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第2章(1)アカリside
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【数時間後】
スッキリする為に浴びた熱いシャワーも……。
心を落ち着かせる為に炊いたお香も、効果なんてちっともない。
「……」
深夜、広い寝室のベッドで一人。
私は眠れぬ夜を過ごしていた。
”キス、してもいい?”
そう問い掛けてくれたユウさんに、応える事が出来なかった私。
あの後、ユウさんは固く目を閉じた私にキスをした。
……。
でも、柔らかい温もりを感じたのは……。
唇ではなく、額だった。
驚いて目を開けた私に、ユウさんは微笑んで「おやすみ、またな」って言って、帰って行った。
「っ……」
布団に包まって、自分の身体をギュッと抱く。
好きになる、って決めたのにあんな態度をとってしまった自分が嫌になる。
ユウさんとは、もう恋人。
しかも、いずれは彼と結婚する前提のお付き合い。
手を繋いだり、抱き合ったり、キスしたり……。
そのうち、それ以上の事だって求められて、する時だって……くるのだ。
ヴァロン以外の人に、触れられる日が……くるんだ。
そう思ったら、何故だか涙が溢れてくる。
独りきりの寂しい夜のベッド。
冷たい布団。
落ち込む度に人肌が恋しくて、抱き締めてほしいと願ってた。
……。
でも、誰でも良かった訳じゃなかった。
私が求めているのは、今もたった一人……。
「……っ」
頭を過った想いと、今でも鮮やかに思い出せる愛おしい彼の姿を必死に閉じ込めるようにして、私は長い夜が明けるのを待ち続けた。
……
…………。
スッキリする為に浴びた熱いシャワーも……。
心を落ち着かせる為に炊いたお香も、効果なんてちっともない。
「……」
深夜、広い寝室のベッドで一人。
私は眠れぬ夜を過ごしていた。
”キス、してもいい?”
そう問い掛けてくれたユウさんに、応える事が出来なかった私。
あの後、ユウさんは固く目を閉じた私にキスをした。
……。
でも、柔らかい温もりを感じたのは……。
唇ではなく、額だった。
驚いて目を開けた私に、ユウさんは微笑んで「おやすみ、またな」って言って、帰って行った。
「っ……」
布団に包まって、自分の身体をギュッと抱く。
好きになる、って決めたのにあんな態度をとってしまった自分が嫌になる。
ユウさんとは、もう恋人。
しかも、いずれは彼と結婚する前提のお付き合い。
手を繋いだり、抱き合ったり、キスしたり……。
そのうち、それ以上の事だって求められて、する時だって……くるのだ。
ヴァロン以外の人に、触れられる日が……くるんだ。
そう思ったら、何故だか涙が溢れてくる。
独りきりの寂しい夜のベッド。
冷たい布団。
落ち込む度に人肌が恋しくて、抱き締めてほしいと願ってた。
……。
でも、誰でも良かった訳じゃなかった。
私が求めているのは、今もたった一人……。
「……っ」
頭を過った想いと、今でも鮮やかに思い出せる愛おしい彼の姿を必死に閉じ込めるようにして、私は長い夜が明けるのを待ち続けた。
……
…………。
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