大嫌いなんて言ってごめんと今さら言われても

はなまる

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  それからが大事だった。

 アルナンドはこの事を学園長に報告した。

 学園長は飲酒やそれに加えて剣術大会でのこともあってこれを重く見た。

 フェリオ、ナージャ、クララ、キャロリーナ、パメラ、そしてシルベスタは呼び出された。


 学園長室に入った6人は事情を聞かれる。

 「それであんな騒ぎを起こしたのは一体誰の責任なんだ?」と学園長。

 「計画は前からたてていましたが、あんな大騒ぎにする予定ではなかったんです」ナージャが言った。

 「私は生徒会の仕事で会場に行ったのはほぼ最期の当りでほとんど関係ありません」クララ。

 「私だってワインなんか飲んでいいのかって思いましたけどシルベスタが勝手に準備していたから…悪いのはシルベスタなんです。だって剣術大会だってあんなに騒ぐつもりもなかったし、パーティだってプレゼントを渡してお茶会程度だと思ってたんです。なのに…」キャロリーナは泣きだした。

 「私もあんな騒ぎになるなんて…そんなつもりはなかったんです。ごめんなさい」パメラも泣き始めた。

 「学園長、みんなが言った通り。シルベスタがファンクラブに入っておかしくなったんです。お金があるからってそれを見せつけるように色々な物を作ったりみんなに配って騒ぎを引き起こしたんです。ワインだって俺はそんなもの頼んでません。進められて飲んだことは悪かったと思ってます。でも、原因はシルベスタにあります」

 シルベスタはみんなから睨みつけられる。


 「あなたが入って来なければよかったのに!」クララ。

 「ほんとに、余栄な事ばかりして」ナージャ。

 「とんだ約病神よ。もうファンクラブはやめてちょうだい!」キャロリーナ。

 「そうよ。あなたのせいで…」パメラ。

 「ほんと!みんな迷惑してるだろ!俺はそう言う女は大っ嫌いなんだ。俺の前に二度と顔を見せるな。もちろんファンクラブもやめてもらう。学園長責任はシルベスタにあります。みんなそう思ってます!」

 シルベスタの顔は引きつっていた。頭はくらくらして脳震盪を起こしそうになるが必死で倒れないようにと足を踏ん張った。


 「飲酒や剣術大会での事も踏まえて君たちは1週間の謹慎処分とする。それでシルベスタ・オリヴィエ。君には両親に一度来ていただいて厳重注意と処分はその時に話をするからそのつもりでいなさい」

 「はい、学園長ご迷惑をお掛けして申しわけありませんでした」

 シルベスタは学園長に頭を下げて謝った。


 それぞれ退室するよう言われて部屋を出て行く。

 出て行く時にそれぞれがシルベスタに暴言を吐き捨てる。

 「二度と俺に近づかないでくれよ。お前なんか大っ嫌いだ。あの話もちろん忘れてくれよ!」

 「ほんと!いい迷惑だわ」クララ。

 「いい人だと思ったのにここまでやるとは思わなかったわ。いくらお金持ちだからってやり過ぎなんじゃない?」キャロリーナ。

 「そうよ。そうやって私たちを馬鹿にしてたんでしょ?ほんとむかつく!」パメラ。

 「親切にしたのにこんな事になるなんて、最初からそのつもりだったの?いやな人」ナージャ。

 「「「「あなたなんか大っ嫌い。二度と私たちに関わらないで!!」」」」

 全員がそう捨て台詞を残して出て行った。


 シルベスタはその場に頽れた。

 (そんなぁ~そんなつもりなんかあるわけないじゃない。フェリオ様に恋をしてみんながフェリオ様を応援してるって知って嬉しくて会員になって、少しでもみんなに喜んでもらおうと頑張っただけなのに…どうして?何がいけなかったの?そんなひどい事言わなくてもいいじゃない。みんなひどいじゃない。私どうすればいいの?嫌いになんかならないでよ。フェリオ様~)

 シルベスタの心はズタズタに切り裂かれた。



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