グレイ

第１章（２）紫愛side

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「わぁ～い！いっただっきま～す！！」

午前中の訓練が終わり、私の1日のもう一つの楽しみであるお昼休憩。
アレクとパトラと食堂に来た私は、自分の目の前のテーブルに並んだ唐揚げ定食大盛りとラーメンに目を輝かせて手を合わせた。

守護神ガーディアンの食堂のご飯も、美味しいんだよね～。しかも！何が良いって、すごく安いの！
唐揚げ定食大盛り（ご飯と味噌汁お代わり自由）500エンに、ラーメン300エン。計800エンで私の胃袋を満たしてくれる飲食店なんて、なかなかないからね～。

「っ、ん～！！おいひぃ～！！」

「紫愛シア！なんて可愛いの！！まるで頬袋にたくさん食べ物を詰めたリスのようだわぁ～！！」

「なかなかオレと同じ量食うヤツはいねぇよなぁ……」

唐揚げを頬張り幸せそうにモグモグする私を正面の席から見たパトラは、頼んだうどんをそっちのけに両手で頬を抑えながら幸せそうに。その横で、私とまったく同じメニューを食べてるアレクはまた苦笑いしてる。
パトラは私がたくさん食べるのを喜んでくれるし、アレクは同じ位食べてくれるから、ほんっとにこの二人と食事をするのは気兼ね無い。

ルンルン気分でパクパクと食事を進める私。
しかし、そこに……。

「あ、今日は唐揚げ定食？美味しそうだね」

「！！っ、……（この、声は……っ）」

まさか、の声にゆっくりと振り返ると……。なんと、そこに居たのは第１部隊の隊長のハルさん。

本名は平野ひらの 春来はるき。年齢は25歳。
守護神ガーディアンの特殊部隊の第１隊長。魔器マギは長刀ー春永はるながー。
赤い髪と瞳で身長は175㎝。本人は男なのに童顔で可愛い顔なのを気にしてるけど、とても優しい表情はまるでアイドルのような癒し系だ。

……実は、私も密かに憧れていて、初恋の人。
普段穏やかなのに、任務になるとキリッと変わっちゃうギャップがヤバいのだ！！