雪うさぎ

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恋とか愛とか

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夕刻の涼しい庭でぼんやりしていたエンマはルベルティ伯爵家自慢のベンチに座り早1時間が経過したところで隣に誰かが座っていることに気づきビクリと2度ほど確認し「ふぇ?」と情けない声と共にもう一度隣を見た。
兄が大変恐ろしいお顔で座ってじっとしたを見ていたのである。
「エンマ、話がある。」
「おおぉお兄様、怖いですわよ!なぜお声をかけて下さらなかったんですの?」
心臓がバクバクするではないか。

ひとまず移動しようと言う兄に頷き屋敷の中へと入った。





「座れ」
「…ええ、あのっ」
兄が怖いです。なぜここまで不機嫌なのか。
兄ロベルトの部屋に入ったエンマは日頃の似非好青年スマイルを付け忘れたロベルトの険しい表情に叱られる覚悟をしつつもなぜそこまで不機嫌なのかと不安が増していた。
「で?ステファノと婚約するらしいな。しかも、学園内で人目もはばからずイチャイチャしていたのを多くの人に見られた、ってのは本当か?」
「イチャイチャ……た、確かに、見ようによっては?その、そう思われても仕方ないのかも…?」

確かに、傍から見ればイチャイチャしていた様に見えるかもしれないが、そこに愛があるのかとは聞かないで欲しい。

「はぁ、いつからだ?いつからあいつと付き合ってたんだ?あのステファノだぞ?もう既に…」
「?いつからも何もステファノ様とは今日からのお付き合いですわよ?既にってなんですの?」

兄が何を言ってるのかわからない。いったいなんの心配なのだ?

「今日から!?今日付き合い初めて今日婚約の申し込みに承諾したのか!?あいついったいどんなエロテクを…くそォ、俺が先だと思ってたのに、ステファノと妹に先を越されるなんて」

気のせいかしら?リア充爆発しろ的な思考を兄から感じる。

ええ、わかってますよ、私の心配じゃないのね?うん。お兄様はそういうやつだったよ!

ジトっとした眼差しに気づいたらしいロベルトが咳払いをして視線を逸らした。
「お兄様、そんなことより」
「…そんなこと、お前、自分の婚約の話だろーが。ステファノよ、本当にこいつで良かったのか?」

遠くを見つめる兄が何やらブツブツと呟いていたがあまり良く聞こえなかった。

「でね?お兄様!ちゃんと見てくださいませ!」
見ろ!こっち見ろ!とテーブルをパチパチ叩くと漸く兄がこちらを向いた。
そしてテーブルに乗せていた羊皮紙に気づくと眉を寄せ手に取った。



「エンマ、お前の聖獣も上位だったのか?あのうさぎの聖獣、上位だったのか。マジか。あー、でも今の聖獣のランクはまだ2なんだな。だからか。ん?エンマお前変な加護が…あぁ、珍しいな神の加護持ちだったんだな」

なにがだからなんだろうか?エンマは1人質疑応答しだす兄ロベルトを見ながら思いっきり首を傾げる。

「ま、アレだ。ステファノと仲良くな。」

「ええぇ!?お兄様!?わたくしは、この、羊皮紙の鑑定結果についてお話が聞きたかったんですけど!」
「うぁ゙熱っつぅ!?」

驚愕の表情で詰め寄るエンマです。詰め寄るついでに兄には熱い紅茶を勢いでかけてしまったエンマです。私は悪くない!


「あー、だからな?お前の魔力は今んところは普通の人間の範囲内にぎりぎり留まってるんだけど、聖獣の…ユキちゃん?がランクアップするとお前の魔力も上がっちまうと言うわけだ。」

お兄様曰く。魔力がものをいうこの世界では魔力量が上がれば人すらも種族がランクアップし神族の末端である半神に成れてしまうと。
聖獣を介してのランクアップは神族へ。
精霊を介してのランクアップは精霊族へ。
魔獣を介してのランクアップは魔族へ。
獣を介してのランクアップは獣人へ。
古代種の竜を介してのランクアップは竜人族へ。

それぞれのランクアップが可能らしいです。なんだそれ!ややこしいです!

ひとまず。私はまだしばらくは普通の人です。
そう、成長する、普通の人!
今のうちに乳製品を!乳製品をくださいませ!
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