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第7章(4)紫夕side
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***
三日後ーー。
「……なる程。
で、僕にこれを解析してほしいって訳か」
任務から帰って来た風磨に、俺は例のSDカードを渡した。
風磨の亡くなった親父さんは守護神の研究施設で働いていた為、その血筋か彼もかなりパソコンや機械に詳しいのだ。
雪のお袋さんが遺した大事な品。あれから思い当たるパスワードを片っ端から試してみたが、いずれもダメでお手上げ状態。そこで、親友の風磨になら任せられると思い、雪にも了解を得て解析を頼んでみる事にした。
「分かった、やってみよう」
「!……ホントか?」
「ああ、少し時間が掛かるかも知れないが任せてくれ」
「ありがとう!恩にきるぜ~!」
やっぱり持つべきものは親友だ。
そう思って俺が拝むように手を合わせると、「ははっ」と笑った後に風磨が言った。
「それよりも……。
あれ、放っておいていいのか?紫夕」
「!……へ?」
その言葉に顔を上げ、指差された方向に目をやると……。
「ね、雪君。今日本部に色んなお店が来る日だよ~。一緒に行こ~!」
「うん、いいよ」
「やったぁ!じゃあ早速~……」
「!!ッーー……ちょっと待てぇ~い!!」
雪を毎月本部に来る出店巡りに誘い、手を握って歩き出そうとする茶々を、俺は全力で阻止した。急いで駆け寄り、繋いでいた二人の手を引き離す。
「あ~!もうっ、紫夕さん!邪魔しないで下さいよ~!」
「黙れ~!何勝手に雪を連れて行こうとしてんだよ!」
「勝手にじゃないもん!雪君が良いって言ったもん!ね~?」
「!……そ、そうなのかっ?雪?」
俺と茶々はギャアギャアと言い合い、雪に尋ねた。すると雪はコクリッと頷く。
三日後ーー。
「……なる程。
で、僕にこれを解析してほしいって訳か」
任務から帰って来た風磨に、俺は例のSDカードを渡した。
風磨の亡くなった親父さんは守護神の研究施設で働いていた為、その血筋か彼もかなりパソコンや機械に詳しいのだ。
雪のお袋さんが遺した大事な品。あれから思い当たるパスワードを片っ端から試してみたが、いずれもダメでお手上げ状態。そこで、親友の風磨になら任せられると思い、雪にも了解を得て解析を頼んでみる事にした。
「分かった、やってみよう」
「!……ホントか?」
「ああ、少し時間が掛かるかも知れないが任せてくれ」
「ありがとう!恩にきるぜ~!」
やっぱり持つべきものは親友だ。
そう思って俺が拝むように手を合わせると、「ははっ」と笑った後に風磨が言った。
「それよりも……。
あれ、放っておいていいのか?紫夕」
「!……へ?」
その言葉に顔を上げ、指差された方向に目をやると……。
「ね、雪君。今日本部に色んなお店が来る日だよ~。一緒に行こ~!」
「うん、いいよ」
「やったぁ!じゃあ早速~……」
「!!ッーー……ちょっと待てぇ~い!!」
雪を毎月本部に来る出店巡りに誘い、手を握って歩き出そうとする茶々を、俺は全力で阻止した。急いで駆け寄り、繋いでいた二人の手を引き離す。
「あ~!もうっ、紫夕さん!邪魔しないで下さいよ~!」
「黙れ~!何勝手に雪を連れて行こうとしてんだよ!」
「勝手にじゃないもん!雪君が良いって言ったもん!ね~?」
「!……そ、そうなのかっ?雪?」
俺と茶々はギャアギャアと言い合い、雪に尋ねた。すると雪はコクリッと頷く。
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