私達の『異世界』

蜩 輪廻

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予想外の再会とセットでどうぞ

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人の睡眠には二つあって、夢を見るくらいの若干脳が起きている状態の時と夢も見られないくらい脳も寝るくらい深く眠る時があるとか何とか。そして、夢を見るくらいの睡眠はそんなに起きないらしいとか。


ーー誰だ、そんなこと言ったやつ

今すぐにでも出てこい……そして殴り潰す


「……また、会ったな」
「………………」


また、真白な世界に私達はいた
目の前の若干薄汚れた灰色の髪の少年兵は表情はよくみれば無機質そうで、多分。多分だが、敵意も消えていて襲いかかってくる心配はないとホッと一息ついた。

少年兵君は私が今座っている場所から遠すぎず近すぎずの間隔の場所に座ってじっ、としている。
おそらく前みたいに適当な時間が来たら帰れると思っているのだろう。その時間を待つみたいだ。

なぜ、また同じ夢を見るんだ?と疑問は尽きないが、こうなってしまったのなら仕方がない。夢が醒めるまで待つしかないのだろう。

みるものもない。手持ちもおそらくない。何か物が落ちているわけではない。

つまるところ、暇だ。とても

こんな時にはマンガとかゲームとかあればいいんだけどなぁ……何もないし、することないし、どうしよう。
所詮は夢。されど夢でも現実に近い時間の経過を感じる

……望めば、ほしいものはここに現れるのだろうか?

じっと目を閉じて頭の中でゲームを浮かべるとどこからかポンッと音がした。その音に驚いて見開けば、愛機である携帯ゲーム機が。

「いやったっ!!」

思わずガッツポーズを取った。まさか、こんなホイホイと簡単に上手くいくとは思わなんだとウキウキ気分でゲームの電源ボタンを押す。

ん?
……あれっ、青色のランプが点かない?

画面も真っ暗なままだ

…………まさかっ!!

「充電切レ……ダトゥ?」
意識もせずにカクカクな発音。まるで日本語を覚えたての外国人の如くのそれ。オオーナンテコッタパンナコッター?

なんという失態だろうか
あぁ、神よ!神は死んだとでもいうのか!?と心で叫ぶ。無宗教の、どっちかというと仏の教えの方を信じてる自身に
何言っていんだコイツ、とかなんとかツッコむ人なんて何処にもいない!いるまいよっ!

そう!この真白な部屋のどこにもね!!

……あれっ?

「しょっ、少年兵君がいないぃぃぃぃ!?」

大事なことに気付き数秒の間を取ってから、いらなさそうで、とても必要な叫びが部屋に響く
目の前の視界に入っていたあの少年兵君が忽然と姿を消していたのだ。なに、その余計なお世話マジック!?

あの少年兵君はどこへ消えてしまったというんだ!え、一人にしないでよ!せめて何か一言くらいいいじゃないっスか!?ねぇ、ちょっと!?

パニックを起こしてすでに涙目な私と、出てきたのにもかかわらずに電源がつかない哀れな携帯ゲーム機は真白な部屋に取り残されてしまったのである。

よし、とりあえず少年兵君


こんな場所に一人でいるのは精神的にきついので帰ってきてくれださい。オネシャス
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