3 / 5
その3
しおりを挟む
俺は、カッパ先輩のレクチャーを必死に受けた。
例え、どんなに過酷でもどんなに心が折れそうになっても俺は石を積み続けた。全ては天国に行くために……!
そして、三時間の月日が経とうとしていた……。
「先輩っ! ついに29段目が積めましたっ!」そう、今俺はまさに30という大台に達しようとしている。
カッパ先輩も涙を拭いながら俺が30段目を積もうとするのを見守っている。
俺は一度深呼吸をして平ら目の石を拾い上げると、人差し指と中指に挟み持ち上げる。
30近く積んだ石の塔は、俺の身長よりも高く、周囲で遊びまわっていた人も空気を読んだのか遠くから見守ってくれている。
先生を踏み台に登ると、
「痛い痛い。石がぁ、食い込んでる食い込んでるっ!」カッパ先輩がまた悲痛な声をあげながら泣き喚く。
手が震える。唾をごくりと飲む。ゆっくりと手を下に移動させる。
その距離残り1センチ。
ズズンッ!
その時、急に地響きが起こり、石の塔はあっけなく崩れ落ちた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」
俺の三時間があっという間もなく消えてしまった。
しかしあの地響きは収まるどころかこちらに近づいてきている。
「クソがあああ、誰だっ……」言葉に詰まった。それもそうだ。
そこにはさっきまであった石の塔の二倍はある巨体があったからだ。
いや、それだけだったらさっきも見た鬼も同じくらいの大きさだった。
俺の両足が一本分の足の太さで趣味の悪い黄色と黒の縞パンの紐パンを履いた真っ赤な鬼がツインテールでそこに立っていたあのだ。
全身の血の気が引いていくのを感じる。地獄か?ここは。
例え、どんなに過酷でもどんなに心が折れそうになっても俺は石を積み続けた。全ては天国に行くために……!
そして、三時間の月日が経とうとしていた……。
「先輩っ! ついに29段目が積めましたっ!」そう、今俺はまさに30という大台に達しようとしている。
カッパ先輩も涙を拭いながら俺が30段目を積もうとするのを見守っている。
俺は一度深呼吸をして平ら目の石を拾い上げると、人差し指と中指に挟み持ち上げる。
30近く積んだ石の塔は、俺の身長よりも高く、周囲で遊びまわっていた人も空気を読んだのか遠くから見守ってくれている。
先生を踏み台に登ると、
「痛い痛い。石がぁ、食い込んでる食い込んでるっ!」カッパ先輩がまた悲痛な声をあげながら泣き喚く。
手が震える。唾をごくりと飲む。ゆっくりと手を下に移動させる。
その距離残り1センチ。
ズズンッ!
その時、急に地響きが起こり、石の塔はあっけなく崩れ落ちた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」
俺の三時間があっという間もなく消えてしまった。
しかしあの地響きは収まるどころかこちらに近づいてきている。
「クソがあああ、誰だっ……」言葉に詰まった。それもそうだ。
そこにはさっきまであった石の塔の二倍はある巨体があったからだ。
いや、それだけだったらさっきも見た鬼も同じくらいの大きさだった。
俺の両足が一本分の足の太さで趣味の悪い黄色と黒の縞パンの紐パンを履いた真っ赤な鬼がツインテールでそこに立っていたあのだ。
全身の血の気が引いていくのを感じる。地獄か?ここは。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる