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その2
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目を覚ますと、川にいた。賽の河原ってやつだろうか。
辺りを見回して見るが、いるのは俺と同年代かそれ以下の子供ばかりで、川で釣りをするものや、泳ぐもの真面目に石を積んでいるものもいた。
想像していたものよりも随分と楽しそうな雰囲気だった。
「お、起きたか新入り」見るとカッパがいた。
うん、カッパがいたんだ。それだけ。もう俺はカッパごときでは驚か……
「いや、カッパあああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「うっさいなあ、川に引き摺り込むぞ」
…洒落になってないない。
どうやら俺が目を覚ますのを待っていてくれたらしい。そう思うと悪いやつではないかもしれない。
「俺はジャッキーだ。よろしく」
俺も軽く自己紹介をし、握手する。ヒレが邪魔でなんかやたらヌメヌメしていて気持ち悪い。
ってジャッキーて……ツッコミどころが多すぎる……。あまり関わらない方がいいやつだこれ……。
「ここは見ての通り賽の河原。親よりも早く死んだ親不孝ものが落ちる地獄さ。……と言っても実際は皆、複雑な問題を抱えていると言うことで地獄というより煉獄に近い空間かな。」
地獄は八階層まであって上から順に等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、焦熱地獄、大焦熱地獄、阿鼻地獄と言われそれぞれに総覧者と言われるその階層を仕切るボスがいるらしい。
最もそんな地獄に落ちることなんてないだろうし、余計な情報なのだが。
「今までお疲れ様。お前も俺なんかよりも辛いことが沢山あったんだろ?」
いや、カッパに労ってもらうなんてとんでもないです……。
というか彼女の頭突きで死んだなんて死んでもいえない……もう死んでいるが。
「あ、言い忘れてた。川は絶対越えちゃいけないぜ。あの川の向こう側は本物の地獄だからな」
「ああ、気をつけるよ」超えるなと言われても30メートルはある大きな川だ。渡ろうとしてわた渡れるもんじゃない。本物の地獄……考えるだけでも恐ろしい。
「じゃあ、お前も石積みやるか?」
「えー、こんな自由な空間なら石を積む必要性なんてないんじゃないか?」
「いや、積めた石の数によって景品が貰えるんだゲームやボート、食べ物とかな。そして目玉は天国行きのチケットだ」
「天国!?」
そうだ。地獄があるのだから天国もあって然るべきだ。
「天国ってどんなところなんだろうな……」俺は天国の雰囲気想像する。
「天国ならあの丘の上から見えるぞ」
「本当!?」
俺は丘を駆け登る。なかなかの勾配だったが、登ると雲があり、確かにその上に人がいるのが見えた。
目を凝らしてよく見る。バスローブ姿で、片手にワインを持ち両脇に女がもたれかかっている。
ん……?どこかで見たような顔だ。
「っあれ、健太郎じゃん!?」健太郎というのは、俺の中学の時同じ部活で、よくゲームをする仲だったのだが、1年前交通事故で死んでしまった友達だ。
健太郎も俺に気がついたようで手を振ってくる。
なんであいつが天国にいて俺が地獄にいるんだよ!?
そこ代れ! あの時の涙を返せ!! あと貸してた1000円っ……はもういいか。
健太郎やニヤニヤと俺を見下しながら去っていった。
「くっそおっ! 絶対天国に行ってやるっ!」俺は丘を駆け下り、カッパ、いやカッパ先輩のところへ戻る。
「先輩っ! 石の積み方教えてくださいっ!」
辺りを見回して見るが、いるのは俺と同年代かそれ以下の子供ばかりで、川で釣りをするものや、泳ぐもの真面目に石を積んでいるものもいた。
想像していたものよりも随分と楽しそうな雰囲気だった。
「お、起きたか新入り」見るとカッパがいた。
うん、カッパがいたんだ。それだけ。もう俺はカッパごときでは驚か……
「いや、カッパあああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「うっさいなあ、川に引き摺り込むぞ」
…洒落になってないない。
どうやら俺が目を覚ますのを待っていてくれたらしい。そう思うと悪いやつではないかもしれない。
「俺はジャッキーだ。よろしく」
俺も軽く自己紹介をし、握手する。ヒレが邪魔でなんかやたらヌメヌメしていて気持ち悪い。
ってジャッキーて……ツッコミどころが多すぎる……。あまり関わらない方がいいやつだこれ……。
「ここは見ての通り賽の河原。親よりも早く死んだ親不孝ものが落ちる地獄さ。……と言っても実際は皆、複雑な問題を抱えていると言うことで地獄というより煉獄に近い空間かな。」
地獄は八階層まであって上から順に等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、焦熱地獄、大焦熱地獄、阿鼻地獄と言われそれぞれに総覧者と言われるその階層を仕切るボスがいるらしい。
最もそんな地獄に落ちることなんてないだろうし、余計な情報なのだが。
「今までお疲れ様。お前も俺なんかよりも辛いことが沢山あったんだろ?」
いや、カッパに労ってもらうなんてとんでもないです……。
というか彼女の頭突きで死んだなんて死んでもいえない……もう死んでいるが。
「あ、言い忘れてた。川は絶対越えちゃいけないぜ。あの川の向こう側は本物の地獄だからな」
「ああ、気をつけるよ」超えるなと言われても30メートルはある大きな川だ。渡ろうとしてわた渡れるもんじゃない。本物の地獄……考えるだけでも恐ろしい。
「じゃあ、お前も石積みやるか?」
「えー、こんな自由な空間なら石を積む必要性なんてないんじゃないか?」
「いや、積めた石の数によって景品が貰えるんだゲームやボート、食べ物とかな。そして目玉は天国行きのチケットだ」
「天国!?」
そうだ。地獄があるのだから天国もあって然るべきだ。
「天国ってどんなところなんだろうな……」俺は天国の雰囲気想像する。
「天国ならあの丘の上から見えるぞ」
「本当!?」
俺は丘を駆け登る。なかなかの勾配だったが、登ると雲があり、確かにその上に人がいるのが見えた。
目を凝らしてよく見る。バスローブ姿で、片手にワインを持ち両脇に女がもたれかかっている。
ん……?どこかで見たような顔だ。
「っあれ、健太郎じゃん!?」健太郎というのは、俺の中学の時同じ部活で、よくゲームをする仲だったのだが、1年前交通事故で死んでしまった友達だ。
健太郎も俺に気がついたようで手を振ってくる。
なんであいつが天国にいて俺が地獄にいるんだよ!?
そこ代れ! あの時の涙を返せ!! あと貸してた1000円っ……はもういいか。
健太郎やニヤニヤと俺を見下しながら去っていった。
「くっそおっ! 絶対天国に行ってやるっ!」俺は丘を駆け下り、カッパ、いやカッパ先輩のところへ戻る。
「先輩っ! 石の積み方教えてくださいっ!」
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