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第3章 (4)シュウside
4-3
しおりを挟む「はぁ?今来たばっかなんですけど?
あ~腹減った!……あ。なぁ、これ食っていい?」
ヴァロンは私の言葉も聞かず、返事も待たず。脇にあった椅子に座ると、近くの棚にあった林檎を食べ始めた。
っ……もう限界だ!!
「っ……いい加減にしろよッ!なんなんだよっ、君はッ……!!」
我慢が出来なくなった私は、ヴァロンに向かって叫んだ。
「嫌いなんだよッ……!
私は君が……嫌い、なんだッ……!!」
心を乱される。
自分を取り囲む大人の世界で、1番大切だと心掛けてきた礼儀と言葉遣い。
ヴァロンの前だと、抑えられない。
「っ……帰れよッ。
かえっ……!っ……むぐッ!」
怒鳴り続ける私の口に……。ヴァロンが食べかけの林檎を押し付けた。
「……んだよ。元気そうじゃん」
目を細めて意地悪そうに笑って、ヴァロンが私を見つめて言った。
「いいぜ、もっと怒れよ。
お前は真面目すぎ!もっと怒鳴れよ。最初会った時みたいにさ、我慢せず言えって。
……あれが、本当のお前だろ?」
「……ッ」
最初ーー?
リディアに対するヴァロンの態度を生意気だと思って、注意したあの時。
嫌いだと思ったら、組手して、ワクワクして……。ヴァロンを自由組手に誘った、あの時?
ーーそう、か。
あの時から、か……。
君は私が唯一、本心をぶつけた相手。
私を知ってほしくて……。君を知りたくて……。
私はヴァロンに、甘えたかった。
男なのに、ヴァロンに抱いた乙女心。
……だったんだ。
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