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(4)リディアside
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しおりを挟むッ……ヴァロン。貴方が、ほしい。
私、なんでもするわ。
だからお願い、独りにしないで……?
私を愛して……。
私の知っている男はこうすれば悦んだ。
ヴァロンが望むならもっと色々してあげる。
でも、焦った表情をしたヴァロンは……。
私から手を引いてベッドから立ち上がろうとした。
っ……なんで?
……お願いっ、行かないでッ……!
私は心の中で叫んで、必死に彼を引き止める。
……私を、見て?
躊躇しているヴァロンの首に腕を回して、私は彼の唇を奪って……。何度も口付けた……。
……好き。
ヴァロン、貴方が好きっ……。
唇を離して見つめると、ヴァロンが熱っぽい表情で見つめ返してくれた。
「っ……リディアッ」
私の名前を呼んで……。
腰と後頭部に手を回して、ヴァロンはそっと……。
私と唇を重ねてくれた。
ヴァロンからのキス。
それだけで心臓が痛いくらい鳴り響いた。
ヴァロンの震えた唇。
明らかに慣れてない、キスだった。
……。
でも、満たされる。
まるで自分が純情な少女に戻った様に……。
彼のキス一つで、嬉しくなる。
「……。アンタ、キス下手くそ。
そんなんじゃモテないわよ……」
「っ……うっせぇ。ムカつくな」
照れて、自分の手で口元を押さえて目を逸らすヴァロン。
可愛い彼の姿に、思わず笑みが溢れてクスクス微笑った。
そんな私を、ヴァロンは自分の腕の中に閉じ込める様に優しく抱き締めてくれる。
私を大切にしてくれる腕。
心地良くて、ずっとこのままでいたい。
「……ねぇ。
このまま頭、撫でてよ……」
勇気を出して、彼の胸に顔を埋めたまま呟いた。
するとヴァロンは、戸惑いがちに頭を撫でてくれる。
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