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第1章(2)ツバサside
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しおりを挟む「ふふっ、本当に仲良しね。
二人ともご両親にそっくりだから、まるでヴァロンさんとアカリさんが仲良くしてるみたいだわ」
俺の父さんと最高責任者のシュウさんは幼馴染みで親友。だから、その妻であるホノカさんも俺の両親を知ってる。
少し前の自分ならその言葉に胸を痛めていたけど、今は違う。しっかりと今を受け止めて、一緒に微笑えるようになっていた。
すると、懐かしい瞳をしたままホノカさんが言う。
「ツバサ君、本当にありがとうね」
「えっ?」
ありがとう。
突然のその言葉に俺は首を傾げた。今日の、この場の流れからしたらお世話になったのは俺の方で、まさかホノカさんからお礼を言われるなんて思ってなかったから……。
不思議そうにしていると、ホノカさんはその疑問に答えるように話を続ける。
「夢の配達人に戻って来てくれて……。そして、ミライから白金バッジを奪う、って言ってくれてありがとう。
最近ね、久々に顔を合わせたらあの子とても嬉しそうだったの。きっと、ツバサ君のおかげ」
ホノカさんの言葉に、俺の首に腕を回していた姉貴の身体がピクッと少し揺れる。密着していたから気付けた、ほんの僅かな変化。横目でチラッと見ると、その横顔は何だか寂しそうに見えた。
姉貴……。
俺の能力は、例え相手が希血でなくても父さんと同じ血を分けた姉貴には効きにくい。故に、今の姉貴が何を思い、何を考えているのかは分からない。(まあ、そもそも今はアイレンズを着けているから能力は発動しないんだけど)
「ミライはヴァロンさんから白金バッジを奪うのが夢でね。でも、それをヴァロンさんの引退によって叶えられなくて……。ならば最年少で白金バッジになる、って夢を抱いてたんだけど、怪我で断念せざる得なくて……希望を失いかけていたの。
だからツバサ君が夢の配達人になって、『ミライさんの手から白金バッジを奪う』って言ってくれた時は本当に嬉しそうだったのよ?『まだまだ、1位で居続けなきゃな!』って」
ホノカさんは嬉しそうに語ってくれるけど、姉貴の変化に気付いた俺は複雑な心境だった。
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