【R18】元悪役令嬢の青春

やまだ

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戻ってきた元悪役令嬢

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再テストの日、頼んでいた物を受け取ったので早速リアにプレゼントした。一番邪魔にならないかなって思って、指輪。

「王女様には安物で申し訳ないんだけど、この指輪に守りがついてるんだ。変に護身術を覚えるより手っ取り早いから、出来れば常に身につけて欲しんだよね」

「可愛い!こんなに素敵な物を貰って良いんですの?」

「うん、一週間お世話になったお礼もこめて」

「寝る時もつけます!可愛いのに守りの効果もあるなんてすごいわぁ」

少し頬を赤くして笑うリアが相変わらずすっごい可愛い。結構ガッツリ色んな効果つけといたから、これでこの笑顔にやられた不届き者が出てきても大丈夫。


「サイズも大丈夫だね?」 

「ええ、ありがとう!本当に嬉しいわ、最後にとっても素敵なサプライズね。いつかまたお泊まりしましょうね?次のテスト後なら出来るかしら…でもあの方今回で懲りてそれなりに勉強してきそうね」

「はは、どうだろねー。私もギリギリだったから次どうなるかわかんないしなぁ」

「それは困るわね、テスト前は皆でお勉強する?」

「それもいいな、楽しそう。そんじゃテストももうそろそろ終わるだろうし帰るね?一週間誰も居なかったから掃除しとかないと」

何度もありがとうと言うリアにお世話になりました、とお礼を言って一週間ぶりの我が家に帰宅した。掃除をしていたらダートが走って帰ってきて、合格した!と言いながらガバッと後ろから抱きこまれた。


「ううぅ…辛い一週間だった」

「お疲れ様~。グランさんに感謝だね」

頭にすりすり頬を擦り付けながら言うダートの頭を撫でる。

「ディアナ居ないのが一番堪えたわ」

「リアが次は一緒にテスト勉強しよって」

「オレらが二人でやるよりマシか…グラン居たが良い結果んなりそーだけど」

それはリアも喜びそうだな。

「でもそんなガッツリ頼っちゃっていいの?今回だってすごい時間使ってもらったのに」


「んー、勇者伯どーのはわかんねぇけどオレはたまに手ぇ貸すって話はしといたし、いんじゃね。あ~…ディアナのにおい。ちゅーしていい?」

後ろからダートが顔を出してきたので、私も振り向いて口を合わせる。
久しぶりのダートの唇は相変わらず熱くて、ドキドキする。


「ベッドいこ」

手を繋いで階段を上がって、ベッドの上に向かい合って座ってキスを繰り返す。


「…久しぶりだとやべぇね」

段々深くなるキスは、確かに久しぶりなせいかクラクラくる。
息継ぎを繰り返し、何度めかの舌が入り込んできたと同時に胸のボタンが外されて、骨張ったダートの手が直接私の胸に触れる。そのままゆっくりとした手つきで撫でていたダートが口を開いた。

「なんかちょっとわかった。鼻血の謎」
「?」

明るい時は出ない説が正しいのかな~とか考えてたんだけど。


「あのな?多分エロが先行するから駄目なんだわ」

はあ。

握った手に力を入れて、もう片方は私の胸の上に置いたままよくわかんないことを言われた。

「性欲より愛情が勝てば鼻血は出ねぇ。おっぱいだけ触るとうぉー!ってなるけど、手ぇ握ったりちゅーしながらだとディアナ可愛い好きで頭埋まるから。どっちにしろちんこは勃つんだけどな」

「斬新な…」

ダートがニコニコ頭を差し出してくる。胸だけより胸+キスの方がえろい感じするのになぁって頭を撫でながら思った。


じゃあついに先に進んじゃう感じなのかな。

「はー、やっとこれで慣らしに入れる。おかしーな、こっからスタートのつもりだったんだけどな~」

私が思ってたより随分手前でストップだった。恥ずかしくてちょっと顔赤くなる。


嬉しそうなダートにギュッと抱きしめられて、そのまま押し倒されて、目蓋とか、頬とか、顔中いろんなとこにキスが落ちてくる。リップ音が聞こえてくる度鼓動が速くなっていく。

首筋にちゅってされて、ピクンと反応してしまった。

「ん、舌だして?」

心底嬉しそうな顔になんかちょっと言いようのない気持ちを感じながら、大人しく口を開けてべって舌を出した。

ダートの両腕に囲われながら、唇を合わせる。

「……ん」

なんか前と違う。歯の内側なぞられたり、軽めに吸われたり。隙間が多いせいか溜まる唾液も多くなって、うまく飲み下せなくて呼吸苦しくなってきた。

腕の囲いが片方なくなって、胸にまた手が置かれる。
なんとも言えない刺激を受けながら、息苦しいキスは終わらない。


「うん、気持ちよくなってないことだけは分かる」

「…くすぐったい」

「手ぇ繋いで?」

ぎゅっとダートと指を絡ませたら、そのままダートが胸に顔を寄せた。
胸の先にキスをされて、びっくりして手に力が入る。

「こわい?」

「ちょっと…」
「んじゃ今日ここまでな。これでそのうち気持ちくなんのかなー」

わかんないけど、そんなすぐやめるんだ。

「怖いとか痛いとか極力避けたいの」

ダートが胸のボタンを直しながら嬉しそうな顔でにこにこしてるから、今更緊張解れてきた。

「あ、明日…またする?」

「––––やべぇその顔クソ可愛い。可愛いけど、そんなしょっちゅうしてたらエロばっかになって鼻血また出るからパス。あとオレもーちょい本読み込みたいわ、全然ディアナ気持ちよくなかったろ」

「うん…でもなんか、キスいつもと違ってちょっと良かった」

ひたすら私優先なダートに申し訳なくて、場の雰囲気に流されて、平静だったら絶対言えないような言葉を口にした。絶対いま顔真っ赤だけど、ちゃんと言った方がダート喜んでくれると思う。


言った瞬間ダートは破顔してまたさっきみたいなキスをされたから、頑張って正解。

「ディアナ超かわいー、すげぇ好き」

胸に抱きこまれて頭に頬擦りされて、凄く嬉しそうな声色で言われて、私からも頭を胸に押し付けた。
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