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迷宮都市編
7.冒険者家族。優しき長命エルフ
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自己紹介をして、少し話した後、俺は別の店でお礼も兼ねて夜ご飯を食べる約束をさせられた。
最初は断ったのだが、いつの間に行くことになっていた。
エルフの話術は怖い。
そして時間を潰して夜ご飯を食べるというお店に向かった。
お店に着くとお店の前でサニー達が待っていたので小走りでサニー達の方へ行った。
「すみません、待たせちゃったみたいで」
「いいよいいよ!気にしないで。じゃあ入ろうか!」
そう言ってちょっと高そうなお店の個室に行って、ご飯を食べながら、話をしていた。
聞いた話によると、この家族は兄弟らしく、兄のシリルさんと双子のアシルさんとサニアで冒険活動をしているらしい。
兄のシリルさんはなんと七十八歳らしくて、エルフの長命さには驚いた。
兄弟でおじいちゃんと孫くらいの差がある。
ネルフォードというのは苗字で、迷宮都市の隣にある迷いの森に住んでいるエルフの中でかなり偉い地位の苗字らしい。
本人は「ここは森じゃないし大したことはない」と言っているので、大したことはない。
双子のアシルは俺と同い年ですぐ仲良くなった。
最初にあったときに全く喋らないから人見知りなのかと思っていたが、お腹が空きすぎて何も考えていなかったらしい。かなり陽気だ。
サニアは精霊が視えて、契約をしているという珍しい力を持っているらしく、エルフの中でも凄い目で見られているらしい。それが嫌でアシルと一緒に森から出て冒険者をやっているらしい。
「いや、シリルさんが七十八歳っていうのは驚きでした!」
「そうかい?僕は君も精霊が視えていることの方が驚きだよ。それはとても珍しい力だからね」
まあ、一度死んで覚えるようなバカはあまりいないと思いますからね。
「頑張りましたから…」
思わず遠い目をしてしまった。
「ゆうた!どんどん食ってくれ!今日は俺のおごりだぞ!」
とアシルが言う。
お調子者って感じのエルフだ。
黙っていればクールな感じでかっこいいのに、喋るとただのかっこいいやつだ。
「いや、アシルのおごりじゃないだろ。まあ、食うけどな!」
と俺が返す
そんな感じで話をしていて俺は頼みたいことがあるので、それを話そうと思った。
迷宮に一緒に入らせて欲しいのだ。迷宮に入りたくて仕方がない。
「シリルさん。あの、一つお願いがあるのですがいいですか?」
「なんだい?ゆうたくん。妹の恩人だし聞ける限りは聞くよ?」
「いや、恩人ってほどのことはしてないですけど…お願いはあります。
それは…」
「それは?」
「俺を迷宮に連れて行って欲しいのです。ただ連れて行くだけでもいいのです。名前だけでも貸してくれればいいんです!お願いします!」
お願いだー!不法侵入はしたくない!かなり無理な頼みなのはわかっている。
「今から学校の先生にいたずらするから、責任はお前がとってくれ」って言っているようなもんだ。でも行きたい!
受け入れてくれ!
「うーん、そうだねぇ、どうしよっかなぁ」
シリルさんは考えているようだ。
「一つ条件をつけてもいいかい?」
「え、はい!大丈夫です!」
なんだろう、条件って。
「迷宮に入っても三週間は僕達と一緒に行動して欲しい」
「え、逆にいいんですか?」
「うん、僕達は出会ってまだ数時間ほどしか、たっていないけど、僕達は君を信用しているから、迷宮の中に入って罠にかかって死んでましたなんて笑えないからね。
だから三週間だけは僕達と行動して欲しい」
いや、いい人か。名前を貸してくれるだけでなく、三週間一緒にいてくれるって、本当にいい人か。
「全然大丈夫です!むしろありがとうございます!
名前を借りる許可もらった後で言うのもなんですけど、俺イーストのギルドで活動しますけど大丈夫ですか?」
「構わないよ。最近、ウェストやノース、サウスはどこか様子がおかしいからね。
セントラルは論外として、
元々がおかしいイーストに移動しておきたかったんだ、きっかけができてよかったよ!」
「よっし!」
思わず声が出てしまった。
だって迷宮行きたいもん。
俺はウッキウッキワックワックで人のおごりにも関わらずたらふく食べてしまった。
食べ終わったときに自分が食べたものの皿を見て冷や汗をかいてしまった。
やばいと思いお金を出すと、シリルさんが
「もう払ったから大丈夫だよ」
と、笑顔で言ってきた。
絶対にモテる。危なかった。俺が女だったら恋に落ちていた気がする。
その後、明日の朝六時ここ集合となってさよならをしたのだが、
宿が同じだったので、やっぱり朝六時半にシリルさんの部屋になった。
偶然ってもんがあるんだな。と思った。
今日は本当にいい一日だった。
情報が知れて、迷宮に入れるようになって。明日迷宮の依頼を受けに行ける。楽しみで胸が高鳴るのがわかる。
だけど、解決してないのもあるんだよなぁ。
国家問題、迷宮都市の異変かぁ。
間違いなく国は魔女が関わっている。
帝国では神皇国と怪しいことをしているらしいしな。
ここ数年で本当に戦争するんじゃないのか。怖いな
そんで、迷宮都市か。
スタンピードの兆しとセントラルの変な動き。ノース、サウス、ウェストの仕事が減っている問題。明らかにおかしいよな。
あぁ、気分が下がった。このまま寝るのはやだな。
明日迷宮。明日迷宮。明日迷宮。明日迷宮。……グゥ
最初は断ったのだが、いつの間に行くことになっていた。
エルフの話術は怖い。
そして時間を潰して夜ご飯を食べるというお店に向かった。
お店に着くとお店の前でサニー達が待っていたので小走りでサニー達の方へ行った。
「すみません、待たせちゃったみたいで」
「いいよいいよ!気にしないで。じゃあ入ろうか!」
そう言ってちょっと高そうなお店の個室に行って、ご飯を食べながら、話をしていた。
聞いた話によると、この家族は兄弟らしく、兄のシリルさんと双子のアシルさんとサニアで冒険活動をしているらしい。
兄のシリルさんはなんと七十八歳らしくて、エルフの長命さには驚いた。
兄弟でおじいちゃんと孫くらいの差がある。
ネルフォードというのは苗字で、迷宮都市の隣にある迷いの森に住んでいるエルフの中でかなり偉い地位の苗字らしい。
本人は「ここは森じゃないし大したことはない」と言っているので、大したことはない。
双子のアシルは俺と同い年ですぐ仲良くなった。
最初にあったときに全く喋らないから人見知りなのかと思っていたが、お腹が空きすぎて何も考えていなかったらしい。かなり陽気だ。
サニアは精霊が視えて、契約をしているという珍しい力を持っているらしく、エルフの中でも凄い目で見られているらしい。それが嫌でアシルと一緒に森から出て冒険者をやっているらしい。
「いや、シリルさんが七十八歳っていうのは驚きでした!」
「そうかい?僕は君も精霊が視えていることの方が驚きだよ。それはとても珍しい力だからね」
まあ、一度死んで覚えるようなバカはあまりいないと思いますからね。
「頑張りましたから…」
思わず遠い目をしてしまった。
「ゆうた!どんどん食ってくれ!今日は俺のおごりだぞ!」
とアシルが言う。
お調子者って感じのエルフだ。
黙っていればクールな感じでかっこいいのに、喋るとただのかっこいいやつだ。
「いや、アシルのおごりじゃないだろ。まあ、食うけどな!」
と俺が返す
そんな感じで話をしていて俺は頼みたいことがあるので、それを話そうと思った。
迷宮に一緒に入らせて欲しいのだ。迷宮に入りたくて仕方がない。
「シリルさん。あの、一つお願いがあるのですがいいですか?」
「なんだい?ゆうたくん。妹の恩人だし聞ける限りは聞くよ?」
「いや、恩人ってほどのことはしてないですけど…お願いはあります。
それは…」
「それは?」
「俺を迷宮に連れて行って欲しいのです。ただ連れて行くだけでもいいのです。名前だけでも貸してくれればいいんです!お願いします!」
お願いだー!不法侵入はしたくない!かなり無理な頼みなのはわかっている。
「今から学校の先生にいたずらするから、責任はお前がとってくれ」って言っているようなもんだ。でも行きたい!
受け入れてくれ!
「うーん、そうだねぇ、どうしよっかなぁ」
シリルさんは考えているようだ。
「一つ条件をつけてもいいかい?」
「え、はい!大丈夫です!」
なんだろう、条件って。
「迷宮に入っても三週間は僕達と一緒に行動して欲しい」
「え、逆にいいんですか?」
「うん、僕達は出会ってまだ数時間ほどしか、たっていないけど、僕達は君を信用しているから、迷宮の中に入って罠にかかって死んでましたなんて笑えないからね。
だから三週間だけは僕達と行動して欲しい」
いや、いい人か。名前を貸してくれるだけでなく、三週間一緒にいてくれるって、本当にいい人か。
「全然大丈夫です!むしろありがとうございます!
名前を借りる許可もらった後で言うのもなんですけど、俺イーストのギルドで活動しますけど大丈夫ですか?」
「構わないよ。最近、ウェストやノース、サウスはどこか様子がおかしいからね。
セントラルは論外として、
元々がおかしいイーストに移動しておきたかったんだ、きっかけができてよかったよ!」
「よっし!」
思わず声が出てしまった。
だって迷宮行きたいもん。
俺はウッキウッキワックワックで人のおごりにも関わらずたらふく食べてしまった。
食べ終わったときに自分が食べたものの皿を見て冷や汗をかいてしまった。
やばいと思いお金を出すと、シリルさんが
「もう払ったから大丈夫だよ」
と、笑顔で言ってきた。
絶対にモテる。危なかった。俺が女だったら恋に落ちていた気がする。
その後、明日の朝六時ここ集合となってさよならをしたのだが、
宿が同じだったので、やっぱり朝六時半にシリルさんの部屋になった。
偶然ってもんがあるんだな。と思った。
今日は本当にいい一日だった。
情報が知れて、迷宮に入れるようになって。明日迷宮の依頼を受けに行ける。楽しみで胸が高鳴るのがわかる。
だけど、解決してないのもあるんだよなぁ。
国家問題、迷宮都市の異変かぁ。
間違いなく国は魔女が関わっている。
帝国では神皇国と怪しいことをしているらしいしな。
ここ数年で本当に戦争するんじゃないのか。怖いな
そんで、迷宮都市か。
スタンピードの兆しとセントラルの変な動き。ノース、サウス、ウェストの仕事が減っている問題。明らかにおかしいよな。
あぁ、気分が下がった。このまま寝るのはやだな。
明日迷宮。明日迷宮。明日迷宮。明日迷宮。……グゥ
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