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第22話 進む汚染調査
しおりを挟む今回宿泊するホテルはインペリアルホテルといい、出来たばかりのホテルだ。
前回訪日した際には、大学のそばの複合商業施設にある内装工事中だったホテルである。
グランドオープン前に予約を入れておいたので、かなり無理が効いた。
俺が泊まるスペシャルスイート2部屋を借り切ることで、その部屋のある階を俺たちだけで専有できた。
これは秘密保持の観点でかなり使い勝手がいい。
基本通常時には、非常階段は使えないからエレベータホールの監視だけで不審者を排除できる。
ここが今回訪日の司令部が置かれるための配慮だ。
ホテルのロビーに俺たちが入ると、夜中のためか、がらんとした感じを受けるくらいに人は少なかった。
都心にあるホテルロビーは午前2時だろうと3時だろうとかなり人の出入りもあるようなものだが、ここは出来たばかりのためなのかどうかはわからないが本当に人が少なかった。
なので余計に目立ったのだろう。
俺はすぐに海賊興産の花村さんを見つけた。
真っ赤なドレスをフォーマルに着こなした非常に魅力的な佇まいであった。
「ようこそ東京においでくださりました。
海賊興産は会社を挙げて歓迎します」
「え、こんばんわ。
花村さん。
こんな時間までお仕事なのですか」
「いえ、本当は羽田まで直人様達をお向いにあがりたかったのですが、王族の方たちとご一緒だったので、それも叶いませんでした。
せめてホテルのロビーだけでもと思い、お待ちしておりました」
「それは、すみませんね。
こんな時間ですし、ご婦人を部屋に案内するわけにも行きませんから、お時間が許すようならそこのラウンジでお茶でもしませんか」
「いえ、それには及びません。
それに既にラウンジのサービスも終わっているようですし、明日の朝食でもご一緒いただけたらと思います」
「ここでいいですか」
「はい、私どもも、このホテルに部屋を確保しております。
直人様たちのすぐ下の階に私も宿泊しておりますので、何かあれば連絡ください。
すぐに駆けつけます」
「それは、心強いですね。
では、夜も遅いですし、それではということで。
明日は9時にロビーでいいですか」
「そんなに早くて大丈夫ですか。
大丈夫なら私は構いません。
明日は藤森も、朝からご一緒しますので」
「よろしくお願いします。
では、おやすみなさい」
俺はかおりさんについて部屋まで向かった。
時刻は既に午前2時を回っていた。
明日も9時から予定が入ったので、今日はお楽しみも無しということで、俺は本当に久しぶりに一人でベッドに入り眠った。
なにせちょっと前に5時間もぶっ続けに出すものを出していたので、いくら若い俺でも流石に今日は出尽くしの感であった。
翌朝は昨日の疲れも残さず気持ちの良い朝を迎えていた。
そう本当に気持ちの良い朝だ。
広々としたベッドには寝るときは俺一人であったのに、今は3人の美女が全裸で周りに巻き付いている。
朝からアリアさんは俺の息子を口の中で舌を使って丁寧にかわいがってくれるし、イレーヌさんやかおりさんは持ち前の豊満なバストをこれでもかというくらいに俺の体に押し付け、硬くなった乳首の感触を俺が十分に堪能できるようにこすりつけてくる。
その上で非常に魅力的な声で起こしてくる。
「直人様、朝ですよ。
体の方が先に起きていらっしゃるようですが、直人様も起きてください」
俺はあまりの気持ちよさに息子から吐き出すものと一緒に目を覚ました。
「おはよう、今日もありがとうね」
「こちらにいらしてください。
私たちだけで独占してますと、怒られますから。
バスルームで直人様にご奉仕したく集まっているものがおりますからね」
直人がバスルームに入ると抱いたことのある美女が6人も広々としたバスルームに全裸で待機していた。
どこから持ち込んだのかエアマットに直人を寝かせると全員で直人を取り囲み、体を使って俺をきれいにしていった。
そんなことで体を洗われたら、先ほど吐き出すことで手に入れていた賢者の時間も使いきり、息子が暴れ始めた。
それを見越して美女たちは代わる代わるに自身の蜜壷に俺の息子を案内してご奉仕を続けた。
シャワーを浴びればモノの数分、いや1分もかからずに終わるところを1時間もの時間をかけて身奇麗にしてもらい、俺の身支度が整った。
身支度を終え、スイートのラウンジに戻ると、イレーヌさんはやることがあるらしく既に出かけていた。
俺は、昨夜の約束があるので、アリアさんとかおりさんを連れて、ホテルのロビーに降りていった。
ロビーに降りると、昨夜の約束通りに花村さんが、昨夜とは打って変わってビジネススーツをバリッと着こなした姿で待っていた。
昨夜の艶やかな姿も非常に魅力的ではあったが、今朝のような出来るキャリアウーマン姿も捨て難いくらいに魅力的だ。
花村さんは絶対にモテるんだろうなと思えてしまう。
その花村さんの隣には、これも昨夜聞いてはいたが、見るからに上物のスーツを着ている藤村部長が待っていた。
「おはようございます」
「おはようございます。
昨夜はよく寝れましたか」
などと当たり障りのない挨拶を交わし、一緒に朝食を取るために用意された個室に案内された。
朝からブレックファーストミーティングの始まりだ。
「朝食をとりながらですみません」と最初に藤村部長からお詫びの言葉を頂いた。
なんでも今回の訪日では本契約の後の記者会見までくらいしか仕事がなかったはずなのだが、細かな打ち合わせをしたくとも、俺たちの周りに日本政府関係者が多数いるので数少ない機会を逃すわけにも行かず、こういった席での打ち合わせとなったと説明してくれた。
確かに俺たちの訪日の目的が3つのミッションを抱えているので、どれも手数がかかりそうなのだから簡単に打ち合わせともいかないだろう。
しかも、今回の訪日では資源強国の2カ国の王子も同行しているとあっては政府関係者も煩かろう。
ただでさえ海賊興産は政府とは一定の距離を持つ会社なので、政府関係者が周りにいると近づきにくいそうだ。
だが、俺たちにとって、このような関係をとっている海賊興産はもう一つ、最も重要なミッションの達成にはある意味非常に都合が良かった。
現在、ボルネオ王国内の日本大使館は完全に汚染されていると言って良い。
大明共和国の汚染がボルネオ王国だけにとどまるはずはない。
絶対に本国である日本でも汚染されている人間はある程度は入るはずだ。
今、里中さんたちのチームが躍起になってその汚染を調査している。
今回の皇太子の訪日は格好のチャンスなのだ。
汚染された人間をあぶり出すのにもってこいだ。
なにせ日本国政府からの技術支援という名目で資金をだまし取ろうとしていたはずなのだから、それがバレないように敵さん側も必死だ。
既にぼろを出して排除された人間が出ているとも、今朝聞いた。
そういう意味では政府と距離のある大企業の海賊興産は今の俺たちにとって格好のビジネスパートナーとも言える。
海賊興産側としても更なるビジネスチャンスを掴もうと、俺たちに色々と便宜を図ってもらっている。
その最たるものが大明共和国関係の、海のシルクロード計画に関する情報の収集だ。
花村さんを専任の窓口にまで当ててくれ、最大限直人たちに協力をしてくれている。
こっちも海賊興産側のために日本国政府から色々と行ってくる雑音を綺麗に捌いてきた。
今では両者の関係はwin―winの関係を作り出している。
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