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第5章(4)ジャナフside
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しおりを挟む「!……うっ、わぁああ~~~!!!」
歩いて歩いて、辿り着いた先。その場所を見て、ボクは驚きと感動に声を上げた。
あ、ちなみに、ここに着くまでにコウモリさんは居たけど狼とか熊とか怖い肉食獣はいなかったよ!
ホッと一安心。
さて、話を戻そう。
「すっご~い!綺麗~!!
何コレ、何コレ!キラキラだぁ~~~!!」
行き着いた場所には中央に大きな池みたいな水溜まりがあり、その周りを囲む洞窟の壁にはたくさんの透明で尖った石がくっ付いていた。
薄暗いから最初はよく分からなかったけどランタンの光が当たれば、それはそれは綺麗に輝く。
「水晶っ?これって、水晶でしょ?!」
「みたいだな。こんな風に採掘する前の天然なやつ、俺も初めて見た」
「少し曇ったやつもあるけど、磨くともっと綺麗になるんだよねっ?
やったね、ツバサ!お宝発見!下剋上達成だね!」
これが間違いなくシャロンさんが言っていたお宝に違いない。そう思ったボクはツバサに抱き着いて喜びを表した。
……。あ、れ?
しかし、ツバサの反応が薄い。
と、言うか。彼は再び地図に目を戻すと、じっと見つめて難しい表情をしている。
「ツバサ?どうしたの?
水晶を採掘して、持って帰るんじゃないの?」
身体を少し離して尋ねると、ツバサは地図の"ある場所"を指でさして言った。
「いや、さ。
ここ、もう一つ行ける場所があるんだよ」
「!……ホントだ」
ツバサが指さした場所。そこは確かにまだボク等が行っていない場所で……。
でも、そこは今いるこの場所の更に奥ーー……。
「でも、行き止まり、だよ?」
地図に記されている場所は、壁の向こう側。
ツバサと一緒に壁を調べてみるけど、少しの隙間も無ければ、崩れて道が埋まってしまった形跡もないし……。どう見ても元々壁があって塞がっていたとしか思えない。
「まさか、絵本の世界みたいに呪文で開くとかーー……。は、ないよね?
……ーーって!ツバサ、何してんのっ!?」
「あははっ」て笑いながら冗談を言ったボクは、ツバサを見て驚き赤面する。
何故ならツバサがリュックを背中から降ろすと、羽織っていたパーカーを脱ぎ捨て、更にその下のシャツも脱ごうとしていたからだ。
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