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プロローグ
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始まりであり終わりのお話し
『聖女』
防御結界を維持する女性
聖女は、女神さまに認められ、精霊さま達に愛されています。
防御結界で守られているこの地域は、山や木そして小石にも精霊が宿ると云われ、人々は八百万の神さまを信仰しています。
人間は、精霊さまのお力を借りて日々の生活を豊かにし、精霊(妖精)さま達は人間(聖女)の能力(スキル)で精霊や妖精がより生きやすい環境を作っているのです。
太鼓や笛、銅拍子の音が、神聖な雰囲気を醸し出す中、シュターナを中心として、太鼓や笛、銅拍子などの伴奏で、巫女鈴をシャンシャンと鳴らしながら舞っています。
妹のシュターナは、わたしと同じく黒目(茶褐色)黒髪です。
代々女王を輩出した血統のためか、整った顔と抜群のスタイルです。
和服である神職服は体の凹凸を少なくして着こなすので、神職者である妹のスタイルは、中々解らないでしょう。
シュターナは、本日より筆頭聖女から、女神や精霊達の言葉を伺い、政治家達にその言葉を伝える巫女となりました。
宗教に関わることだけでなく、政にも関わることが出来るようになったため、公爵家を興し女王になる資格を得たのです。
わたしは、女子神職装束(正服)に身を包み、お社の本殿の一段高い所から、妹と聖女達の舞を見ています。
わたしことエリーゼは、巫女の筆頭である斎王でした。
しかしこの時より、その地位を卒業して民衆を引っ張る役職に就くための儀式に参加しているのです。
音楽が止み、動きを止めた巫女達は片膝をつき、手の平を合わせました。そして瞼を閉じて祈りを捧げました。
ピカー
まわりは、目が開けられないくらい明るくなりました。
その明るさから目をそらすと、体がフッと軽くなりました。
そして再び自分の重さを感じたとき、今まで見ていたものと異なる景色になりました。
大きな樹の柱のある、大きなお部屋には、
十二単のような和服をお召しの黒髪の日本髪。顔のパーツが左右対称の作りで、同性でも憧れる程の美人。
その女性に負けないくらいの美貌の持ち主の女性。
そして、わたしとシュターナに似ている女性。
どうやら、わたしとシュターナは精霊さまや女神さま達がおられる場所に転移したようです。
わたしとシュターナの目の前におられるお三方は、聖女が維持する結界の魔方陣を組み立てた方、この地の神話に出てくるお方。そしてわたし達のことをよく知る女性です。
「エリーゼ。とうとうこの時がきたな」
女神さまがわたしを見つめます。
「今日からは、エリーゼも私達と肩を並べるようになった」
笑顔の精霊さまの長がわたしに笑顔を向けます。
「いままで、エリーゼとシュターナには、苦労をかけましたが、今日のための試練だったのですよ」
シュターナにそっくりなお方は、目を細め、口角を上げてわたしに植物の種を渡してきました。
わたしは仰々しく受け取り視線を真っ直ぐにします。
「エリーゼ。これで君は四種の神器全てを手に入れた。
今日から君がこの地を治めるのだよ」
「はい。未熟者ですが、民を守っていきます」
「シュターナ。エリーゼの次は君がこの地を治めることになる。
その日のために確りと、エリーゼから学び、精霊らと仲良くするのだよ」
「はい。お姉様を手本として精霊さま達に愛されこの地を守って行けるようにいたします」
ここにいらっしゃる方達はウンウンと頷いています。
そして、皆がにこやかな顔をしています。
「エリーゼ。シュターナ。此所は、二人はいつでも来ることが可能だ。祭の途中である。そろそろ地上に戻るがよい」
わたしと妹が地上に戻ると、わたしの首元には、祭事に使う特別な石を飾ったネックレス。左後方には特別な剣(つるぎ)。そして、右後ろには、この世界ではあり得ないくらい綺麗に写す鏡が置かれています。
そしてわたしの右手には、この地で一番の聖地である樹木の種が握られています。
わたしは、神職者の前にこの四種の神器を見せたのです。
「エリーゼ様。この四種の神器を全て手に入れたことで、貴女様は精霊を敬う地域のトップに名実ともになりました。
そして、この地を治める女皇(女帝)として、民に、姿を見せてあげてください」
わたしは、頷き、本殿から参道を歩き、鳥居を潜り、馬車に乗って移動を開始しました。
数十分後
馬車からおり、巫女筆頭(斎王)になったシュターナに先導されて、民衆が待つ会場の建物の最上階へと足を踏み入れたのです。
そして、わたしエリーゼは、出口の横で控える彼と横に並び、民衆が注目する演説台に足を進めました。
演説台に立ったわたしは、大声援の中、大観衆を見て思いました。
(女王を卒業して女皇になってしまった。妹がこの地位になるはずなのに。こんなはずじゃなかったのに!!)
――なぜこうなったの?
『聖女』
防御結界を維持する女性
聖女は、女神さまに認められ、精霊さま達に愛されています。
防御結界で守られているこの地域は、山や木そして小石にも精霊が宿ると云われ、人々は八百万の神さまを信仰しています。
人間は、精霊さまのお力を借りて日々の生活を豊かにし、精霊(妖精)さま達は人間(聖女)の能力(スキル)で精霊や妖精がより生きやすい環境を作っているのです。
太鼓や笛、銅拍子の音が、神聖な雰囲気を醸し出す中、シュターナを中心として、太鼓や笛、銅拍子などの伴奏で、巫女鈴をシャンシャンと鳴らしながら舞っています。
妹のシュターナは、わたしと同じく黒目(茶褐色)黒髪です。
代々女王を輩出した血統のためか、整った顔と抜群のスタイルです。
和服である神職服は体の凹凸を少なくして着こなすので、神職者である妹のスタイルは、中々解らないでしょう。
シュターナは、本日より筆頭聖女から、女神や精霊達の言葉を伺い、政治家達にその言葉を伝える巫女となりました。
宗教に関わることだけでなく、政にも関わることが出来るようになったため、公爵家を興し女王になる資格を得たのです。
わたしは、女子神職装束(正服)に身を包み、お社の本殿の一段高い所から、妹と聖女達の舞を見ています。
わたしことエリーゼは、巫女の筆頭である斎王でした。
しかしこの時より、その地位を卒業して民衆を引っ張る役職に就くための儀式に参加しているのです。
音楽が止み、動きを止めた巫女達は片膝をつき、手の平を合わせました。そして瞼を閉じて祈りを捧げました。
ピカー
まわりは、目が開けられないくらい明るくなりました。
その明るさから目をそらすと、体がフッと軽くなりました。
そして再び自分の重さを感じたとき、今まで見ていたものと異なる景色になりました。
大きな樹の柱のある、大きなお部屋には、
十二単のような和服をお召しの黒髪の日本髪。顔のパーツが左右対称の作りで、同性でも憧れる程の美人。
その女性に負けないくらいの美貌の持ち主の女性。
そして、わたしとシュターナに似ている女性。
どうやら、わたしとシュターナは精霊さまや女神さま達がおられる場所に転移したようです。
わたしとシュターナの目の前におられるお三方は、聖女が維持する結界の魔方陣を組み立てた方、この地の神話に出てくるお方。そしてわたし達のことをよく知る女性です。
「エリーゼ。とうとうこの時がきたな」
女神さまがわたしを見つめます。
「今日からは、エリーゼも私達と肩を並べるようになった」
笑顔の精霊さまの長がわたしに笑顔を向けます。
「いままで、エリーゼとシュターナには、苦労をかけましたが、今日のための試練だったのですよ」
シュターナにそっくりなお方は、目を細め、口角を上げてわたしに植物の種を渡してきました。
わたしは仰々しく受け取り視線を真っ直ぐにします。
「エリーゼ。これで君は四種の神器全てを手に入れた。
今日から君がこの地を治めるのだよ」
「はい。未熟者ですが、民を守っていきます」
「シュターナ。エリーゼの次は君がこの地を治めることになる。
その日のために確りと、エリーゼから学び、精霊らと仲良くするのだよ」
「はい。お姉様を手本として精霊さま達に愛されこの地を守って行けるようにいたします」
ここにいらっしゃる方達はウンウンと頷いています。
そして、皆がにこやかな顔をしています。
「エリーゼ。シュターナ。此所は、二人はいつでも来ることが可能だ。祭の途中である。そろそろ地上に戻るがよい」
わたしと妹が地上に戻ると、わたしの首元には、祭事に使う特別な石を飾ったネックレス。左後方には特別な剣(つるぎ)。そして、右後ろには、この世界ではあり得ないくらい綺麗に写す鏡が置かれています。
そしてわたしの右手には、この地で一番の聖地である樹木の種が握られています。
わたしは、神職者の前にこの四種の神器を見せたのです。
「エリーゼ様。この四種の神器を全て手に入れたことで、貴女様は精霊を敬う地域のトップに名実ともになりました。
そして、この地を治める女皇(女帝)として、民に、姿を見せてあげてください」
わたしは、頷き、本殿から参道を歩き、鳥居を潜り、馬車に乗って移動を開始しました。
数十分後
馬車からおり、巫女筆頭(斎王)になったシュターナに先導されて、民衆が待つ会場の建物の最上階へと足を踏み入れたのです。
そして、わたしエリーゼは、出口の横で控える彼と横に並び、民衆が注目する演説台に足を進めました。
演説台に立ったわたしは、大声援の中、大観衆を見て思いました。
(女王を卒業して女皇になってしまった。妹がこの地位になるはずなのに。こんなはずじゃなかったのに!!)
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