堂崎くんの由利さんデータ

豊 幸恵

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気持ち良くしたい<R18>

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「イ、イチゴの匂い……?」
「イチゴフレーバーの、舐めても大丈夫なヤツだ。試しに味わってみてもいいぞ」
「え、や、結構です……。あの、これ、どうしたら……」
 こういうものを扱うのも初めてなのだろう、手にローションを受けたまま、途方に暮れている。

「体温に馴染んだら両手にまとわせて、俺の擦って」
 言いつつ自身のスラックスの前を寛げて、堂崎のち○こを前に固くなってしまった俺のものを取り出した。
「わ……、ちょ、由利さん、デカ……」
 それを見た彼が明らかに怯んだのが分かって苦笑する。

「堂崎のに比べたらな……。言っとくが、これまだ半勃ちだぞ? このくらいでビビんなよ」
 俺はパウチに残ったローションを片手に絞り出すと、先に堂崎の股間に塗り付けた。膝に跨がらせたおかげで脚が閉じられないのを良いことに、竿と玉だけでなく、股を通して双丘の間まで丁寧に潤す。
 偶然を装って後ろの孔を指先で撫でると、びくりと腰が浮くのに口角を上げた。可愛い反応だ。

「お前も早く塗れよ、ココに」
「で、でも由利さんのズボンが汚れちゃうんじゃ……」
「いいんだよ、そんなの」
「うわ……」
 少し焦れて、堂崎の手を取って俺のち○こを握らせる。そのまま手を重ねて全体にローションを塗り付けるように動かした。

「緊張すんな。俺もお前の擦ってやるから、真似してやってみろ」
「は、はぃ……」
 狼狽えながらも素直に頷く彼に安堵する。突然のこの状況に酷く戸惑ってはいるけれど、嫌がっているわけではないのだ。
 だったらとっとと慣れさせて、とろとろに可愛がって、俺との行為に溺れさせたい。

「ローション塗って擦んの初めてだよな? ほら、ぬるぬるして気持ち良いだろ?」
「あっ、あ、気持ちイ、ですっ……」
 まずは普通に竿を扱くと、それだけで堂崎は可愛らしく喘いだ。そして言われたように俺の竿も同じように擦る。
 その手は俺より小さくて握る力も弱く下手くそだけれど、それが彼のものだというだけで何とも言えない高揚感に見舞われた。

「次は裏筋んとこ親指で扱いて、……お前は先っちょ擦られんのもイイんだよな」
「ひあ、ゆ、由利さんっ、待って、もちょっとゆっくり……っ!」
 まだ始まったばかりだというのに、堂崎が泣き言を言う。ふざけるな、こんなところで待ってられるか。
 構わず俺が片方の手で金○をやわやわと揉みながら、くちくちとち○この先端を弄ってやると、彼はふるふると頭を振った。

「だ、駄目ですっ、そんなにしたら僕、由利さんのを気持ち良くできなくなっちゃう……!」
「俺の? ……ああ、そういうことか」
 なるほど、抜きっこだと言っていたのに堂崎は俺に与えられる刺激にめろめろで、俺のち○こを弄る余裕がないのだ。それを気にして俺に自重を促しているわけか。

 ……でもどちらかと言ったなら、俺は堂崎を弄り倒してあんあん喘がせたい。その思いの方が断然強い。
 今俺のことを涙目で頬を染めて見上げている彼を、乱しに乱して悦過ぎて泣いちゃうくらいイかせまくりたいのだ。だってずっとそんな妄想ばかりしていたのだから。

 言うなれば抜きっこは、どうにか堂崎を言いくるめられるぎりぎりの行為として用意していたもので。その必要がなくなった今、堂崎の身体を存分に味わう方が絶対良いに決まっている。

「……じゃあ抜きっこはもういいわ。それより堂崎、さっきのお勉強の復習しようぜ」
「え? 復習って……?」
「フ○ラ」
「……フェ……!?」
 俺の提案に驚き、真っ赤になって目を瞠った彼を、膝の上から持ち上げてソファの上に押し倒す。すかさずその脚の間に身体を入れ込んで閉じられないようにすると、俺は堂崎のち○こを殊更優しく撫でた。

「さっきのはモザイクだったし、見てるだけだったしな。今度はフ○ラがどんだけ気持ちイイか、お前のち○こに俺が実地で教えてやるな?」
「え? ちょ、由利さんが僕のを……ってこと!? な、何で? 僕のなんか咥える価値無いっていうか、由利さん、奉仕するの嫌いなんじゃ……」
 またつまんねえこと言いやがる。
 堂崎のち○こはプライスレスだし、これは奉仕じゃなくて完全なる俺得だ。

「いちいち口答えすんじゃねえよ。したくなきゃ最初からしてねえっつの。お前こそ何なの、俺とエッチすんの嫌なのか?」
 美味しいご馳走を目の前にお預けをくっている気分の俺は、幾分イライラした思いで堂崎を上から見下ろした。
 それに彼が少し萎縮する。

「そ、そうじゃないけど……。僕としてはまだはっきりとしてないっていうか……それなのに、そんなことまで……」
「何が」
 即座に突っ込むと、堂崎はしばし視線を泳がせて逡巡してから、おそるおそるという様子で俺を見上げた。

「た、単刀直入に訊いていいですか? ……由利さん、僕のこと好きなの?」

「……っ」
 いつもの俺なら『んなわけあるか、ばーか』で終わる会話。しかし今それを言ったら全てが台無しになることくらい、さすがに分かる。
 堂崎はもともと俺とでも性処理だけのエッチは嫌だと言っていたし、この触れ合いに愛情が介在しているのかはとても重要なのだろう。

 当然俺としては十分な恋情を持って彼に触れているから何の問題もないのだけれど。だけれども。

 言わせんな。察しろ。
 内心で呟く。だって俺はこの段になってなお、好きだなんて言葉をさらりと言える素直さを持っていないのだ。

 ……まあ、おそらく堂崎も察していないわけではないのだろうが、それでも自信を持てず、俺の言葉を欲しがっている。俺が今までさんざん彼をないがしろにした弊害だ。
 だからこそ俺が何かを言わねばならないことは、分かっているのだが。

「……他の奴には勃たねえって、言ってんだろ」
 どうにか婉曲に己の恋情を告げて、ごまかすようにまたキスをする。それを堂崎がおとなしく享受してくれたことにほっとして、俺は唇を離すと、彼を間近に見下ろした。

「ゆ、由利さ……」
「……嫌だったら、すぐ止めるから」
 まだ少し何かを言いたげな堂崎を遮って、耳元に囁く。それに僅かに不安そうに眉尻を下げた彼だったが、小さな躊躇いの後、目元を朱に染めたまま素直に頷いてくれた。
 とりあえず許しをくれたようだ。

「あの、僕、我慢できなくてすぐ出しちゃったらごめんなさい……」
 その直後の呟きが、ああもう、なんだこいつ、くっそ可愛い。
 覚悟を決めた身体がふるふると小さく震えているのに気がついて、さらにときめく。

「……我慢なんか、しなくていいんだよ」
 本心からそう言って。
 俺は何だか童貞みたいにドキドキとしながら身体をずらし、勃ち上がった堂崎の昂ぶりを指で支えると、その先端に舌を這わせた。
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