異世界に転生した俺は農業指導員だった知識と魔法を使い弱小貴族から気が付けば大陸1の農業王国を興していた。

黒ハット

文字の大きさ
26 / 36

第26話、戦いの後で

しおりを挟む


 戦場での戦いは我が軍の完全な勝利で終わり、砦に帰る途中で側近たちや兵士は喜んでいるが、目の前でバーカビ国王が倒されたのを見ていたのに王国軍に勝った実感が湧かなかったのは何故だろう。

 砦に戻ると砦に残っていた兵士が歓声を上げて出向かえている、その中にオーロラさんの姿もあり、俺の傍に来て。

「アラン様の無事な姿を見て安心しました」

 オーロラさんは勝利の祝いの言葉は言わずに俺の無事な姿に安心したと言ったがどうしてだろう。

 その日は日も暮れて疲れているので側近たちと兵士には早く休むように言い、俺も部屋に行くとオーロラさんも一緒に部屋に付いてきて部屋に入ると俺に抱き着き。

「無事で良かった。もう1人は嫌」

 俺に何かあるとオーロラさんは親兄弟もバーカビに殺されているので1人になるのを恐れていたのだろう。

 俺はそんなオーロラさんが愛おしく、抱きしめてキスをした後で。

「大丈夫だ! 俺は簡単に死なないよ」

「うん、もう私を1人にしないでね」

 オーロラさんは勝敗よりも俺に何かあって1人になるのを恐れていたみたいで。

 俺は良い事を思いつき。

「そうだ! 結婚して子供を沢山作れば家族が増えて賑やかになるから結婚しよう」

「え? それって、もしかしてプロポーズなの?・・・・」

「ん? ・・・・可笑しいか?・・・・」

「プロポーズはもっとロマンティックな方が良いわ。やり直しね」

 俺は時と場所を考えて再度プロポーズのやり直しをすることになったのだ」。



 次の日に戦場では敵味方だった兵士に一緒に戦場の跡片付けするように命じて死骸は火魔法で火葬して石碑を建てた。

 何故バーカビを倒したのに勝利した実感がないのは、これからしなければいけない面倒な事を考えていたからみたいなのだ。

 最初にしたことは、降伏した貴族たちと兵士たちの処遇をどうするかでデニスに聞くと。

「今までは貴族なら、賠償金を支払えば領地に帰しますが賠償金を払いない時は奴隷商人に売るのが普通です。兵士は味方の兵士にするのが習わしです」

 デニスの話を聞いて驚いた。当たり前かも知れないがまるで人権などこの国にはないみたいだ。

 降伏した貴族たちと会って面談して心眼で見たが、戦いに参加したのは子爵と男爵の下級貴族が多く伯爵は1人だけだ。

 弱小貴族は家族を人質に取られて仕方なく戦いに参加して途中で離脱も出来ないでバーカビの命令に従っていたみたいなのだ

 事情を知った俺は貴族たちを領地に帰し、出来たなら人質になっている家族を取り戻す努力はすると言っておいたが、俺と同じ弱小貴族たちは何度も礼を言いながら領地に帰って行った。

 兵士は個人の判断に任せて故郷に帰る者には帰らせて我が軍に入りたいものは入らせた。


 問題はナル王都にいる貴族たちをどうするかで、特に今回の首謀者のノウタリ公爵とドクフナー親子をこのまま処罰せずに置いてはこの国を立て直せないだろう。

 その為に諜報部にナル王都の状況を調べる為に早急にナル王都に向かわせた。


 砦から屋敷に帰り、王都に詳しいドリスさんと王宮に詳しいオーロラさんも加えて側近たちとこれからの話し会いをするとデニスが。

「兵を連れて王都にいるバーカビ派の貴族たちを処罰しなければ何もできませんので早急に王都に向かうべきです」

 バニーが反対して。

「ナル王都を制圧するのは当然ですが、制圧した後はこの国をどうするのですか。それを決めてから王都に行くべきです」

 アニーも続けて。

「私はオーロラさんが正式なアーサー王国の後継者なので女王になって国を治めれば良いと思います。私たちが助ければ可能だと思います」

 俺は黙って皆の考えを聞いているのは、此れから一丸となって国作りをしていくのに不平不満を残したくないので思っていることを吐き出させたいのだ。

 アニーの意見に対してオーロラさんがハッキリと。

「確かに私は、血筋は正式な後継者ですが女王になる気はありません。何故ならこの乱れた国を私は血筋が良いだけで立て直す力はありません。無理です」

 その後も皆は1時間程、色んな事を言いそれまで黙っていた行政官のブラッドが口を開き。

「皆さんは、色々言いましたが私は子爵から国王の座に就いた前例が無いのなら力で今の貴族たちを罷免して、新しい国を興して新しい秩序のある国作りに協力した人を新しい貴族に登用すれば良いのではないですか。勿論新しい国王にはアラン様が就くべきです」

 ドリスさんが最後に。

「誰が考えてもブラッドさんの言うのが正しいと思うわ。この乱れた国を立て直すのを今の貴族たちに任せられると皆さんは思うの? アラン様以上の適任者がいるの? それにアラン様とオーロラさんが結婚すれば子供は正式な王家の血筋で誰も文句を言えないでしょう。文句を言う貴族がいたならそんな貴族には私が何も取引をして上げずに潰してみせるわ」

 俺がそれでも黙っているとデニスが。

「アラン様、皆が勝手なことを言って申し訳ございません。アラン様の意見をお聞かせください」

「皆の意見を聞けて良かった。俺は新しい国を興すつもりだ。新しい国は、奴隷制度は犯罪者奴隷を残し禁止する。国民には差別をなくし平等で自由な国にするつもりだと発表する。細かい事はこの国の全ての貴族を鎮圧してから決める。ナル王都には1週間後に遠征する。連れて行く兵士は5千人以内にする予定だ」

 バニーが。

「5千人は多すぎます。弓部隊100、騎馬部隊100,土魔法隊100、兵士千人もいれば十分です。それにクエン伯爵とカーク男爵も絶対、付いてくるでしょうから」

 確かにバーカビの国王軍を破ったクーラク子爵軍に歯向かう貴族はいないだろうが、用心をするに越した事はないだろう。

 案の定クエン伯爵とカーク男爵も今では俺の同盟者なのに家臣みたいで王都に着いていくと言い張り、護衛の兵士を50人だけを連れて同行するのを許した。


 ナル王都にはオーロラさんとドリスさんも馬車で同行する事になったが、兵士たちの食料の用意はドリスさんのアリス商会が全てしてくれて助かったのだ。

 勿論アリス商会は商売なのでお金を払っている。
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。  帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。  しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。  自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。   ※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。 ※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。 〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜 ・クリス(男・エルフ・570歳)   チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが…… ・アキラ(男・人間・29歳)  杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が…… ・ジャック(男・人間・34歳)  怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが…… ・ランラン(女・人間・25歳)  優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は…… ・シエナ(女・人間・28歳)  絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……

異世界転生した元開発担当、チート農業スキルで最高級米を作って「恵方巻」を流行らせます!没落令嬢と組んでライバル商会をざまぁする

黒崎隼人
ファンタジー
コンビニ弁当の開発担当だった俺は、過労の果てに異世界へ転生した。 手に入れたのは、触れるだけで作物を育て、品種改良までできる農業チートスキル『豊穣の指先』。 でも、俺が作りたいのは普通の野菜じゃない。 前世で最後に食べ損ねた、あの「恵方巻」だ! 流れ着いた先は、パンとスープが主食の田舎町。 そこで出会ったのは、経営難で倒産寸前の商会を切り盛りする、腹ペコお嬢様のリリアナだった。 「黒くて太い棒を、無言で丸かじりするんですか……? そんな野蛮な料理、売れるわけがありません!」 最初はドン引きしていた彼女も、一口食べればその美味さに陥落寸前? 異世界の住人に「今年の吉方位を向いて無言で願い事をする」という謎の風習を定着させろ! 米作りから海苔の養殖、さらにはライバル商会とのバトルまで。 チート農家と没落令嬢がタッグを組んで挑む、おいしくておかしなグルメ・サクセスストーリー、開店!

無能と追放された鑑定士、実は物の情報を書き換える神スキル【神の万年筆】の持ち主だったので、辺境で楽園国家を創ります!

黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――勇者パーティーの【鑑定士】リアムは、戦闘能力の低さを理由に、仲間と婚約者から無一文で追放された。全てを失い、流れ着いたのは寂れた辺境の村。そこで彼は自らのスキルの真価に気づく。物の情報を見るだけの【鑑定】は、実は万物の情報を書き換える神のスキル【神の万年筆】だったのだ! 「ただの石」を「最高品質のパン」に、「痩せた土地」を「豊穣な大地」に。奇跡の力で村を豊かにし、心優しい少女リーシャとの絆を育むリアム。やがて彼の村は一つの国家として世界に名を轟かせる。一方、リアムを失った勇者パーティーは転落の一途をたどっていた。今さら戻ってこいと泣きついても、もう遅い! 無能と蔑まれた青年が、世界を創り変える伝説の王となる、痛快成り上がりファンタジー、ここに開幕!

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

処理中です...