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第3章(3)ツバサside
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しおりを挟む「この調子なら、あと三十分位で着くか」
ガタンッガタンッと車体を揺らす電車の中で、座席に座りながらポケ電で時間を確認したオレは、ついポツリとそう呟いた。
ジャナフと一緒に検査を受けて無事にインフルエンザ陰性だったオレは、クリスマスパーティーに参加する為、レノアの自宅に向かっていた。
本来ならば到着まであと一時間はかかったであろうその時間を短縮出来たのは、夢の配達人である事の恩恵とノゾミさんのおかげ。
夢の配達人は任務によってどれだけ早く依頼人の元へ行けるか、と言う事が重要な時もある為、特別な交通機関を利用出来る。
また、その交通機関を利用する為の、電車やらのチケットの手配をするノゾミさんがすごい。どんな時でも冷静な判断で、的確で最適なルートを出してくれて絶対にハズレがない。
……もちろん。今回は任務ではない為交通費は自腹になるが、多少高額でもみんなに会えるのならば少しも惜しくはなかった。
プレゼント、結局一つに決められなくてみんなに買っちゃったけど……怒られるかな?
そう思って苦笑いしながら、オレは自分の間隣りの座席に置いてある大きな手提げの紙袋を見つめた。
中に入っているのは「プレゼント交換しよう!」ってメールグループで決まったものの、つい普段のお礼や気持ちを込めて一人一人に買ってしまったプレゼントだった。
「話と違う!」とか「カッコつけて~!」とか言われるかも知れないが、オレはどうしてもレノア、ラン、ライ、みんなに贈り物をしたかったんだ。
オレにとって、みんな大切だからーー。
早く会いたい。
会って、あの頃のように4人で笑いたい。
もうすぐ久し振りにそんな時間が訪れると、オレは信じて疑わなかった。
けど、そんなオレに聞こえたんだ。
『未来を視る先見の能力、君はまだ目覚めていないようだね。
私には、この未来がすでに視えている。君はいずれ、今日契約を断った事を必ず後悔するよ』
ーー……そう言った天使の声が、心に響き渡った。
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