【R18】夢の言葉と虹の架け橋【続編①】

番外編 秘密の約束〜ギルバートside〜

１-４

「アカリちゃん、久しぶり～。
なに？私の髪の毛好きなの～？」

抱っこされながらリディアさんの髪をキュッと握り締めて喜ぶアカリ。
そんな無邪気なアカリを見つめるリディアさんの瞳は、とても綺麗だった。


サヤさんに聞いた事がある。
リディアさんは昔色々あって、身籠った子供を流産していると……。
そしてその時の影響で、もう子供を産むのが難しい身体だと……。

あんなに子供が好きなのに、自分の子供を手に抱けないなんて……。
女の人には、かなり辛い事だと思った。


リディアさんは大人っぽいし、一見頼りになるお姉さんタイプ。
そんな彼女がアカリと遊んでいる時だけは、いつも違って見える。

本当は、誰かに頼りたくて……。
自分に寄り添ってくれる人が欲しいと願う、ただの少女のように僕の目には映った。

……
…………。

夕飯を食べ終わってお風呂から上がると、サヤさんはアカリを寝かしつけたまま一緒にベッドで眠っていた。
二人の額に僕はそっとキスすると、可愛い寝顔をじっと見つめて思わず微笑む。


「……溺愛ね」

「！っ……リ、リディアさんっ！」

背後から声を掛けられてビクッとする。
リディアさんの存在を忘れて、つい恥ずかしい事をしてしまった！
と、赤面する僕を見て彼女はくすくす笑う。


「静かにしなさい。
二人とも起きちゃうでしょ？」

リディアさんにし～っと言われて、僕は慌てながら口を押さえて黙り込むと、一緒に隣の部屋に移動した。

……

…………。