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13墓穴を掘った(アッシュ)
しおりを挟む俺(アッシュ)は王女の部屋から連れ出されると王宮内の牢に入れられたが証拠不十分で釈放された。
俺はほっとしていた。
まあ、自宅に帰って騎士が来て連行されたのはリベラの事だとすぐに思ったが。
やっぱりまずかったよな?でも、リベラはきっとうまくごまかしてるはずだ。だって自分も困るんだからな。
まあ、ロガワロ国の王太子とは離縁したと言ってたしそうたいした騒ぎにはならないだろう。
それにしても酒でも飲んで帰るか。
俺はなじみのクラブで酒を飲むと屋敷に帰った。
結局出し損なったせいで熱がくすぶり続けていた。
こんな時には女。だが今日は大人しくしておいた方がいいな。
まっ、手頃なところで‥そうだ!ミュリアンナを抱けばいいんじゃないか?
あいつは俺の妻なんだ。
あなたみたいな女たらしとは寝たくないとか言いやがって!
ほんとは俺が他の女と遊ぶのが嫌だと思ってるに違いない。俺に抱かれればどんな女だっていちころなんだからな。
こうなったら今夜はミュリアンナを‥
俺の思惑は見事に裏切られた。
何で俺の屋敷に騎士が?ああ、そうかリベラの事で‥でも、あれは明日になったはずじゃ?
また地下牢に放り込まれた。
翌日連れて来られたのは騎士隊の取調室だった。
マクファーレン副隊長が直接取り調べを行うらしい。そこには父のロードンが駆け付けて来た。
「アッシュ。なにをした?」
「どうして父さんがいるんです?副隊長、父には関係ない事です!」
俺は父にそんな事を知られたくなかった。そうでなくても愚息な息子だと思われていることは知っている。
「関係ない?黙れ!お前のした事がどれだけ国に迷惑を掛ける事になるかわからないのか?」
父に怒鳴りつけられて唖然とした。
「知ってるんですか?」
「当たり前だ。昨晩無理やり出してやったのにお前はまた何をしたんだ?」
「‥‥俺はただミュリアンナと‥」
「もういいでしょう。取り調べを始めます。アッシュ・レーヴェン。あなたはリベラ王女と関係を持ちましたか?」
しびれを切らしたのか副隊長が割って入った。
「‥‥‥」そんな事を言えるわけが。
「王女の身体検査ですべて明るみになっているんだ。今さらうそをついてどうなる?」
父は苛立たし気に俺を睨みつける。
俺は諦めてそれを認めたが。
「はい認めます。で、でもナカに出したりしてません。その前にばれて‥」
俺は昨晩の事だけを話す。その前日も関係を持ったがそれはばれていない。余計な事は言いたくなかった。
「持ったんですね?確実に交わりをしたと言うことで間違いありませんね?」
「まあ、そこは間違いありません」
まったく、父のいる前でする話ではないだろう。
思った通り父の顔が真っ赤になる。瞳には怒りの炎が見えるほどで顔をぐっと歪ませた。
「このばかもんが!誰がそんな事を認めろと言った!お前の頭はどこについているんだ?そこはやっていませんと答えるべき‥はぁ~まったくお前という奴は‥‥」
「そんな‥」
俺は閉まったと思ったがもう遅い。
父はうなだれて俺を問い詰めた。
「‥‥王女はまだオルセン王太子の妻なんだぞ。どう責任を取る気だ?」
げっ?でも離縁したんじゃ?
「でも、王女は離縁したって聞いて‥お、俺はどうなるんです?」
俺は言葉に詰まる。
父はもう何も言うことはないとばかりにそっぽを向いた。
「アッシュ。よく聞け。王女は離縁などしていない。少しわがままを言っただけだ」
はっ?
「そ、それで俺は‥」
もしかしてこのまま幽閉されるとか?女なら修道院だが、男なら強制労働?
脳内でそんな事がよぎり背筋が凍る。
父は頭を抱えて座っていたがマクファーレン副隊長に頭を下げた。
「マクファーレン副隊長。今回の事深くお詫びする」
「私に言われても困ります」
「まあそうだが‥国王とも話をするつもりだが今回の事は国にとっても絶対知られてはならない事と言われるだろう。なので愚息には監視をつけ私の元で仕事をさせる。なので穏便に済ませてもらいたい」
「それがこの男に守れるとでも?」
ぎろりとマクファーレン副隊長の視線が俺を睨む。
「いや、言われなくても今回はやばいってわかってる。父さん約束する。これからは二度と女遊びはしないって誓うから。だから‥」
「誓約は絶対なんだからな。わかってるんだろうな?もう今後はお前を庇ったりしないぞ!次は公爵家から追放する」
父は相当怒っているのははっきり伝わった。俺はその場で二度と女遊びはしないと誓約書にサインとした。
しばらくは大人しくするしかない。女はミュリアンナを抱くしかないだろう。
あいつ俺を避けやがって次は媚薬でも盛って‥
だが王女の事がはっきりするまでは帰らせないと言われて仕方なく牢に連れて行かれた。
でも、俺は簡単に考えていた。まあ半年もすればだれも何も言わなくなるさ。
まあ、それまでは大人しくしているつもりだが。
牢には父も付いて来て父からしつこいほど言われた。
「お前には妻がいるんだ。相手はミュリアンナにしてもらえ。そのための妻だろう。二度と女遊びをするんじゃない。そして跡取りを作れ、それがお前に出来る唯一の事だ。いいか私についてしっかり仕事を覚えろ。今度裏切ったらお前は追報するからな」
「そんな、父さんそれは酷いじゃないですか!」
「何がひどい?散々好きな事をして来たんだ。わかったら帰ってミュリアンナの機嫌でも取る事だ。離縁は出来ないからな。そんな事をしてみろ王女と何かあったと吹聴するようなもんだ。まったくバカ息子が!」
「‥‥‥」
翌日騎士隊は除隊になったと知らされた。
俺はリベラ王女がロガワロ国に向けて出発した後で父の計らいもあって屋敷に帰らされた。
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