引きこもり白豚令嬢の華麗なる逆襲???~美味しいご飯のためにダイエットを始めたら何やら勘違いされたようです。~

ゆずこしょう

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ダイエット。

夜会の準備。

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お父様との約束から三ヶ月。

目的のスパ施設を作るために私は日夜トレーニングに励んでいた。朝六時に起きたら全身鏡で自分の体の状態を確認する。体重計というものがないため自分で身体の状態をチェックするのはとても大切なことだ。


「やっぱり、毎日鏡を見ることは大切ね…少しだけお腹に線が出てきた気がするわ!これは…腹筋がついてきている証拠ね。あと腕も一回り位細くなったような気がするわね。次の測定が楽しみだわ。」


週に一回はメジャーで腕周り、足首、ふくらはぎ、太もも周りとお腹周りなどを測定して細くなったかどうかを確認している。元が太かっただけあって問題なく痩せてきている。


そろそろ一度停滞期が訪れそうだけど、今のところ順調だ。


身体のチェックを終えたら一時間半ウォーキングする。ウォーキングを始めて4ヶ月以上…初めは十分歩くだけでハァハァ言っていた身体も今は一時間半歩くことができるようになった。


三ヶ月という短期間で体を改造しなくてはならないということで食生活も大きく変えている。
今は…大好きな脂身肉を封印して今は赤身肉や、鶏むね肉、サラダなどバランスよく食べているところだ。



「ハンバーグ!ハンバーガー!脂身たっぷりのステーキ!!トントンとんかつ食べたいな。」


そして、最近の私の筋トレミュージックは専らご飯の歌だ。頭に食べたい料理を思い浮かべながら無心になってひたすら腹筋をする。釣り竿にハンバーグがぶら下がっているような感じだ。


腹筋を終えたら腕立て伏せと、フレンチ、スクワットと自重で簡単に行える筋トレメニューをこなしていく。


未だに苦手なのはスクワットだ。やり方が悪いと膝の痛みが出たりするから常に気を使いながら行っている。


そのお陰もあって…顔のお肉はだいぶ減ってきていた。三重顎だった顎はすっきりとして、なかった首もきちんと形が見えるようになっている。脂肪で重たかった瞼も今じゃぱっちりと開くようになった。お腹周りのお肉だって、何段腹だったかわからないようなお肉がほんの少しだけどくびれが見えるくらいには変わってきている。


お父様たちはいつも一緒にいるから気づかないようだが…


お母様だけは三大公爵家の夜会で着るドレス選びをしていた時に私の身体をみて吃驚していた。どうやらここまで変わっているとは思っていなかったらしい。ドレスのサイズも以前の夜会から二回り以上変わっていた。ドレスは詰めれば使えるし買い替えなくてもいいと言ったのだが、折角だから身体に合うサイズの物を作ろうということになった。

「まぁ…本当に痩せたわねシルちゃん。やっぱり気持ちが強いと頑張れるのね!(恋の力って偉大だわ!)」


「本当に気持ちが強ければ頑張れるってことを今回身をもって知りました(トレーニング&スパ施設を作るためならどこまでも頑張れます!)」


そしてそんなこんなで夜会当日…


私は新しく作ってもらったドレスに着替えて準備をしていた。


「ドレスの色は濃い目の紺色にしたからその分体の線が細く見えるわね。淡いピンクとかにしなくてよかったわ…」


淡い色はどうしても膨張して見えやすく体が太く見えることが多い。以前だったらあまり気にしなかったが、今回はお父様に代わったことをお披露目する必要がある。少しでも細く見えるようにすることがとても大切だ。



「そうですね…サラはシルフィーナお嬢様がここまでお痩せになられるとは思ってもいなかったです。以前はドレスのドの字にも興味がなかったお嬢様が…こんなに変わるなんて…これもすべて気持ちの強さですね。うまくいくことを祈っています。(アルバート王太子殿下との恋が上手くいくといいですね…)」



「ありがとう!今日は頑張って認めてもらうわ!(スパ建設を…)」



ドレスに着替え終えるとサラが化粧と髪のセットをしてくれる。ダイエットしたことで気になったのはやはり肌の状態だ…栄養不足にはならないように気をつけてはいたが、肌の状態があまりよくない。ニキビができてしまうことが多々あった。まぁ、それでも今までの脂ぎった肌に比べれば全然ましなのだけど…


「今後のためにも化粧品を作るのも視野に入れましょう…私以外にもニキビができて辛い思いをしている方々がいるはずだもの…」


スパができた後はヘルシーメニューを使った料理屋さん。それに化粧品を作って…やりたいことがどんどん増える。健康から始まったことだけど、今は色々考えているこの時間がすごく楽しい。そう感じるようになっていた。


「さぁ、準備できましたよ!今までで一番きれいです!シルフィーナお嬢様…髪の色が白銀ですから余計に紺色のドレスが似合っておりますわ。」

鏡を見ると、今までとは全く違う私が目の前に移っていた。一瞬本当に自分かどうか疑ったくらいだ。



「こ、これ…本当に私なの?」



「はい、シルフィーナお嬢様ですわ!」


私の両肩にサラが優しく手を置く。髪はきれいにハーフアップにまとめられている。アイシャドウはドレスに合わせてくれたのであろう。ブルー系のアイシャドウだ。

色が寒色でまとまっているから少しきつそうに見えるけど、元々たれ目の私はちょうどいい塩梅でまとまっている感じがする。


サラにお礼を伝えると、私はお父様たちが待っているエントランスへ向かった。エントランスに行くと話し込んでいて全く私に気付いていない三人…。


「お父様、お母様、ルミエールお兄様。お待たせいたしました…。」


三人に声をかけると皆がこちらを振り返った。



「「「え…?!誰……??」」」






……


………




「酷いですわ!シルフィーナです!!お父様とお母様の娘の、ルミエールお兄様の妹のシルフィーナ・ベルセリウスです!!!」
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