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第2章 七魔編-七魔団vsBOX・FORCE-
[第25話:Suppressio complebitur]
しおりを挟む「…私は、これで"ヴァリアル"を倒した…。」
迅雷寺はそう言うと、左右の刀を力強く握りしめて樫間に突っ込んだ。
「"虎の意地"…よ…。覚悟っ!!!」
迅雷寺は、2つの刀を身体の前で交差させた。
「…"桂流、双撃:雷虎羊樹重"っ!!!」
迅雷寺が、刀を交わせて攻撃を放った。
2つの刃が樫間に襲いかかる。
(…かっしー…悪いけど、好きにはさせないよ…!)
迅雷寺は2つの刀を大きく振り切った。
…しかし、その攻撃が成功した感触は感じられなかった。
「…俺への勝利を確信したな?」
その声が迅雷寺の脳裏に響き渡る。
「…なっ…何処から…。」
迅雷寺は慌てて周囲を見渡した。
しかし、何処にも声の主は存在しない。
「…"悪魔の双剣"には勝てない。
余計な思考が、その身を滅ぼす事を思い知れ。」
再び、迅雷寺の脳裏に声が響いた。
その声と共に、複数の斬撃が迅雷寺の身体を襲った。
「…なっ…。」
迅雷寺は身体の至る所に斬撃を受け、その傷からは血が溢れ出た。
遂には力尽きて、彼女は膝から崩れ落ちた。
その背後から霧のように現れたのは、樫間であった。
「…"白光霧限斬"。
大人しく眠れ。"雷虎"よ。」
樫間は、迅雷寺の姿に振り向きもせずにそう呟いた。
"悪魔の双剣"を納刀すると、樫間は静かに目を閉じた。
(…"制圧完了"。)
_
一方、東雲と古織はというと…。
「"鮫皇装:鮫突旋風棍"っ!!!」
古織は全身を橙色のオーラに包みながら、東雲に突っ込んだ。
「…何度やっても、同じよっ!!!」
東雲は"物体操作"を駆使して、向かい来る古織に周囲の物体を飛ばした。
しかし、古織の全身を包む橙色のオーラが防護壁となって、次々に物体の襲撃を阻止した。
古織は東雲との距離が十分に近づいたのを確認して、"鮫破舵"を振りかぶった。
(…まずいっ…!)
東雲は咄嗟に、"悪魔の旋棍"を身体の前で交差させた。
そして、暗黒のオーラを自身の周囲に発生させて"防護壁"を作った。
古織は、"防護壁"ごと"鮫破舵"で振り殴った。
東雲の"防護壁"は、"鮫破舵"を防ぐも徐々にその威力を弱めていっている。
「…ふふっ、"悪魔の力"をも制圧できるのね…。
私の、"天属性"の力ぁぁぁぁ!!!」
古織の"鮫破舵"の威力が増幅し、東雲がそれに屈するかと思われた。
その瞬間。
強烈な殺気を感じ、古織はスッと背後に振り返った。
しかし、時すでに遅し…。
「…あんたが…ここにいるって事は…椎菜さんは…。」
古織の両肩にそれぞれ、"悪魔の双剣"が突き刺さった。
古織は、その痛みに耐えながらも瞬時に状況を把握してそう呟いた。
「…察しが良いな。流石、"元諜報員"ってところか。」
そう言ったのは、樫間であった。
樫間は"悪魔の双剣"を勢いよく古織から引き抜き、納刀した。
「…私の事…知ってたのね…?」
両肩に出血を伴いながら、"鮫破舵"と共にゆっくり地面に崩れ落ちながら古織はそう言った。
「…さぁ?」
樫間がそう言うと、古織は完全に地面に倒れた。
"悪魔の旋棍"を納めた東雲が、小走りで樫間の元へ近づく。
「…あ、ありがとう…。」
東雲は、軽く頬を赤ながら樫間に礼をした。
「…礼には及ばない。使命を果たしたまでだ。」
樫間はそう言うと、小型のイヤホンのようなものを取り出して右耳にはめた。
「"七魔団"総員に告ぐ。一次ミッション完了次第、集合だ。
場所は、"西新宿"。
"BOX・FORCE本部"だ。」
樫間がそう言うと、すぐにその通信機に返信が来た。
『…こちら部隊A、堀崎。了解。すぐ向かえるぜ。』
『…こちら部隊B、チャン。既にそちらに向かっている。』
堀崎、チャンがそれぞれ樫間に返答した。
「…流石だ。
これから"BOX・FORCE本部"を叩いて、大本命の"クリスティーナ・パンダ"を炙り出す。
…奴を見つけ次第、殺せ。」
樫間は、そう言いながら西新宿方面を睨みつけた。
(…終わらせる。全ての元凶を、俺の手で…。)
樫間と東雲も、共に西新宿方面へと足を運んだ。
_
(…芙美…華…リズ…さん…。)
微かに気を保ち、迅雷寺は少し遠くに見える古織の姿に手を伸ばそうとした。
すると、その視線を遮るように人が現れた。
「…あぁあ。こりゃ派手にやられたか。」
(…この声…何処かで…。)
今にも気を失いそうな迅雷寺は、不意に目の前に現れた人物にそう感じた。
「…こちら、コード:SGS。
"rabbit総長"。迅雷寺班全滅。
これから救護にあたるが、奴らは恐らく目的のポイントに向かった模様。」
その人物はそう言うと、迅雷寺に素早く応急処置を施し、
その身体をオレンジ色の雲のようなものに乗せた。
『…"rabbit"より、コード:SGS。
…事態は想定より急を要している。我々も早急に目的のポイントに向かうことにするよ。』
その人物の耳元の通信機から、そう言う男の声がした。
第3真隊の3人は、謎の人物に謎の物体に乗せられた。
その身には全て、丁寧な応急処置が施されていた。
「…ったく、"BOX・FORCE"も生温くなりやがって…。」
その人物はそう呟くと、通信機に手を当てた。
「コード:SGSよりコード:FW及びコード:Daisyへ。
各所の人員を保護次第、例のポイントへ向かってくれ。
…事態は急速に進行している。頼んだぞ。」
そう言うと、すぐにその通信に返答が来た。
『こちらコード:FW。矢島班保護完了。直ぐに向かいます。』
そして、もう1通返答が返ってくる。
『…こちらコード:Daisy。
…こちらも任務完了。…すぐ行くヨ。』
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