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第3章(3)
3-3-6
しおりを挟む同時に、今までの自分の事を思い返す。
ルナが亡くなってから生まれ変わりのヒカリに出逢うまでの間、俺は何をしていた?……と。
何も、していなかった。
ただ待つだけで、何もしてこなかった。
そう、百年という年月がありながら、俺は何もしてこなかったのだ。
今の自分は、これまでの自分の結果だったーー。
未熟で愚かだったのは、容姿のせいじゃない。
父上や他のエルフ達に疎遠にされていたのも、容姿だけのせいじゃない。
自分が勝手に容姿のせいにして。
自分が勝手に未熟で愚かだと言い訳にして。
魔法がロクに使えない事にも、兄上よりも劣っている事にも、全部全部……自分で勝手に理由をつけて、何の努力もしてこなかったんだ。
『バロンは、優しいんだね』
『王子様と女の子に、幸せになってほしいからそう思ったんでしょ?』
ヒカリに言われた言葉が心に木霊して、俺は"違う!!"と拳を握り締めて、歯を噛み締めた。
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