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第22章(1)スズカside
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しおりを挟むマオ様が私に習って、あんなに一生懸命に優しい瞳で作り上げた猫のぬいぐるみを贈る相手。
あの視線の先に居た人は、もっと……。
「ーースズカ!
もうすぐ奥様が到着されてしまうわよ。早く準備しなきゃ」
「!……あ、そうね。ごめんなさいっ」
同僚に声を掛けられてハッとすると、時刻は間も無く奥様がご到着予定の時間。
私がマオ様の事をどれだけ考えたところで、間も無くミネア様と結婚なさる事は変えられない現実だ。
私はそう自分に言い聞かせて、今は奥様をお迎えする為の準備に励んだ。
けれど。
この奥様との出逢いが、平凡な私の運命を大きく変える事となる。
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