夢の言葉と約束の翼(上)【続編⑤】

☆リサーナ☆

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第7章(3)ユイside

3-6

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「……まだ、間に合いますか?」

溢れていた涙を片手で拭って、もう一度勇気を貰いたくてレイさんに問い掛ける。


「私に出来る事、っ……ありますか?」

「はいっ、当たり前です!
ユイさんにしか出来ない事が、たくさんあります!!」

その言葉を聴いたら、胸が弾んで抑えられなかったーー。

力一杯答えてくれたレイさんに、気付いたら私は抱き付いていた。



やっと気付いた。
探していた答えを、やっと見付けた。

リディア母さんが、私に手紙を託した想い。
それは私をアカリさんに会わせる為でも、ヴァロンさんに会わせる為でもなかった。

『広い空の下、たくさんの人と繋がりなさい』

狭い世界に閉じ込まらず、色んな人と出会って欲しいという願いだったんだ。


突然私に抱き付かれて固まってしまったレイさんからゆっくり離れると、空を見上げた。

この広い空で大切なものを見付けるのは大変だけど、今の自分ならば……。
いや、大切な人達とならばもう一度出逢えると信じられた。


ーーちなみに。
レイさんが私にとって本当の意味で大切な人だと気付くのは、もう少し先の事だ。

……
…………。
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