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8章:リア、森の中へ
Ⅴ
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何故、ロリアさんも驚いておられるのだ?
驚いているロリアさんに驚いた私は目を見開いて食い入るようにロリアさんを見た。
目を見開きあったまま見つめ合う私とロリアさん。
私は、上記の言葉を3回くらい頭の中で唱えながら・・・。
「えっ・・・とー・・・ロリアさんはこの蝶を見たことないのですか?・・・??でも、あの、ちゃんとロリアさんの言ったように祈ったんですけど・・・。」
「い、え・・・残念ながら、私の場合は微かな光の線でしか見た事がないので・・・このような美しい蝶は今回初めて見ました。やはり、血筋などがあるのでしょうね。素敵です。」
そう言って嬉しそうに微笑むロリアさん。
そんなロリアさんの笑顔に私も嬉しくなって笑う。
穏やかな時間が数分くらいその場に流れる。
なかなか動こうとしない私達に痺れを切らしたのか、蝶が私の目の前に来て高速回転し始めた。
びっくりする私。
「わっ!!!わかった!わかった!動く!動くから!そんな高速回転しないで!!目回っちゃうよ~!!!」
慌てて蝶にそう言うとピタッと止まったあと、ついてこい!と言わんばかりに飛び始めた。
蝶が飛んで行くと、蛍みたいな光が経路になって輝いている。
わぁー幻想的だあー。
光の道を見つめながら私たちは歩き出した。
楽しいな~!写真だけの本とかテレビで見た蛍みたい!!!
こうやって歩いて実際に似たような綺麗な景色が見られるのは嬉しい!嬉しすぎる!!
光に夢中になりながら歩いていると、いつの間にか出口についていた。
私達が出口に着くまで蝶はヒラヒラと飛び回って待っていてくれた。
私は指を出して蝶を止まらせる。
「案内してくれてありがとう!またよろしくね!」
お礼を蝶に言うとヒラヒラ私の周りを飛んでからペンダントの中に消えていった。
改めて森を見つめる。
もちろんスノードロップ畑があるなんて微塵も感じさせないただの森。
(この中にまだ咲かないスノードロップ畑があって、そこまで案内してくれる綺麗な蝶がいて・・・なんだか、夢見たい。)
現実にあったことなのに、ふわふわとした不思議な感覚がして胸がドキドキしている。
「そろそろルーシャ様がお茶会から戻ってくる時間ですので、玄関に行きましょう。」
「はい!」
ロリアさんの指示に従って一緒に玄関へ行く。
帰りもロリアさんの想い人はいるかなーっと庭園を見渡したけど、残念ながら人を見かけなかった。
公爵家だけあって庭園が広いから、きっとどこかには居る、と思う。
ロリアさんも来た時同様背中が残念がっているような、気がする。
いつか会える日を楽しみにしようと心に誓った私であった。
驚いているロリアさんに驚いた私は目を見開いて食い入るようにロリアさんを見た。
目を見開きあったまま見つめ合う私とロリアさん。
私は、上記の言葉を3回くらい頭の中で唱えながら・・・。
「えっ・・・とー・・・ロリアさんはこの蝶を見たことないのですか?・・・??でも、あの、ちゃんとロリアさんの言ったように祈ったんですけど・・・。」
「い、え・・・残念ながら、私の場合は微かな光の線でしか見た事がないので・・・このような美しい蝶は今回初めて見ました。やはり、血筋などがあるのでしょうね。素敵です。」
そう言って嬉しそうに微笑むロリアさん。
そんなロリアさんの笑顔に私も嬉しくなって笑う。
穏やかな時間が数分くらいその場に流れる。
なかなか動こうとしない私達に痺れを切らしたのか、蝶が私の目の前に来て高速回転し始めた。
びっくりする私。
「わっ!!!わかった!わかった!動く!動くから!そんな高速回転しないで!!目回っちゃうよ~!!!」
慌てて蝶にそう言うとピタッと止まったあと、ついてこい!と言わんばかりに飛び始めた。
蝶が飛んで行くと、蛍みたいな光が経路になって輝いている。
わぁー幻想的だあー。
光の道を見つめながら私たちは歩き出した。
楽しいな~!写真だけの本とかテレビで見た蛍みたい!!!
こうやって歩いて実際に似たような綺麗な景色が見られるのは嬉しい!嬉しすぎる!!
光に夢中になりながら歩いていると、いつの間にか出口についていた。
私達が出口に着くまで蝶はヒラヒラと飛び回って待っていてくれた。
私は指を出して蝶を止まらせる。
「案内してくれてありがとう!またよろしくね!」
お礼を蝶に言うとヒラヒラ私の周りを飛んでからペンダントの中に消えていった。
改めて森を見つめる。
もちろんスノードロップ畑があるなんて微塵も感じさせないただの森。
(この中にまだ咲かないスノードロップ畑があって、そこまで案内してくれる綺麗な蝶がいて・・・なんだか、夢見たい。)
現実にあったことなのに、ふわふわとした不思議な感覚がして胸がドキドキしている。
「そろそろルーシャ様がお茶会から戻ってくる時間ですので、玄関に行きましょう。」
「はい!」
ロリアさんの指示に従って一緒に玄関へ行く。
帰りもロリアさんの想い人はいるかなーっと庭園を見渡したけど、残念ながら人を見かけなかった。
公爵家だけあって庭園が広いから、きっとどこかには居る、と思う。
ロリアさんも来た時同様背中が残念がっているような、気がする。
いつか会える日を楽しみにしようと心に誓った私であった。
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