡り合うのは並大抵ではなかったので、何代か後の竜帝の代には番が現れず別に愛した女性を娶りその子どもに次代を引き継がせて行くことになった。

 そうしているうちに番との間に出来た子供にだけが魂玉を持って生まれることが分かった。

 番でない相手との子供には始祖の竜帝の力が引き継がれない事がわかったのだ。

 それがわかると竜帝は竜帝の血を引き継ぐもので番を娶ったものが竜帝を引き継ぐようになった。

 だが、それも長くは続かなかった。

 番に巡り会えない時代が続いたのだ。

 それでここ3代ほどは竜議院で竜帝の血を濃くものから竜帝が選ばれていた。

 だが、今の竜帝に番が現れた。

 そしてその子供が俺だ。



 番と魂と身体の契りを交わした竜人の魂玉はそこで最大限の覚醒を遂げるらしい。

 これはお互いが愛し合い求めあって初めて遂げられる神事とも聞く。

 その神事は創始のアプラスの前で誓いを述べ行われるものらしくその竜人はアプラスの力を引き継ぐことになり、いわゆるこの世で最も力を持つ竜人となってピュタール国の竜帝として君臨すると言われている。

 絶対的な力を持つ竜帝はこの世界の安定をもたらすとも言われている。

 まあ、これはあくまで言い伝えだが。



 まあそんな訳で‥始祖の時代の習わしに元すなら次期竜帝は俺となるべきはずだが、どの国にも勢力を持つ貴族がいるんだ。

 結局王妃の父であるロイ・キンリー公爵家が激しく反対をした。

 キンリー公爵はピュタール国の前竜帝の従兄弟でもあり竜帝の選定にも最後まで残っていたほどの実力の持ち主だった。

 竜帝に番が現れて一番慌てたのはキンリー公爵だったのだろう。

 そう言うわけで俺は生まれた時から命を狙われて来た。母が生きているうちはまだ良かった。

 父の竜力が俺達を守っていた。

 だが俺が8歳の時とうとう母は病で亡くなった。それも毒を盛られたのだろう。

 竜帝である父は番を失い抜け殻になってしまった。



 それを待っていたかのようにキンリー公爵が表に出て来た。

 俺の後継者には竜帝の弟でもあるアレクス・ミュベール公爵がなってくれたがキンリー公爵の力は大きかった。

 俺はミュベール公爵から自分の身を守れるようにと毒の耐性を付けられ持っている竜力を最大限活かす事を教えられた。

 そのおかげで近づく敵を察知出来るしそれに対する防御も出来るようになったがアレクス・ミュベール公爵がいなかったらどうなっていたかわからない。

 それにもう一人従者のクレイブと言う男もいて俺は今まで命を繋いできたようなものだった。

 おまけに最近では兄ジュードの婚約者のカロナにまで言い寄られる始末だ。

 そんな時俺もそろそろ身をまとめたらと話が出て令嬢を紹介された。

 その頃の俺はもう狙われることにうんざりしていたし番に出会えるのも無理だろうと思っていた。

 俺も油断していた。

 メヒナ・イエリン。大きな商会の令嬢で貴族とは関係ない相手だった。だからその話の乗った。

 その席に罠が張ってあった。

 俺はかなり強烈な毒薬を浴びせられ意識が混濁したところに、いきなり角を折られて竜力をほとんど失った。

 その時ピュタール国のすべてがいやになった。

 ただ一人従者のクレイブだけが俺を連れて逃げてくれた。

 その避難先がマニール国だった。今思えばそれは運命だったのかもしれない。



 俺は力を失って子どもの姿になっていた。毒薬は霧状になるもので毒煙を吸い込んだ喉はひりついて声も出なかった。

 そんな俺を見つけてくれたのがミルフィだった。

 俺は微かに匂うその甘い香りに胸の奥がズクンをうごめいた。

 こんな時に?まさか?まさかだろ!

 竜力を失っていてもこの疼くような香りを間違うはずがなかった。

 身の奥に確かにある竜人の性が。

 しなびた力がむくむくと湧き上がっていくように俺は彼女を力強く見つめていた。

 ミルフィは俺を連れて家の中に入って‥俺の頬の傷を自分の唾で‥その瞬間全身に稲妻が駆け抜けた。

 俺の番だ!!

 身体中がそうだとビンビン感じて。

 そんな俺にミルフィは食事を給餌してくれた。

 これはもう俺を受け入れていると思っていいのかと思うだろう。

 おまけに俺の番。俺と同じ髪色。瞳の同じだなんて。一体どんな偶然なんだよ。

 俺の身体の中心にある魂玉がビンビンしてもう暴発するんじゃないかって心配だったけど、まあ、魂玉が破裂したなんて文献は読んだこともないから問題ないだろう。



 その夜俺は彼女のベッドで一緒に眠り、夜中に彼女は俺を誘ってきて‥

 俺はまさに天国に昇るような気持ちになったのはわかるだろ?

 彼女に求められるまま俺はミルフィとひとつになった。

 もう夢のような一夜だった。

 なのに!

 彼女は朝目覚めると俺を拒絶した。 

 俺は信じれなくて何度も彼女に愛を告げた。でもだめだった。

 だけどやっと巡り合った番を手放すはずもない。それに彼女とは一度身体を繋いだ。

 俺の力はミルフィと繋がったわけでそのおかげか竜力もかなり戻っている。

 だからミルフィの居場所は感じる事が出来るしいざって時には転移で助けにも行く事だって出来る。

 それに彼女が欲しがっているものだって俺には与える事が出来るんだ。

 だから今夜だって。

 ミルフィがコショーが欲しいって願った。

 コショーは5000年の歴史を持つピュタール国に転生者が持ちこんな調味料だ。他にも唐辛子やマヨネーズ、醤油にラー油、みりんに味噌って言うものまである。

 すべて異世界からやって来た人間が元の世界を懐かしんで再現した調味料だ。

 さすがにハンバーガーやラーメンは文献で読んだ気はするが出してはやれないが調味料なら大抵のものはピュタール国で管理してるからな。俺は調味料のある食品庫からそれを念じて移動させるだけでいい。

 何しろ転生者が苦労して作ったらしいから今も大切に管理がしてある。

 今まで使いもしないあんなものを管理して何の得があるんだって思っていたがこの日の為だったのかと感謝する。



 それにしてもミルフィがあんなに料理のセンスが抜群だったなんて俺はなんてラッキーな男なんだ。

 あの、肉は一体どうやってあんなに?今まであの調味料にそんな事が出来るなんて知らなかった。

 卵とマヨネーズがあんなに絶妙なハーモニーを奏でるなんてはじめて知ったぜ!

 ったく、肉じゃがってあんな味だったのかよ。マジやべぇ。

 こうなったたら、何がなんでもあいつを俺のものにしなくちゃな。

 ミルフィは番の猛愛がどれほどかを知らないんだろう。

 いいか、ミルフィ。俺は君の心を絶対に掴んで見せるからな。覚悟してろよ。

 愛してる。俺の唯一俺の‥俺の番ミルフィ~!!!





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

彼は亡国の令嬢を愛せない

黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。 ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。 ※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。 ※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。

番探しにやって来た王子様に見初められました。逃げたらだめですか?

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私はスミレ・デラウェア。伯爵令嬢だけど秘密がある。長閑なぶどう畑が広がる我がデラウェア領地で自警団に入っているのだ。騎士団に入れないのでコッソリと盗賊から領地を守ってます。 そんな領地に王都から番探しに王子がやって来るらしい。人が集まって来ると盗賊も来るから勘弁して欲しい。 お転婆令嬢が番から逃げ回るお話しです。 愛の花シリーズ第3弾です。

【完結】番が見ているのでさようなら

堀 和三盆
恋愛
 その視線に気が付いたのはいつ頃のことだっただろう。  焦がれるような。縋るような。睨みつけるような。  どこかから注がれる――番からのその視線。  俺は猫の獣人だ。  そして、その見た目の良さから獣人だけでなく人間からだってしょっちゅう告白をされる。いわゆるモテモテってやつだ。  だから女に困ったことはないし、生涯をたった一人に縛られるなんてバカみてえ。そんな風に思っていた。  なのに。  ある日、彼女の一人とのデート中にどこからかその視線を向けられた。正直、信じられなかった。急に体中が熱くなり、自分が興奮しているのが分かった。  しかし、感じるのは常に視線のみ。  コチラを見るだけで一向に姿を見せない番を無視し、俺は彼女達との逢瀬を楽しんだ――というよりは見せつけた。  ……そうすることで番からの視線に変化が起きるから。

[完結]間違えた国王〜のお陰で幸せライフ送れます。

キャロル
恋愛
国の駒として隣国の王と婚姻する事にになったマリアンヌ王女、王族に生まれたからにはいつかはこんな日が来ると覚悟はしていたが、その相手は獣人……番至上主義の…あの獣人……待てよ、これは逆にラッキーかもしれない。 離宮でスローライフ送れるのでは?うまく行けば…離縁、 窮屈な身分から解放され自由な生活目指して突き進む、美貌と能力だけチートなトンデモ王女の物語

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

番は君なんだと言われ王宮で溺愛されています

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私ミーシャ・ラクリマ男爵令嬢は、家の借金の為コッソリと王宮でメイドとして働いています。基本は王宮内のお掃除ですが、人手が必要な時には色々な所へ行きお手伝いします。そんな中私を番だと言う人が現れた。えっ、あなたって!? 貧乏令嬢が番と幸せになるまでのすれ違いを書いていきます。 愛の花第2弾です。前の話を読んでいなくても、単体のお話として読んで頂けます。

王弟殿下の番様は溺れるほどの愛をそそがれ幸せに…

ましろ
恋愛
見つけた!愛しい私の番。ようやく手に入れることができた私の宝玉。これからは私のすべてで愛し、護り、共に生きよう。 王弟であるコンラート公爵が番を見つけた。 それは片田舎の貴族とは名ばかりの貧乏男爵の娘だった。物語のような幸運を得た少女に人々は賞賛に沸き立っていた。 貧しかった少女は番に愛されそして……え?

【完結】家族に愛されなかった辺境伯の娘は、敵国の堅物公爵閣下に攫われ真実の愛を知る

水月音子
恋愛
辺境を守るティフマ城の城主の娘であるマリアーナは、戦の代償として隣国の敵将アルベルトにその身を差し出した。 婚約者である第四王子と、父親である城主が犯した国境侵犯という罪を、自分の命でもって償うためだ。 だが―― 「マリアーナ嬢を我が国に迎え入れ、現国王の甥である私、アルベルト・ルーベンソンの妻とする」 そう宣言されてマリアーナは隣国へと攫われる。 しかし、ルーベンソン公爵邸にて差し出された婚約契約書にある一文に疑念を覚える。 『婚約期間中あるいは婚姻後、子をもうけた場合、性別を問わず健康な子であれば、婚約もしくは結婚の継続の自由を委ねる』 さらには家庭教師から“精霊姫”の話を聞き、アルベルトの側近であるフランからも詳細を聞き出すと、自分の置かれた状況を理解する。 かつて自国が攫った“精霊姫”の血を継ぐマリアーナ。 そのマリアーナが子供を産めば、自分はもうこの国にとって必要ない存在のだ、と。 そうであれば、早く子を産んで身を引こう――。 そんなマリアーナの思いに気づかないアルベルトは、「婚約中に子を産み、自国へ戻りたい。結婚して公爵様の経歴に傷をつける必要はない」との彼女の言葉に激昂する。 アルベルトはアルベルトで、マリアーナの知らないところで実はずっと昔から、彼女を妻にすると決めていた。 ふたりは互いの立場からすれ違いつつも、少しずつ心を通わせていく。

処理中です...