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7話 デルタ様との会話 その1
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「一体、なんの御用ですか……? デルタ・バレット侯爵」
「スモーキー・デリカース伯爵。そんなに敵意を剥き出しにしないでくれ」
「それは難しいですね……」
「やれやれ、過ぎたことをいつまでも根に持つタイプのようだな」
「なんですと……?」
これはお父様とデルタ様の玄関先でのやり取りだ。あの昼食の一件から数日が経過し、デルタ様がデリカース家にやって来ていたのだった。玄関先で彼を出迎えたのはお父様と私になるけれど……いきなり、一触即発の雰囲気が漂っていた。
当り前のことだけどね……デルタ様はまったく悪びれる様子もなく訪れたんだから。
「慰謝料についての話と考えてよろしいのですかな?」
「詳しい内容については後で話すさ……それよりも、侯爵をいつまでも玄関先に待機させておくのは失礼だと思うのだが? 客室に案内してもらえないのか……んん?」
「……すぐに案内いたします。済まないが、頼めるか?」
「か、畏まりました……旦那様! それでは、バレット侯爵……こちらへどうぞ」
「うむ、ありがとう」
近くに立っていた使用人に案内され、デルタ様は奥の客室へと歩いて行った。私はお父様に視線を合わせる……お父様はなんとも微妙な表情をしていた。
「お父様……どうしましょうか……?」
「まあ、まずはバレット侯爵の話を聞くとしようか。貴族街のレストランで再会したのが、今回の訪問に繋がっている可能性もあるが……まずは、慰謝料の件を押し通すのも良いかもしれんな」
「は、はい……」
「心配することはない、フラウ。お前は必ず、私が守ってやる」
「ありがとうございます、お父様……!」
正直、私だけでデルタ様と話すのは恐怖以外のなにものでもないけれど、お父様が一緒に居てくれれば安心感が増すわ。なんとか切り抜けられると思う。
「まあ、万が一の時に備えてアンジェリカとあの方が控えているからな……まあ、心配することはないさ」
「えっ……?」
良く聞こえなかったけれど、アンジェリカ姉さまが待機しているって言わなかった? どういうことか分からなかったけれど、わたしはまず、目の前のことに集中することにした。デルタ様が入って行った客間へと向かうことにする。
「スモーキー・デリカース伯爵。そんなに敵意を剥き出しにしないでくれ」
「それは難しいですね……」
「やれやれ、過ぎたことをいつまでも根に持つタイプのようだな」
「なんですと……?」
これはお父様とデルタ様の玄関先でのやり取りだ。あの昼食の一件から数日が経過し、デルタ様がデリカース家にやって来ていたのだった。玄関先で彼を出迎えたのはお父様と私になるけれど……いきなり、一触即発の雰囲気が漂っていた。
当り前のことだけどね……デルタ様はまったく悪びれる様子もなく訪れたんだから。
「慰謝料についての話と考えてよろしいのですかな?」
「詳しい内容については後で話すさ……それよりも、侯爵をいつまでも玄関先に待機させておくのは失礼だと思うのだが? 客室に案内してもらえないのか……んん?」
「……すぐに案内いたします。済まないが、頼めるか?」
「か、畏まりました……旦那様! それでは、バレット侯爵……こちらへどうぞ」
「うむ、ありがとう」
近くに立っていた使用人に案内され、デルタ様は奥の客室へと歩いて行った。私はお父様に視線を合わせる……お父様はなんとも微妙な表情をしていた。
「お父様……どうしましょうか……?」
「まあ、まずはバレット侯爵の話を聞くとしようか。貴族街のレストランで再会したのが、今回の訪問に繋がっている可能性もあるが……まずは、慰謝料の件を押し通すのも良いかもしれんな」
「は、はい……」
「心配することはない、フラウ。お前は必ず、私が守ってやる」
「ありがとうございます、お父様……!」
正直、私だけでデルタ様と話すのは恐怖以外のなにものでもないけれど、お父様が一緒に居てくれれば安心感が増すわ。なんとか切り抜けられると思う。
「まあ、万が一の時に備えてアンジェリカとあの方が控えているからな……まあ、心配することはないさ」
「えっ……?」
良く聞こえなかったけれど、アンジェリカ姉さまが待機しているって言わなかった? どういうことか分からなかったけれど、わたしはまず、目の前のことに集中することにした。デルタ様が入って行った客間へと向かうことにする。
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