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第6章(3)??side
6-3-1
しおりを挟むここは、深い、暗い森の奥にある病院が併設された研究所。
僕が切り離された左腕を持ち、ボタボタと傷口から血を流しながら戻って来ると、白衣を着た奴等は悲鳴をあげながら大騒ぎをしている。
うるさい。
僕は、お父さんの所に行くんだ。
白衣の奴等が止めるのを振り払って、僕は父の待つ部屋へと足を進めた。
僕が扉を開けると、お父さんはいつもと変わらず穏やかに「おかえり」と笑顔で迎えてくれた。
そして、「おや、ずいぶんと派手にやられたな」と嬉しそうにしながら、僕の左腕の手当をしてくれる。
お父さんはすごいんだ。
切り離された左腕を渡すと、部下達を呼んですぐに元に戻してくれる。
「それで?どうだった?紫愛ちゃんは?」
手術中、お父さんが僕にそう尋ねた。
僕は答える。
「うん、すごく良かったよ。ゾクゾクした!
あんな子を僕のお嫁さんに選んでくれるなんてッ……さすが、お父さんだッ!!」
僕が身体を震わせながらそう言うと、お父さんもすごく嬉しそうに笑って頭を撫でてくれた。
「そうだろう?
なんたってあの子は、本当はお父さんと結ばれるべきだった花嫁さんの娘なんだ。
だから、お前があの子と結ばれて、お父さんの果たせなかった夢を叶えておくれ?燎磨」
「はいっ、お父さん!」
お父さんが喜んでくれるなら、僕は何でもする。
お父さんが与えてくれた、僕の素晴らしい力で……。地獄の門番の力で、お父さんの役に立つんだ。
待っててね、紫愛ちゃん。
もうすぐ、君を迎えに行くよ。
幸せな未来を想像して、僕はお父さんと一緒に笑った。
……
…………。
【グレイー上巻ー終わり】
※下巻の公開は2025年秋頃を予定しております。
このまま続きます(この作品の続きで再開します)ので、この作品を本棚に入れたまま更新をお待ち下さい。
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