私、飼い猫のムーンと申しますが、転生したら野良の魔じん族になりました。

むーん

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学園生活編

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「…!」

「ムーンちゃん…」

「うん…」

二人は校門の掲示板で投票結果を見ていた。
そして、生徒会書記に立候補していた二人は…

「「やったー!!」」

生徒会書記に選出された。

「よかったねー!」

「そうだね。二人で選ばれるなんて思わなかった…。」

「頑張らないとー!」

二人で喜び合い、ムーンは「よーし!」と意気込んだ。

――帰りのホームルーム

「ムーンさんとアールドくんは放課後、生徒会室に行ってくださいねー。先輩たちが待ってるわ。」

「分かりましたー。」

帰りのホームルームが終わり、二人は生徒会室に向かった。

「忙しくなっちゃうのかな?」

「有名な学園だし、忙しいかもね。」

生徒会室の前に着き、アールドがノックをして、二人は入っていった。

「失礼します。」

「こんにちはー…。」

ムーンは不安そうな様子で生徒会室を見渡した。

「こんにちは。君たちが今回、書記に選ばれた子達だね。まぁ、そのソファにでも座って。」

生徒会室はきれいな食器棚とふかふかで緑色のソファ、高級感のあるローテーブルが置かれていて、紅茶のいい香りが充満していた。

「はい。アールグレイティーだよ。ゆっくりしていってね。」

副会長がアールドとムーンに温かい紅茶を用意してくれた。

「まぁ、とりあえず自己紹介を…。俺は副会長のカース・アラバ。カースと呼んでくれ。」

「うちは会計のミユ・シール。ミユって呼んでね!」

「私は会計監査のアンナ・デールなのです。よろしくなのです。」

生徒会の先輩は、クールで王子様的な副会長に元気な女の子の会計、小さくて可愛い会計監査と魅力的なメンバーだった。

「あ、もう少しで会長が来るからね。会長が来たら君たちも自己紹介を頼むよ。」

副会長は優しい笑顔で二人に言った。

「会長はとても優しくて、魅力的な人だから緊張しなくていいからね。」

副会長たちと話をしていると、ドアが開いた。

――ガチャッ

「ごめん!遅れたー!いやー、生徒会の集まりがある事忘れてて、帰ろうとしてたよー。」

赤い髪の副会長とはまた違ったかっこよさを持った男の人が入ってきた。

「会長!新しい子がいるんだから、かっこ悪い所見せないでよ!」

ミユが両手を腰に当てて、頬を膨らませながら言った。

「ごめんごめん!あ、君たちが新しく書記として入ってきてくれた子だね!
僕はカイル・ヴェルナー。一応、生徒会長だ。」

カイル会長は少し真面目な顔で二人に名乗った。
そして、続けるようにムーンが緊張しながら自己紹介を始めた。

「あ、どうも。えっと、今回新しく書記になりました。ムーンです。お世話になります。」

一方、アールドはしっかりとした態度で自己紹介をした。

「同じく、書記になりました。アールドと申します。よろしくお願いします。」

「うん。ムーンちゃんにアールドくん。生徒会にようこそ!どうか、この部屋ではリラックスしてくつろいでくれ。」

「あ、はい。」

ムーンはあたふたした様子でうなずいた。

「まぁ、とりあえず今日は生徒会の仕事を見ていてくれ。君たちにもできそうな仕事は頼むかもね。」

「分かりました。」

アールドが真剣な顔で返事をすると、ムーンもアールドに倣うように姿勢を正した。

――約三十分後

「あ、これならできるんじゃないか?」

そう言いながら、ノートパソコンをアールドに渡した。

「この内容に誤字脱字や内容の違いがないか確認してから、百枚ずつ印刷してほしい。」

そう言われるとアールドは八個のデータを一つ一つ確認していき、印刷にかけた。

「私は何をすればいいですかー?」

ムーン以外の全員が仕事をしている光景を見て、ムーンは少し焦って仕事を探した。

「ムーンちゃんは何もしなくていいんだよ。今年の一年の特待生は君だよ。学園の顔になるだけでも、十分に仕事はしてもらっているよ。」

カイル会長はムーンが罪悪感を感じないような言葉選びをしていて、ムーンは落ち着いた。

「分かりました…。」

「まぁソファでゆっくりしていていいよ。」

ムーンはそう言われると、カップに入った紅茶をすすりながら、皆の仕事を眺めていた。
そして、ゆっくり飲んでいたカップの紅茶が無くなった頃。

「よし、今日の仕事は終わったな。明日は新生徒会のお披露目が講堂である。明日から正式に生徒会が始動するんだ。」

「僕たちは何をするんでしょうか。」

アールドが新生徒会のお披露目について、カイル会長に聞いた。

「君たちは何もしなくていいよ。僕が全員の紹介をするから。ステージの上で返事してくれるだけでいいよ。」

「分かりました。」

――帰りのホームルーム

「じゃあ、これでホームルームを終わりにしますねー!あ、ムーンさんは少し残ってくださいねー。他の生徒は寄り道しないで下校して、部活動等がある人は頑張ってくださいねー。」

「あ、はい。」

ムーンは急に呼ばれ、少し驚きながらも返事をした。

「ムーンちゃん、待ってようか?」

下校が遅くなるムーンにアールドが話しかけた。

「ううん。大丈夫だよ!先に帰っててー!」

ムーンは笑顔で教室から出ていくアールドに手を振った。

「悪いわね、ムーンさん。」

「明日の新生徒会のお披露目の事ですか?」

「あーそれじゃないわ。部活動の事で話があるの。」

「部活動…?」

戸惑うムーンを気にせずにセリナ先生は続けた。

「実はムーンちゃんに魔法研究同好会の部長になってもらいたいんですよー。」

「えっ!?」

ムーンの中の戸惑いは一瞬にして驚愕に変わった。

――魔法研究同好会

「皆さんー!ムーンちゃんが来てくれましたよー!」

十五人ほどが席に座って書物を読みながら、魔法の研究をしていて、ムーンが部屋に入ると書物から目を離し、ムーンに注目し始めた。

「おぉ!この子が部長になってくれる!?」

「そうですよ。」

ムーンは混乱した。

「なんでこうなったー!!」

――十数分前

「何で私が部長に!?」

「あなたに魔法を教えてもらいたい生徒やファンが多いからですよ。」

「ファン…?」

ムーンはいきなりの話に何がどうなっているのか分からなかったが、無理やり自分を納得させた。

「知らなかったんですね。入学式後から、あなたのファンクラブが設立されたんですよ。」

「よく分からないけど分かりました。」

「だから、ムーンさんには部長になってもらいます。じゃあ、部室に行きますよ。」

「はい…。」

――今に至る

「仕方ないか…。
ええ…。皆さん、部長のムーンです。よろしくお願いします!」

パチパチパチ

大きな拍手に包まれ、ムーンは部長になる事を決めた。

――ムーンの部屋

ムーンは寮に帰っていた。

「はぁ…。同好会の事は一旦忘れるとして…。明日から生徒会だなー!楽しみだー!」

ムーンは困惑を緩和させるために、頭の中を生徒会の事でいっぱいにした。

「頑張ろう!」
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