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第3章(1)アカリside
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【五月中旬/港街】
「お疲れ様でした。お先に失礼します!」
パート先のパン屋さん。
15時上がりの私は私服に着替え終わると、残っているみんなに挨拶をして更衣室を後にした。
五月の始めから新しい店長さんに代わり、それに伴ってやはり多少の仕事のやり方は違うから、新たに覚える事もあって毎日が忙しい。
けど……。
大変だったが、余計な事は考えず駆け抜けていける時間は、今の私には良かったのかも知れない。
仕事が終わり、子供達を保育所に迎えに行き、家事をしていれば、嫌でも時間は過ぎて行くのだから。
「あ、アカリ?」
「!……あ」
気付けば溜め息を吐きそうになるがグッと堪えて、保育所までの道のりを早足で進もうとすると、そんな私を誰かが呼び止める。
声の方に顔を向けると、そこに居たのは優しく微笑むユウさんだった。
……
…………。
「お疲れ様でした。お先に失礼します!」
パート先のパン屋さん。
15時上がりの私は私服に着替え終わると、残っているみんなに挨拶をして更衣室を後にした。
五月の始めから新しい店長さんに代わり、それに伴ってやはり多少の仕事のやり方は違うから、新たに覚える事もあって毎日が忙しい。
けど……。
大変だったが、余計な事は考えず駆け抜けていける時間は、今の私には良かったのかも知れない。
仕事が終わり、子供達を保育所に迎えに行き、家事をしていれば、嫌でも時間は過ぎて行くのだから。
「あ、アカリ?」
「!……あ」
気付けば溜め息を吐きそうになるがグッと堪えて、保育所までの道のりを早足で進もうとすると、そんな私を誰かが呼び止める。
声の方に顔を向けると、そこに居たのは優しく微笑むユウさんだった。
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