33 / 45
32
しおりを挟む
32
「カーラ嬢・・・」と呟いたダイダーは自分の顔が真っ青になるのを感じた。
(今朝私の執務室に入れなかったことと関係があるのか?
いや、カーラもその家族もそんなことが出来るはずもない・・・
よし、一か八か話をそらしてみるか・・・)
「陛下。カーラは、本人も気づいていないようですが、精霊力が低い事は決してありません」
といいながら視線をオクタウスから、レオポルドに変えました。
レオポルドは打ち合わせ通りに
「おおカーラこんなに緊張してしまって、可愛そうに」
と言いながらカーラに近づき、昨日渡されたポーションを
カーラに渡し、ゆっくりとそれを飲むように促しました。
レオポルドを疑うことを知らないカーラは
ポーションを一気に飲み干してしまった・・・
カーラは、目をパチパチとしていたが、そのほかに変化はなかった。
がしかし、
「さあ! カーラ嬢
精霊達に感謝の祈りを捧げなさい!」
ダイダーは、カーラに命令をしました。
カーラは素直に、聖女達に教えてもらったお祈りをこの場でしました。
そうするとあたりに霧が立ちました。
そこで、ヴュール達が現れました。しかし、エリーゼの見方のみにしか見えません。
「エリーゼ。アレは危険だぞ。我々にとって嫌な気が充満しておる」
謁見の間には、どこからか聞こえてくるヴェールの声に、姿が見えない者達は驚きました。
「それがしが思うに、あの飲まされていた、ポーションが怪しい。
あのポーションは、ただ精霊力をあげるのではなく、それがし達が嫌いな
コブリンやトロールを呼び出すぞ」
ルーチェが言いましたが、姿が見えない者達はガタガタと震え始めました。
ルーチェの声を聞き、エリーゼは、コブリンやトロールが現れたら、サラマンダーのヴェールの火力で一気に片をつけようと思い、ヴェールに声を掛けようとした瞬間
精霊達の言うとおり、トロールとコブリンが謁見の間に現れました。
「うわ~」
「キャー」
「ひえー」謁見の間が騒然となったとき
「エリーゼ様ここで、火力ですと城に火がついて火事になる可能性がございます」
とエリーゼの専任従者のハンナがエリーゼを止めました。
そしてハンナは、すばやく グッ飛んで前に出て
シャキーン!
とそのトロールとコブリンを切って殺しました。
その一連の行動を見てオクタウスは
「カーラじ 」と言いかけたとき
「陛下、今のは私の妹のカーラの責任ではありません。
レオポルドの飲ませたあの飲み物が原因と思います。
レオポルドとダイダーを拘束してください!」
オクタウスは、一瞬考えたが、エリーゼの言うとおり
「レオポルドとダイダーを拘束しろ!」
オクタウスの命令にそこにいた、警備の者がやっと動き出し、二人を拘束ました。
拘束されたダイダーをみて、エリーゼは
「ねぇ。ダイダー 貴方、精霊塔の最上階にある魔方陣はご存じよね。
あの魔方陣は、こちらにいらっしゃるアダリーシア先輩とカーティス団長と私で組み立てましたのよ。
その理由は今回のように聖女達の誰かが欠けたり、誰かの思惑で聖女に魔の手が伸びたときなど結界が維持されなくなったとき、緊急で新しい結界を張って時間を稼ぎ、アダリーシア先輩と私が駆けつけ、その結界を維持させるというシステムを作ったの。
その、魔方陣は、出力源として赤い魔石が必要なのだけど・・・」
エリーゼは、ダイダーの方からオクタウスの方を向き
「陛下、もしかしたら、大臣のダイダーの執務室に赤い魔石があるかもしれません。
彼の執務室を探って頂くように、騎士の皆様に言っていただけますか?」
「うむ。誰でも良い。文官も一人付き合鍵を持って騎士3名くらいで探りに行け」
王の命令に騎士が3名と鍵を預かる文官が、ダイダーの執務室に向かいました。
そのとき
バッタ と音がしました。
その音を探ってそちらの方向をみると、カーラが真っ白な顔をして倒れていました。
その手には丸い魔石を掴んでいました。
「カーラ嬢・・・」と呟いたダイダーは自分の顔が真っ青になるのを感じた。
(今朝私の執務室に入れなかったことと関係があるのか?
いや、カーラもその家族もそんなことが出来るはずもない・・・
よし、一か八か話をそらしてみるか・・・)
「陛下。カーラは、本人も気づいていないようですが、精霊力が低い事は決してありません」
といいながら視線をオクタウスから、レオポルドに変えました。
レオポルドは打ち合わせ通りに
「おおカーラこんなに緊張してしまって、可愛そうに」
と言いながらカーラに近づき、昨日渡されたポーションを
カーラに渡し、ゆっくりとそれを飲むように促しました。
レオポルドを疑うことを知らないカーラは
ポーションを一気に飲み干してしまった・・・
カーラは、目をパチパチとしていたが、そのほかに変化はなかった。
がしかし、
「さあ! カーラ嬢
精霊達に感謝の祈りを捧げなさい!」
ダイダーは、カーラに命令をしました。
カーラは素直に、聖女達に教えてもらったお祈りをこの場でしました。
そうするとあたりに霧が立ちました。
そこで、ヴュール達が現れました。しかし、エリーゼの見方のみにしか見えません。
「エリーゼ。アレは危険だぞ。我々にとって嫌な気が充満しておる」
謁見の間には、どこからか聞こえてくるヴェールの声に、姿が見えない者達は驚きました。
「それがしが思うに、あの飲まされていた、ポーションが怪しい。
あのポーションは、ただ精霊力をあげるのではなく、それがし達が嫌いな
コブリンやトロールを呼び出すぞ」
ルーチェが言いましたが、姿が見えない者達はガタガタと震え始めました。
ルーチェの声を聞き、エリーゼは、コブリンやトロールが現れたら、サラマンダーのヴェールの火力で一気に片をつけようと思い、ヴェールに声を掛けようとした瞬間
精霊達の言うとおり、トロールとコブリンが謁見の間に現れました。
「うわ~」
「キャー」
「ひえー」謁見の間が騒然となったとき
「エリーゼ様ここで、火力ですと城に火がついて火事になる可能性がございます」
とエリーゼの専任従者のハンナがエリーゼを止めました。
そしてハンナは、すばやく グッ飛んで前に出て
シャキーン!
とそのトロールとコブリンを切って殺しました。
その一連の行動を見てオクタウスは
「カーラじ 」と言いかけたとき
「陛下、今のは私の妹のカーラの責任ではありません。
レオポルドの飲ませたあの飲み物が原因と思います。
レオポルドとダイダーを拘束してください!」
オクタウスは、一瞬考えたが、エリーゼの言うとおり
「レオポルドとダイダーを拘束しろ!」
オクタウスの命令にそこにいた、警備の者がやっと動き出し、二人を拘束ました。
拘束されたダイダーをみて、エリーゼは
「ねぇ。ダイダー 貴方、精霊塔の最上階にある魔方陣はご存じよね。
あの魔方陣は、こちらにいらっしゃるアダリーシア先輩とカーティス団長と私で組み立てましたのよ。
その理由は今回のように聖女達の誰かが欠けたり、誰かの思惑で聖女に魔の手が伸びたときなど結界が維持されなくなったとき、緊急で新しい結界を張って時間を稼ぎ、アダリーシア先輩と私が駆けつけ、その結界を維持させるというシステムを作ったの。
その、魔方陣は、出力源として赤い魔石が必要なのだけど・・・」
エリーゼは、ダイダーの方からオクタウスの方を向き
「陛下、もしかしたら、大臣のダイダーの執務室に赤い魔石があるかもしれません。
彼の執務室を探って頂くように、騎士の皆様に言っていただけますか?」
「うむ。誰でも良い。文官も一人付き合鍵を持って騎士3名くらいで探りに行け」
王の命令に騎士が3名と鍵を預かる文官が、ダイダーの執務室に向かいました。
そのとき
バッタ と音がしました。
その音を探ってそちらの方向をみると、カーラが真っ白な顔をして倒れていました。
その手には丸い魔石を掴んでいました。
187
あなたにおすすめの小説
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
【完結】真の聖女だった私は死にました。あなたたちのせいですよ?
時
恋愛
聖女として国のために尽くしてきたフローラ。
しかしその力を妬むカリアによって聖女の座を奪われ、顔に傷をつけられたあげく、さらには聖女を騙った罪で追放、彼女を称えていたはずの王太子からは婚約破棄を突きつけられてしまう。
追放が正式に決まった日、絶望した彼女はふたりの目の前で死ぬことを選んだ。
フローラの亡骸は水葬されるが、奇跡的に一命を取り留めていた彼女は船に乗っていた他国の騎士団長に拾われる。
ラピスと名乗った青年はフローラを気に入って自分の屋敷に居候させる。
記憶喪失と顔の傷を抱えながらも前向きに生きるフローラを周りは愛し、やがてその愛情に応えるように彼女のほんとうの力が目覚めて……。
一方、真の聖女がいなくなった国は滅びへと向かっていた──
※小説家になろうにも投稿しています
いいねやエール嬉しいです!ありがとうございます!
【完結】期間限定聖女ですから、婚約なんて致しません
との
恋愛
第17回恋愛大賞、12位ありがとうございました。そして、奨励賞まで⋯⋯応援してくださった方々皆様に心からの感謝を🤗
「貴様とは婚約破棄だ!」⋯⋯な〜んて、聞き飽きたぁぁ!
あちこちでよく見かける『使い古された感のある婚約破棄』騒動が、目の前ではじまったけど、勘違いも甚だしい王子に笑いが止まらない。
断罪劇? いや、珍喜劇だね。
魔力持ちが産まれなくて危機感を募らせた王国から、多くの魔法士が産まれ続ける聖王国にお願いレターが届いて⋯⋯。
留学生として王国にやって来た『婚約者候補』チームのリーダーをしているのは、私ロクサーナ・バーラム。
私はただの引率者で、本当の任務は別だからね。婚約者でも候補でもないのに、珍喜劇の中心人物になってるのは何で?
治癒魔法の使える女性を婚約者にしたい? 隣にいるレベッカはささくれを治せればラッキーな治癒魔法しか使えないけど良いのかな?
聖女に聖女見習い、魔法士に魔法士見習い。私達は国内だけでなく、魔法で外貨も稼いでいる⋯⋯国でも稼ぎ頭の集団です。
我が国で言う聖女って職種だからね、清廉潔白、献身⋯⋯いやいや、ないわ〜。だって魔物の討伐とか行くし? 殺るし?
面倒事はお断りして、さっさと帰るぞぉぉ。
訳あって、『期間限定銭ゲバ聖女⋯⋯ちょくちょく戦闘狂』やってます。いつもそばにいる子達をモフモフ出来るまで頑張りま〜す。
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
完結まで予約投稿済み
R15は念の為・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる