【R18】夢の言葉と虹の架け橋【続編①】

第１章 （２）ヴァロンside

２-９

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「マスター！ただいまー！」

女はある建物の中をズカズカ進み、ある扉を開けるとそこに俺を置いて、奥の椅子に座っている小柄な男性に近寄り話かける。
茶色の髪と瞳の、中年男性。どうやらこの部屋……というか、この建物の主らしい。


マスター？
あのおっさんに俺を紹介？

何やら小声で話す女とおっさんを、俺がじっと見つめていると……。


「！っ……なにぃーーッ？！
報酬を全部使ってあの子供を買っただとーーッ！！！！」

思わず耳がキーンッとなりそうな、おっさんの絶叫。


「あはっ！いいじゃない！
ホラ、私の下剋上成功のお祝いまだだったし！
どうしても欲しかったのよ、あの子！」

おっさんをなだめるように、ニコニコと微笑みながらそう言う女。
そんな女に対して、おっさんは怒るというよりは呆れている表情だ。