ハツコイの鐘が聞こえますか?

白猫

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1話 一目惚れ

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それは入学式の日。
私は、人生初めての初恋をしました。
ドンっ
「あ、わり…」
「……い、……いえ!大丈夫です!」
彼にぶつかった時に見た彼の髪が金色でまるで星のように輝いていて綺麗でした。髪が太陽の光に当たると彼の周りにキラキラが見えたのです。
「…………綺麗な人だったなぁ」
私は彼の背中を消えて見えなくなるまで私の目は彼から離れられなかったです。
もう一度会いたい……
私は無意識にそんな事を思ってしまった。
多分、もう会うことはないと思う。だって、私は地味で目立たないから。
私の名前は椎名 星(しいなほし)。名前と同じで私は星が好きだ。





「星~!同じクラスだねぇ!」
私の幼馴染の佐藤友香(さとうゆか)は幼稚園からの親友だ。同じクラスになれたことは正直に嬉しい。
「これからもよろしくね!友香ちゃん」
「んもぅ!可愛んだから!」
「私は可愛くないよ。友香ちゃんの方が可愛いよ。私なんか地味でダサいんだから」
「もう!そうやってネガティブ思考にいくー。自信持ちなって!」
友香ちゃんはそう言うけど私は自分でも自覚している。私は可愛くない。
だからダテ眼鏡かけてあまり目立たないようにした。
「……いいの。これが私だから」
「むぅ。メガネなんか取りなよ。その方がいいのに…」
「あはは…」
友香ちゃんは私の事をよく心配してくれる。こんな私になっても友香ちゃんはそばに居てくれた。
「あ…星、今日ちょっと用事があって一緒に帰れなくなった。ごめん!」
「いいよ。用事なんだし。」
「うぅ。本当は断って一緒に帰りたかったんだけど……明日なら大丈夫だから。本当にごめん!」
「うん。用事がなんなのか分からないけど頑張ってね」
「星ー!!あんたはいい子すぎなんだよォ」
友香ちゃんは暖かくて優しくて、私にとって自慢出来る幼馴染だ。




友香ちゃんと私は教室の方へ行く。
教室の中に入るともう既に人は椅子に座っていた。
「あぁ。席遠くなるね。寂しいよぉ」
「うん…。でもいつでも話せるから私は別にいい」
「そっか。じゃ、何かあったら私のところに来てね!絶対に!」
私は頷き、指定された席へと座った。
運がいいのか、窓際の丁度角ら辺に机があってあまり目立たない。
(良かった。角で)
私はカバンからスマホとイヤホンを取った。そしてイヤホンをスマホに繋げて耳にかけ、音楽を選んで聞く。
そして、私は窓を少し開けて満開に咲いている桜を眺める。
「風気持ちいい。」
(桜も綺麗だなぁ)
こういうのは結構好きで、友香ちゃんがいない時はよくこうして暇を潰しているのだ。






「今日から高校一年生です。今までの子供ではなくもう君たちは大人の階段に入っているのです。……」
担任の先生は優しそうな先生だった。
(変なの)
何故か先生らしさがない感じがする。
というか……ずっとさっきから気になっていたけど、私の席の隣の人が来ていない。
「…………」
(もしかして……世にも言う、不良なのでは?)
もし、そうだとしたら終わったな……。そんな人が隣とか絶対にやだ。怖いもん。
ガラガラ、
「先生、ちょっと昼寝してたら遅れましたぁ」
あれ?……この人……
「……ここか…………ん?……あれ……君って」
「話してないで、はよ座れ。あと、放課後職員室に来い。このことについて話す」
「は?めんどくせえ。分かりましたよー」
やっぱり、あの時にぶつかった人だ。星みたいに輝いて見えて金髪で綺麗な人…。これは運命なのだろうか。もう、関わりが…会うことがないと思っていたのに…。
「ねぇ、君って昨日ぶつかった子でしょ。俺、魔五月 佳也(まさつきよしや)。同じクラスメイトとしてこれからよろしくな。」
「……えっと。椎名星です。こちらこそよろしく」
緊張してあまり声が出なかった。でもちゃんと名前は言えた。私は顔を見上げて彼を見ると、彼はこんな私でも優しく笑ってくれた。
でも、あの時の笑顔と違うような気がする。あの時のこの人はもっと自然で笑ってた。今のこの笑顔はまるで…。
「こらそこ。朝からイチャつくな」
「ちょ!先生!ただ隣の席だから自己紹介をしただけですよ!」
「そーかー?なんか仲がいい感じだったぞ?お前ら」
「違いますって!な!」
「はい!ただ自己紹介していただけです!それに今日初めてこの人と会いましたし!」
「はいはい。分かったから席に着け」
私はちょっと横目で彼を見ていた。やっぱり。何故か違和感をもつ。
「ゴメンな、変なことになって」
「だ、大丈夫!」
私は思わず彼から目を逸らして窓際の方へ向いてしまった。ドキドキが止まらない。
どうしよう、もし、さっきので気を悪くしたら……
感じ悪いやつって思われたらどうしよう。考えれば考えるほど不安が増す。でも、これって好きだから考えるんだよね?
あれ?好き?
「…………そっか」
私は小さな声で言った。
これが、
「……初恋なんだ」
彼には聞こえないように小さな声で……。

多分、私の初恋は彼と初めてあった時からだ。
これは、一目惚れって言うのかな?
何だか顔が赤くなってくる。窓に顔ごと向いて見ているから彼には気づかれてない…と思う。

今の私はどんな顔をしているだろうか。
きっと、どうしようもなく、にやけて笑ってるだろうな。

あぁ、ドキドキが今でも止まらない。どうしよう、これから普通に彼と話せるだろうか。




ー  一目惚れした後ってこんな感じなのかな  ー



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