スノウ2

☆リサーナ☆

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第3章(4)紫夕side

3-4-2

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「僕、今から仕事で出掛けるんスよ。そしたら暫くは帰って来られないんで、挨拶に来ました。
だってホラ、紫夕しゆうさん僕が帰って来る頃には、もうここには居ないかも知れないでしょう?」

その口調や言葉から、響夜きょうやは察しているようだった。
俺がこっち側には来られない事に気付いた事。そして、ここを去る事を考えている事をーー……。

「あと、報告です。
杏華きょうかさん、本部に戻って無事に一命を取り留めたそうッスよ」

「……」

「それから、アイツの手術も無事に終わりました。
今のところ大きな拒絶反応もなくて、早ければあと数時間で目覚める可能性もあるそうですよ」

「……」

「……、……会いに行かないんスか?」

最後の質問だけ、それまで弾むようだった響夜きょうやの声が少しだけ静かに聞こえた。

必要な物が全て集まって、俺達がここに戻って来てからすぐにゆきの治療は始まった。昼過ぎからついさっきまで、十二時間以上の大掛かりな手術。
手術中はダメだと外されて返された指輪をもう一度はめてやって、「よく頑張ったな」って言いに言ってやりたいのに、身体が動かない。

言葉を交わすつもりなんてなかった。
けど、響夜きょうやの質問の仕方があまりに優しかったから、俺は気付いたら口を開いていた。

「……いっぱい間違えちまったからな」

「間違えた?」

ゆきの為だ、って、俺はアイツのせいにしてこの数ヶ月生きてきたんだ。
それなのに、答え合わせしてみたら散々で……。俺はゆきが喜ぶような事、何一つ出来てなくて……」

守護神ガーディアンを辞めて本部を出たが、俺があの時勇気を出して相談していたら、杏華きょうか達と居られる今があったかも知れない。
そしたら、杏華きょうかが傷付く事も、海斗かいとが怒りに震えた涙を流す事もなくて……。ゆきが目覚めた時、みんなで一緒に笑えていたかも知れないんだ。
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