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第7章 (1)父を求めて-後半-
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しおりを挟む会えた。
夢の配達人に、会えた!
ドキドキと高鳴る胸を抑えて、私は一歩一歩金バッジの大男に歩み寄った。
あと5メートル、3メートル……。
手を伸ばせばなんとか触れられそうな距離まで来て、声を掛けようとした瞬間。
私に気付いた大男は、顔だけこちらに向けてギロッと見た。
身長は別荘の警備長と同じくらいだろうか?
椅子に座っているが、体格が良くて肩幅が広く、とても大きく見える。
短い茶色の髪をツンツンに逆立てて、つり上がった瞳から放たれるのは鋭い視線。
思わずビクッと、私の足は止まった。
「なんだ?小娘。オレ様に何か用か?」
低い声で、明らかに不機嫌そうな大男。
私の直感が、恐怖を感じて足がすくむ。
でも、聞かなきゃ!
その為に、ここまで来たんだものっ!
「っ……あ、の!
貴方に、お聞きしたい事があります!」
「……。ほう」
勇気を出して絞り出した私の言葉に、大男は短くそう言うと、こちらに向かって手を差し出した。
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