24 / 96
第23話
しおりを挟む
第23話 我が家
太陽がちょうど真上になった頃、牛車の窓からお屋敷の門が見えてきました。門の横には、腰に刀を差した門番が見えます。
(出かける前は大雨だったのに精霊館では快晴になったよね。わたし晴れ女なのかしら?)
そんな事を考えて、わたしは、お屋敷全体を眺めました。
「うわっ! 大きい! お城の跡地みたい」
東京のお城や北海道の函館にあるお城と跡地のイメージが浮かびました。
「リーゼどうしたの? 急に大きな声をだして」
お母さま、「ふふふ」と笑って口角を上げています。
「お母さま。わたし初めて外からお屋敷を見たので、あまりの大きさに驚いていたのです」
「ふふ。そうね。リーゼは、外出して牛車に乗っていても、いつも眠っていたものね。 このお屋敷は、私が公爵になった時に国から戴いた建物よ」
「公爵になったらお家が貰えるの?」
「身分が高くなるから、安全の為に下賜されるのよ。
つまり、女王であるお母様(ヴィクトリア)から、女王を継ぐことの権利を得たからもらったのよ」
お母さまが聖女筆頭になり巫女の職位を授かったときに公爵邸として拝領されたようです。
「へぇ~ 」
お母さまの説明を聞きながら、全体を見回しました。
お屋敷は、水堀に囲まれていています。水堀には、大きな門があり門番がいます。
水堀は泳いで向こう岸にたどり着くことは難しいでしょう。たとえたどり着いたとしても角度のある石垣を登ることは出来ないでしょう。
水堀の上には、常時橋は架かっていません。
お屋敷に入る門は、東西南北に一つずつあります。牛車は正門でなく、家族がよく使う門に向かうようです。
(まるで前世の皇居のようね。実はここも元はお城だったりして)
お母さまとお話しをしいると、ガガガガっと大きな音が聞こえてきました。
「え? なにこの音」
お屋敷に続く道路の先を見ると、水堀の上にある大きな建造物がゆっくりと倒れて降りて来ています。
(可動橋! 福岡で見た『恋人の架け橋』と呼ばれる跳ね橋と同じ作りね。陽菜と「今度はお互いに彼氏を作って一緒に渡ろうね」なんて言っていたっけ)
わたしはフェールドお兄さまと手を繋いで、恋人の架け橋を渡ることを妄想していました。
「あら? どうしたのかしらリーゼ。そんなにニヤけた顔をして」
お母さまの声で現実に戻って来たわたしは、顔をキリッとさせました。
「なんでもありません。二つの煙突と同じ角度だった建築物の両端が、降りて重なったときに橋になったのでビックリしたのです。 うふふふ 」
わたしはとりあえず作り笑いをしました。
「ああ。架け橋の動きに驚いたのね。なぜ顔がニヤニヤしていたのはわからないけれど」
お母さまはわたしの表情に疑問を持ったようですが、架け橋が作られた理由と造りを教えてくれました。
敵に攻められても、この幅の広い水堀を越えてこられないようにしていること。
架け橋は、ミヅハノさまが、水の精霊と動源の妖精に命じて動いていること。
お母さまが念じると橋が出来るようになっているそうです。
また、お母さまが不在の場合はライヒトゥーム公爵家の家紋を持つ者が代理で女神様に念じて動かす事が出来るそうです。
太陽がちょうど真上になった頃、牛車の窓からお屋敷の門が見えてきました。門の横には、腰に刀を差した門番が見えます。
(出かける前は大雨だったのに精霊館では快晴になったよね。わたし晴れ女なのかしら?)
そんな事を考えて、わたしは、お屋敷全体を眺めました。
「うわっ! 大きい! お城の跡地みたい」
東京のお城や北海道の函館にあるお城と跡地のイメージが浮かびました。
「リーゼどうしたの? 急に大きな声をだして」
お母さま、「ふふふ」と笑って口角を上げています。
「お母さま。わたし初めて外からお屋敷を見たので、あまりの大きさに驚いていたのです」
「ふふ。そうね。リーゼは、外出して牛車に乗っていても、いつも眠っていたものね。 このお屋敷は、私が公爵になった時に国から戴いた建物よ」
「公爵になったらお家が貰えるの?」
「身分が高くなるから、安全の為に下賜されるのよ。
つまり、女王であるお母様(ヴィクトリア)から、女王を継ぐことの権利を得たからもらったのよ」
お母さまが聖女筆頭になり巫女の職位を授かったときに公爵邸として拝領されたようです。
「へぇ~ 」
お母さまの説明を聞きながら、全体を見回しました。
お屋敷は、水堀に囲まれていています。水堀には、大きな門があり門番がいます。
水堀は泳いで向こう岸にたどり着くことは難しいでしょう。たとえたどり着いたとしても角度のある石垣を登ることは出来ないでしょう。
水堀の上には、常時橋は架かっていません。
お屋敷に入る門は、東西南北に一つずつあります。牛車は正門でなく、家族がよく使う門に向かうようです。
(まるで前世の皇居のようね。実はここも元はお城だったりして)
お母さまとお話しをしいると、ガガガガっと大きな音が聞こえてきました。
「え? なにこの音」
お屋敷に続く道路の先を見ると、水堀の上にある大きな建造物がゆっくりと倒れて降りて来ています。
(可動橋! 福岡で見た『恋人の架け橋』と呼ばれる跳ね橋と同じ作りね。陽菜と「今度はお互いに彼氏を作って一緒に渡ろうね」なんて言っていたっけ)
わたしはフェールドお兄さまと手を繋いで、恋人の架け橋を渡ることを妄想していました。
「あら? どうしたのかしらリーゼ。そんなにニヤけた顔をして」
お母さまの声で現実に戻って来たわたしは、顔をキリッとさせました。
「なんでもありません。二つの煙突と同じ角度だった建築物の両端が、降りて重なったときに橋になったのでビックリしたのです。 うふふふ 」
わたしはとりあえず作り笑いをしました。
「ああ。架け橋の動きに驚いたのね。なぜ顔がニヤニヤしていたのはわからないけれど」
お母さまはわたしの表情に疑問を持ったようですが、架け橋が作られた理由と造りを教えてくれました。
敵に攻められても、この幅の広い水堀を越えてこられないようにしていること。
架け橋は、ミヅハノさまが、水の精霊と動源の妖精に命じて動いていること。
お母さまが念じると橋が出来るようになっているそうです。
また、お母さまが不在の場合はライヒトゥーム公爵家の家紋を持つ者が代理で女神様に念じて動かす事が出来るそうです。
62
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる