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第5章 (3)ヴァロンside
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【6月12日】
翌朝ーー。
目を覚ました俺はアカリを起こさないようにベッドから起き上がると、床に割れて散らかった食器を片付けて風呂場に向かった。
昨日とは違って熱いシャワーを頭から浴びる。
久々に熟睡した。
グチャグチャだった感情はすっかり無くなっていた。
それは、アカリのおかげだ。
『どうもしないよ。何も変わらない』……。
彼女が俺に笑顔でそう言ってくれたからだ。
下手な慰めや否定の言葉じゃなくて、真実がどうであれ変わらないと言ってくれた。
俺自身を信じて、愛してくれた。
ーーもう、大丈夫。
闇雲に愛を求めて暴走したりしない。
過去に怯えて卑屈になったりしない。
ちゃんと自分自身に向き合って、決着を付けようと思った。
……。
風呂から上がって、身支度を整えて脱衣所の扉を開けると……。フワッと甘い香りがした。
「……あ!ヴァロン、おはよう!」
元気な明るい声。
俺の目に映ったのは、笑顔でキッチンに立って朝食を作るアカリ。
「もうすぐ朝ご飯出来るから待っててね!ヴァロンの好きな甘いフレンチトーストだよ!」
俺に向かって最高の笑顔を見せてくれる。
可愛いアカリの笑顔。
いつも俺に、元気をくれる。
昨日の今日でどんな表情をしていいのか分からなかった俺に、彼女はなんの躊躇いもなく微笑んでくれた。
「……おはよう、アカリ」
だから、アカリの笑顔に俺はつられて微笑んだ。
すごく自然に微笑み合って、昨日の事なんてなかったみたいに穏やかだった。
ーーでも。それじゃあ、駄目だ。
このまま何も無かった事にしちゃ、駄目だ。
アカリがぶつけてくれた愛に、俺は真正面から答えなくちゃならないと思った。
翌朝ーー。
目を覚ました俺はアカリを起こさないようにベッドから起き上がると、床に割れて散らかった食器を片付けて風呂場に向かった。
昨日とは違って熱いシャワーを頭から浴びる。
久々に熟睡した。
グチャグチャだった感情はすっかり無くなっていた。
それは、アカリのおかげだ。
『どうもしないよ。何も変わらない』……。
彼女が俺に笑顔でそう言ってくれたからだ。
下手な慰めや否定の言葉じゃなくて、真実がどうであれ変わらないと言ってくれた。
俺自身を信じて、愛してくれた。
ーーもう、大丈夫。
闇雲に愛を求めて暴走したりしない。
過去に怯えて卑屈になったりしない。
ちゃんと自分自身に向き合って、決着を付けようと思った。
……。
風呂から上がって、身支度を整えて脱衣所の扉を開けると……。フワッと甘い香りがした。
「……あ!ヴァロン、おはよう!」
元気な明るい声。
俺の目に映ったのは、笑顔でキッチンに立って朝食を作るアカリ。
「もうすぐ朝ご飯出来るから待っててね!ヴァロンの好きな甘いフレンチトーストだよ!」
俺に向かって最高の笑顔を見せてくれる。
可愛いアカリの笑顔。
いつも俺に、元気をくれる。
昨日の今日でどんな表情をしていいのか分からなかった俺に、彼女はなんの躊躇いもなく微笑んでくれた。
「……おはよう、アカリ」
だから、アカリの笑顔に俺はつられて微笑んだ。
すごく自然に微笑み合って、昨日の事なんてなかったみたいに穏やかだった。
ーーでも。それじゃあ、駄目だ。
このまま何も無かった事にしちゃ、駄目だ。
アカリがぶつけてくれた愛に、俺は真正面から答えなくちゃならないと思った。
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