7 / 163
第1章(2)アカリside
2-1
しおりを挟む……
…………。
幼い頃、駄々を捏ねた。
お父さんがいる友達が羨ましくて羨ましくて、お母さんに酷い事を言った。
”パパがほしい!”
”一緒に居てくれないパパなんて嫌い!って……。
優しかったサヤ母さんがたった一度だけ、私を叩いて怒った記憶。
……なんでかな。
あの時、思わずそう言ってしまった気持ち。
寂しくて、羨ましくて、悲しくて、切ない気持ちが……。
今のヒナタの気持ちが、私には痛いくらいに分かる筈なのに……。
私は、何も言えなかった。
感情的になって、手を上げてしまった。
そして今。
私は、あの時のサヤ母さんと同じ立場にいる。
どちらの気持ちも、立場も分かりながら私が上手く行動出来ないのは……。
私自身に迷いがあるからだ。
お母さん、教えて?
お母さんはどうやって、乗り越えたの?
お父さんを忘れる事が、出来たの?
……
…………。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる