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187 閑話 頑張るファリカちゃん! (21)
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187 閑話 頑張るファリカちゃん! (21)
騒動が一段落しました。
もう、夜になりましたが、お姉ちゃまは目を覚ましません。
私達は今、お祖父様の執務室に公爵一家、オッドリア伯爵一家が集まっています。
「さて、ファリカちゃんみんなに話があるのじゃな。今話なさい」
「はい、じぃじ」
私は前に立ち左から右を見ました。
そして叔父様をロックオンしました。
「レナウド叔父様。エルーシアお姉様が嫌がることをしたのではないですか?」
オッドリア伯爵家のレナウド叔父様、レーア叔母様
リカードお父様、そしてアルーシャお母様がビックっとしました。
私はその4人の体の動きを見落としません。
「心当たりがある人がここには4人もいるのですね?
不思議に思っていたことがあるのです。
レーア叔母様は、私の知っている限り私が生まれ前からずっとお姉様と一緒に生活していたのに、2人いいえ、お姉様が叔母様に距離をおいているのをずっと感じていました。それに叔母様はお姉様に変な視線を送っていましたよね?」
レーア叔母様は、ビックとしてから、硬く口を閉じました。
私は話を続けます。
「誘拐されたお姉様を私達秘密チーム8レンジャーが助けたあと、私はお姉様を力の限りギュッと抱きしめました。
そして、レナウド叔父様が現れたとき、お姉様は叔父様を見てすぐに力が抜けて意識をなくしてしまいました。
レナウド叔父様、叔父様は私の大切なエルーシアお姉様に何か良くないことをしたのではないですか?」
レナウド叔父様は、じぃーっと私を見ていましたが、視線を下に向けました。
「そして、お父様、お母様。お二人もそのことを知っているのではないですか?」
お父様もお母様も口を固く閉じています。
「私は、お父様、お母様、叔母様に『悪いことをしたら謝りなさい』と教えられました。私達は確かに貴族で時と場合によっては謝ることが得策でないこともわかっています」
私は言葉をとめて、執務室にいる1人1人の顔を見ました。
「エルーシアお姉様は、私達の家族です。そして、ベルティンブルグいいえ、フーマ王国をここまで繁栄させた功労者です。
私達ベルティンブルグ公爵家とその寄子の貴族家にも多大な利益をもたらせていますよね?
このままですと、お姉様が成人したときに私達を見放して独立してすまうかも知れませんよ?
お姉様と王族とは、深い仲になろうとしています。王様がお姉様に叙爵するのは目に見えます。
今回の、公爵家と叔父様の伯爵家が昇格するのは、お姉様の活躍があってのことですよね?」
「ファリカ様」
レナウド叔父様の声をとめるようにお祖父様が
「ふぉふぉふぉ。ファリカちゃんも6歳とは思えないほどの洞察力じゃな。
さすが、エルーシアちゃんの妹だ。
この説教はエルーシアそっくりじゃ。
ところで、リカード、レナウド2人は心当たりがあるのだろう?
この後2家族で話し合いをしなさい。
今日の事件は私が全てを取り仕切るので心配するな。
ゲアート、レオン2人は私を手伝いなさい」
「「はい。大お館様」」
そして、皆がバラバラと執務室から出て行きました。
騒動が一段落しました。
もう、夜になりましたが、お姉ちゃまは目を覚ましません。
私達は今、お祖父様の執務室に公爵一家、オッドリア伯爵一家が集まっています。
「さて、ファリカちゃんみんなに話があるのじゃな。今話なさい」
「はい、じぃじ」
私は前に立ち左から右を見ました。
そして叔父様をロックオンしました。
「レナウド叔父様。エルーシアお姉様が嫌がることをしたのではないですか?」
オッドリア伯爵家のレナウド叔父様、レーア叔母様
リカードお父様、そしてアルーシャお母様がビックっとしました。
私はその4人の体の動きを見落としません。
「心当たりがある人がここには4人もいるのですね?
不思議に思っていたことがあるのです。
レーア叔母様は、私の知っている限り私が生まれ前からずっとお姉様と一緒に生活していたのに、2人いいえ、お姉様が叔母様に距離をおいているのをずっと感じていました。それに叔母様はお姉様に変な視線を送っていましたよね?」
レーア叔母様は、ビックとしてから、硬く口を閉じました。
私は話を続けます。
「誘拐されたお姉様を私達秘密チーム8レンジャーが助けたあと、私はお姉様を力の限りギュッと抱きしめました。
そして、レナウド叔父様が現れたとき、お姉様は叔父様を見てすぐに力が抜けて意識をなくしてしまいました。
レナウド叔父様、叔父様は私の大切なエルーシアお姉様に何か良くないことをしたのではないですか?」
レナウド叔父様は、じぃーっと私を見ていましたが、視線を下に向けました。
「そして、お父様、お母様。お二人もそのことを知っているのではないですか?」
お父様もお母様も口を固く閉じています。
「私は、お父様、お母様、叔母様に『悪いことをしたら謝りなさい』と教えられました。私達は確かに貴族で時と場合によっては謝ることが得策でないこともわかっています」
私は言葉をとめて、執務室にいる1人1人の顔を見ました。
「エルーシアお姉様は、私達の家族です。そして、ベルティンブルグいいえ、フーマ王国をここまで繁栄させた功労者です。
私達ベルティンブルグ公爵家とその寄子の貴族家にも多大な利益をもたらせていますよね?
このままですと、お姉様が成人したときに私達を見放して独立してすまうかも知れませんよ?
お姉様と王族とは、深い仲になろうとしています。王様がお姉様に叙爵するのは目に見えます。
今回の、公爵家と叔父様の伯爵家が昇格するのは、お姉様の活躍があってのことですよね?」
「ファリカ様」
レナウド叔父様の声をとめるようにお祖父様が
「ふぉふぉふぉ。ファリカちゃんも6歳とは思えないほどの洞察力じゃな。
さすが、エルーシアちゃんの妹だ。
この説教はエルーシアそっくりじゃ。
ところで、リカード、レナウド2人は心当たりがあるのだろう?
この後2家族で話し合いをしなさい。
今日の事件は私が全てを取り仕切るので心配するな。
ゲアート、レオン2人は私を手伝いなさい」
「「はい。大お館様」」
そして、皆がバラバラと執務室から出て行きました。
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