私、飼い猫のムーンと申しますが、転生したら野良の魔じん族になりました。

むーん

文字の大きさ
7 / 30
全てのはじまり編

新しい寝床!

しおりを挟む
 ムーンはアールドを寝かせている森へと帰ってきた。

 「よしっと。アールドは…まだ寝てるかな?」

 それから、落ちてる枝を集めて炎魔法で火をつけた。

 バチパチッ――

 「ムーン…さん?」

 「あぁ。アールド、目が覚めたんだね。」

 「ここは…。」

 「森の中だよ。」

 「けど、捕まってたはず…。」

 アールドは少し戸惑った様子で辺りを見渡していた。

 「場所が分かったから、迎えに行ったんだよ。」

 「ありがとう…ございます。」

 ムーンはアールドに対し、少し微笑みながら回復魔法の〈エクストラ・ヒール〉をかけた。

 「まだ横になってた方がいいよ。」

 「…はい。」

 ムーンはもう一度、アールドを寝かせると森の中を探索する事にした。

 「そろそろ、雨風をしのげる寝床を作らないと…。」

 普段は草の上で直接寝たりしていたものの、そろそろ良い感じの寝床を作りたいと思っていた。

 「ほぉ…。いい感じの所だ…。」

 少し歩いていると、いい感じの洞窟を見つけた。
 そして、ムーンはそこに寝床を作る事にした。
 
 パキッ…トンッ!

 「よし!完成ー!」

 森を歩きながら拾っていた枝や葉で、暖簾を作り洞窟の入口に掛けたり、装飾をしたりした。

 「アールド!引越しするよ!」

 ムーンはアールドの所へ戻り、起こしに行った。

 「引越し…すか?」

 「うん!」

 そして、アールドを洞窟へ案内した。

 「ここだよ!」

 「へぇー。意外と綺麗ですね。」

 「私が装飾とかしたんだよー。」

 そして、見渡せば何があるか分かるくらい狭い洞窟の中をムーンは丁寧に説明した。

 「ここが寝室で、あっちがキッチンとリビングね!」

 「は、はい。」

 「あ!靴は脱いでね!」

 高めのテンションで部屋の中を紹介した。

 「そうだー!欲しい部屋があったら言ってねー。」

 「分かりました。」

 サーッ

 気付くと外は暗くなり始めていて、雨が降っていた。

 「師匠!」

 「なーに?」

 「廊下を作って別の部屋も作りませんか?」

 「いいねー!じゃあ、壁掘っちゃうねー。」

 そう言うと、指先に魔力を集めて壁に向かって撃った。すると、十メートルくらいの長さの円形の穴が空いた。

 「どんな部屋作る?」

 「落ち着ける部屋がいいです。」

 「おっけー。」

 ムーンはアールドの為に、部屋を一つ作った。
 壁や床を滑らかにして、入口に暖簾を掛けて完成した。

 「はい!アールドの部屋できたよー。」

 「ありがとうございます!」

 そんな事を話している内に、夜も更けてとても眠く感じるようになった。

 「じゃあ、そろそろ寝よー。」

 「はい。おやすみなさい。」

 「え?アールド、ここで寝るの?」

 作ったばかりの部屋で寝ようとしているアールドを見て、ムーンはびっくりした。
 ムーンはアールドと寝るつもりでいた。

 「はい。せっかく作ってくれた部屋ですし。」

 「私の隣で寝ないの?」

 「はい。ご迷惑にもなると思いますし。じゃあ、おやすみなさい。」

 「わかったよー…。明日は隣だからね?」

 「…はい。」

 二人とも眠りにつき、洞窟の中には雨の音がうるさく聞こえた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」

まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。 目が覚めたら、婚約破棄されていた。 理由は「地味で面白みがない」から。 泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。 最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。 でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。 厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。 そして就任スピーチで宣言した。 「500人全員の名前を、覚えます」 冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。 悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。 元婚約者は——後悔し始めていた。 婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。 なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。

【完結】無能と婚約破棄された令嬢、辺境で最強魔導士として覚醒しました

東野あさひ
ファンタジー
無能の烙印、婚約破棄、そして辺境追放――。でもそれ、全部“勘違い”でした。 王国随一の名門貴族令嬢ノクティア・エルヴァーンは、魔力がないと断定され、婚約を破棄されて辺境へと追放された。 だが、誰も知らなかった――彼女が「古代魔術」の適性を持つ唯一の魔導士であることを。 行き着いた先は魔物の脅威に晒されるグランツ砦。 冷徹な司令官カイラスとの出会いをきっかけに、彼女の眠っていた力が次第に目を覚まし始める。 無能令嬢と嘲笑された少女が、辺境で覚醒し、最強へと駆け上がる――! 王都の者たちよ、見ていなさい。今度は私が、あなたたちを見下ろす番です。 これは、“追放令嬢”が辺境から世界を変える、痛快ざまぁ×覚醒ファンタジー。

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...