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第二章 軍団の誕生
第32話 乗船の儀
しおりを挟む「その件は後で詳しく聞くとして、先にフランの言った問題は無いというのは?」
「ええ、守様に忠誠にを誓う儀式をするのは『プレアデスの姫』になりうる女性たちとその従者になりそうな者ばかりですから、皆女性だけです」
「え?
何、その『プレアデスの姫』って?」
「私も少ししか知りませんでしたが、エルフの世界ではしっかり皆に言い伝えられているようでして、とにかくこの世界に幸福をもたらすことらしいです。
エルフの間では長らく言い伝えられてきたとか。
私も似たような伝説を聞いたことがありましたし、守様を知った今なら信じられます。
詳細につきましては私も昨夜説明を先生から聞きましたので、落ち着きましたら先生から聞きましょう」
「……良くはわからないが、神話関係に繋がるようだな。
まあ、そのあたりは詳しい者がいるのなら、後で聞くとしよう。
それに、助けた女性たちについても、なんだ、『乗船の儀』だっけか。
わかった、それをするのも認めよう。
それで、この後どうしたいのだ」
「これから順番に連れてきますので、私たちの時と同様に願えますか。
あ、衣服については昨日のでも問題ありません」
「いやいや、流石に女性でしょ。
下着くらいは毎日変えましょうよって、これってセクハラか」
「セクハラ?
なんです、それは?」
「まあいいよ、それよりもやることが決まっているのなら始めようか。
急ぐ予定はないけど、昨夜からここで俺は何もしていないのでな」
「わかりました」
フランとの話し合は、おかしな方向になっていったが、とにかく、なんだ、『乗船の儀』とかいうやつをしないといけないらしい。
モニター越しでしか確認していないが、難破船にいた者たちは皆妙齢の美人ばかりだ。
しかも、中にはエルフまでいるから。
そのエルフの……いかん、いかん。
煩悩退散!
とにかく今はフランたちが納得するようにしていくことだな。
何せ現状では俺の方がマイノリティーであるしな。
それも一人だ。
俺の常識は、この世界では通じないということだけはよくわかった。
後は女性たちの貞操観念だけだな、わからないのは。
フランたちは俺のことを誤解しているようだし、だから俺言うことに従ってくれているが、この先どうなるかはよくわからない。
だが、神様からのお願いされたこともあるし、フランたちに協力してもらわないと何もできない。
しばらくはフランの言うことに付き合うことにした。
俺の許可をもらったフランは嬉しそうに難破船に戻っていった。
しかし、よくわからないな。
男に肌を見られるのに何ら抵抗も無いのかな。
海賊船から助ける前にドローンで覗いた限りでは俺の元居た世界とそう変わらない貞操感があったように思えたのだが、海賊との会話でも下世話な話に相当嫌な顔をしていたしな。
まあ、良いか。
きれいな女性のって、煩悩退散!
本当に危ないな。
ちょっと気を許すと簡単にダークな世界に飲み込まれる。
それよりも着替えだな。
身分が分からない以上ジャージ以外に渡せないな。
一応身分社会がかなり厳格なようだからドレスコードもそれなりにあるのだろう。
靴や他の制服類は後回しだが、下着くらいは変えられるように準備だけはしておく。
体系もわから羅ないので全てフリーサイズを探すが、軍標準の下着って、備品倉庫にあるんだよな。
消耗品扱いで、それなりの数が仕舞ってあるから、それを箱ごと出しておいた。
多分だが、これも明日になれば補給されるのだろう。
うん、この船も大概チートなものだ。
商売でもすれば、簡単に成り上がれそうだ。
くだらないことを考えていると、フランがエルフを連れてやってきた。
エルフと、多分護衛かな、兵士のような人も三人一緒のボートで運ばれてきた。
先ほどのフランの話ではないが、女性ばかりが総勢で14名いたはずななので、別けて連れてきたようだ。
14名にこちらから助けに行った者たちがいるから全員を一遍には無理だ。
最初にフランが俺に紹介してきたのは、本当に耳の長いエルフだ。
俺の知るエルフ像と全く同じで、とても美人でもある。
スタイルも伝説の通りスレンダーではあるが、またっくないとも言えないので、これもありだ。
「守様。
彼女が、私の国で魔法を教えていた先生のエルム先生です。
エルム先生、彼が大魔導士で使徒様であります守様です」
「守様、この度は私どもを受け入れてくれ感謝いたします。
つい先ごろまでハートポンド商業連合から招聘されて魔法を教えておりましたエルムです。
見た目でお分かりの通り、私はエルフ族の出身で長命の種族でありますから多分、一番の年長者とまりましょう」
「女性に御年は聞きませんからご安心を。
私がこの船の船長をしております守です。
フランから何を聞いたかわかりませんが、確かに神様から色々と頼まれてはおりますが、決して使徒のような大それたものでも、それこそ本物の魔法使いを前に大魔導士を名乗るほど勇気も持ち合わせておりませんただの人種?と言えばいいのかな。
そんな存在です」
「守様。
では、お約束の通り、エルム先生の儀式を……」
フランがこう言うと今まで毅然としていたエルフのエルムさんの表情が変わった。
顔を赤らめ非常に恥ずかしそうにしている。
だが、俺が彼女をシャワー室に案内しようとしたら、その場で着ていたジャージを脱ぎ始めた。
何せ、着ているのがジャージだ。
脱ぎ始めれば俺が制止する前に簡単にジャージを脱ぎ捨てた。
ジャージの下にはこれも昨日フランたちに渡してある軍標準のフリーサイズの下着で、これも脱ごうとしていたので、俺は慌てて彼女の手を取り、急ぎ船内のシャワー室に連れて行った。
それを見ていた残りの者たちもフランに連れられて俺の後に続く。
その後は、慣れたもので10はあるシャワー室にある各ブースのシャワーを全開にしてお湯を出す。
やや熱めになっているが、大丈夫だろうか。
「エルムさん……とお呼びしても良いかな」
「ええ、私も守様とお呼びします……それとも船長とお呼びすれば……」
「守で結構ですので、こちらに」
俺が呼ぶと、エルムさんは恐る恐るシャワー室に入ってきた。
俺は一番手前のシャワーの所にエルムさんを連れて行き、彼女の手を取りお湯に触らせた。
「きゃ!」
エルムさんは驚いたような声を上げた。
「熱かったですか?」
「いえ、驚いただけです。
でも問題はありません」
「でしたら、この中に来ているものを全て脱いで入ってください。
お湯にあたって、汚れを取ります……と言っても昨日にも同じようなことを海水でもやりましたよね。
今日は、それを海水では無く、このお湯で行いますから」
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