聖女の紋章 転生？少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です！

103 中編

103　中編

私はお父様を無視して話を進めます。

「農業や普段の生活の為に、天気を予測したいのですが･･･」

「ああ、聖女のスキルで天気が予測できる方がいらっしゃると聞いたことがあるな」お祖父様は、私の言葉に応えてくれました。目は斜め上を見て思い出しているのでしょう。

「そうだ！教国の筆頭聖女のベティ様だ！」

レオンが少しピックと動いたのをわたしは見逃しませんでした。
（ん？レオン知り合いなのかな）
じっとレオンを見ましたが、動揺したのでしょうか、顔から汗が流れています。
（レオンは汗っかきなのかしら？）
と私がどうでも良いことを考えていると、お父様が話を進めていました。

「あの高名の聖女様か！聖属性魔法だけでないのですか。さすがですね」

お父様の声に私は（本物の聖女様は、すごい！　一度お会いしたいわ）考えていると体が勝手に動いて小躍りしてしまいました。
それに釣られてファリカも私に合わせて小躍りしています。
妹よ。何故そんなに可愛いの？
私はファリカギューッと抱きしめて
「お空模様がわかるような、スキルがあると言うことなのでしょうか？」
お祖父様とお祖母様を見て聞きました。

「そうね･･･　社交界でもお空模様がわかると言うのは、聖女のベティ様しか聞いたことがありませんね。雨乞いをして雨を降らせたという話は聞いたことがありますけれども」

「ジョリーナが言うのなら聖女様しかいないのであろう。
でももしそのような事が出来るのであれば、風属性の魔法かスキルだろうな」
お祖父様は顎に手を当てています。

「ふふふ。もしかしたら、エルーシアちゃんがお空模様わかるようになるかも知れませんよ。エルーシアちゃんは、ベルティンブルグの聖女様なのですからね」
「ばぁば。私は聖女ではありませんよ。だって、お金大好きなのです。だから聖人君子ではないのです」

「でもね。エルーシアちゃんには、聖女の紋章があるし、病気も治しちゃうし、そして何よりも、世界で一番可愛いのだから聖女なのよ」
お母様は何故か胸を張ってドヤ顔です。
「おかあさん。お姉様が聖女ならわたしは何かしら？」
「「「　天使！　」」」
お父様、お母様、私の3人の声が重なりました。
「ええ？ふふふ　えへへ」
ファリカは照れ照れです。


「閣下、奥様。申し訳ありませんが話を進めませんか？」
冷静なレオンが脱線した私を元の話をするように振りました。