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第9章(1)紫夕side
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しおりを挟むこっそり今後の暮らしの事も考えてた。
この森の中にある家は近くに桜の木もあるし、あまり一般人は来ないから最適だが、橘やその関係者達がいつやって来るか分からない。
風磨の事も気になるし、あの事件から橘達がこの家を訪ねて来たり、何のアクションも起こして来ないのが不自然過ぎる。
俺達を静かに見守ろう、なんて、そんな考えは絶対になくて……。今のこの平和な生活は、嵐の前の静けさに違いないと思った。
だから、俺は雪と紫雪と一緒にこの家を出て、旅をしよう、って決めたんだ。
守護神を出る時にパクッてきた車は丈夫で山道や荒地も走れるし、隊員や荷物が詰め込めるように後ろが広い。そこを改造して、キャンピングカーとまで快適にはいかないかも知れないが、旅をしながら寝泊まり生活出来るように毎日コツコツ準備を進めていた。
町や村で暮らすんじゃなくて、人から離れた場所で生活する方が、雪はきっと安心出来る、って思った。
俺も、雪と紫雪と一緒に静かに暮らしたいーー。
大変な事もいっぱいあるかも知れねぇが、きっと三人なら楽しい。
守護神に居た頃は、忙しくて遠出なんて任務以外で行けなかったし、あの頃は雪があんまり外に出たがらなかったからな。
そう!初旅行に、家族旅行に、新婚旅行!!
いっぺんに兼ねて、世界中の色んな場所へ一緒に行くんだ。
この命が尽きるその日までーー……。
いや。
そんな、終わりの日の事なんて考えない。
一日でも長く、少しでも遠くに、一つでも多くの場所に一緒に行って、一緒に生きてるんだ、って実感してほしい。
明日は何処に行こうか?
明日は何をしようか?
真っ直ぐ前を向いて、一緒に未来を見て生きていきたい。
そんな想いを込めて、俺はここ数日車の改造に全力を注いでいた。
そして、ついに完成したんだ。
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