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第1章 (2)ヴァロンside
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しおりを挟む「欲しかったってなぁ。あの子は犬や猫じゃないんだぞ?
お前はその年で母親になるつもりなのか?」
頭を抱えてふぅ~っと溜め息をつくおっさん。
すると女は、長い黒髪に手を掛けると……。
その髪を、スルッと外した。
「や~ね!マスター!
私はまだ19なんだから、せめて”お姉さん”でしょっ?」
そう言いながら……。
女は、かけていたサングラスも……外す。
「ッ……!」
ドキンッと鼓動が跳ねて。
その女の姿に、俺は一瞬で目を奪われた。
長い黒髪のウィッグを外した女の髪は、透き通るような白銀色。
サングラスの下の隠されていた瞳は、澄み切った空のような水色。
まるで、妖精のような……。
人ではないかのような、存在感。
これが、彼女の本当の姿だった。
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