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第四幕 ボルタ遺跡
4. 解呪
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気が付くと、さっきとは違う部屋で倒れていた。近くに魔獣はいない。着地前に風魔法を発動したから、怪我は最低限で済んだ。このくらいならポーションでどうにかなる。幸い鞄も無事だ。
周りはがれきが山積みになっている。奥には大きな虹色の光を放つ球体がある。思わずうっとりするくらい美しい。恍惚として見入っていると、内部がおどろおどろしく脈打った。あれは、なんだろう。
――そうだ!リアス。
「リアス!どこ?」
姿が見えない。よく耳を澄ませると、小さなうめき声が、がれきの下から聞こえる。
「今、助けるから!」
この量のがれきを全部運ぶのは無理だ。風魔法で次々と破壊していく。
「リアス!リアス!」
防護の魔道具で一命をとりとめたようだが、息も絶え絶えだ。こんな小さな体で、あれだけのがれきに埋もれていたのだから、無理もないだろう。
「ポーションがあるから、とりあえずそれで応急処置を。」
抱きかかえて、ポーションを飲ませようとすると、リアスが口を開いた。
「――お前、やっぱり治癒魔法は使えないんだよな?」
「――っ!」
そう。私は、子どもが覚えるような簡単な治療魔法すら使えない。どうしても魔法陣に上手く魔力が流れないのだ。
「今残っている魔力で回復をかけているが……。この調子だとそのポーションも、焼け石に水だろう。」
出血がひどい。目がうつろで、このままじゃ長くないと悟った。
「引き返しましょう。風魔法で上層に向かいます。サリーン男爵に治癒魔法をかけてもらいましょう。」
「……たぶん、そこまで持たない。それにあまり動かさないで。」
生暖かいものが、手に触れる。リアスの血だ。どうしよう。私のせいでリアスが死んじゃう。
「では、サリーン男爵をここまで呼んできます。」
「……行かないで、エディット。ここにいて欲しい。」
自分がなんとかしないと。頬を涙が伝うのが分かった、泣いている場合じゃないのに。
「――死んじゃ、いや。リアスのこと大好きなの、やっと再会できたの。だから死んだら、いやぁ!」
リアスが嬉しそうな顔をして、少し微笑んだ。
「――俺も好きだよ。エディット。今度は俺が君を守るから。」
そのまま、リアスは私の腕から離れて少しその身を伸ばした。私の唇にそっと口づけをした。
「……リアス?」
その瞬間、温かい魔力がリアスから溢れ出して、光の塊になってリアスの身体を包みこんだ。そのまま私の膝の上からふわり浮かび上がった。何が起こっているかよく分からず、私は立ち上がった。
「――どうなっているの?」
「エディット、そのローブを貸して。あとちょっと後ろ向いていて。」
光の塊から、リアスの声がする。――少年のリアスではない。大人のリアスの低い声。
「ローブ?」
「いいから!早く。」
何が起こっているか分からず、混乱していると急かされた。言われた通り、ローブを脱いで後ろを向く。
「もう、いいぞ。」
そう言われて振り返ると、黒髪に赤い眼の精悍な顔立ち。大人の姿のリアスが私のローブを着て立っていた。
周りはがれきが山積みになっている。奥には大きな虹色の光を放つ球体がある。思わずうっとりするくらい美しい。恍惚として見入っていると、内部がおどろおどろしく脈打った。あれは、なんだろう。
――そうだ!リアス。
「リアス!どこ?」
姿が見えない。よく耳を澄ませると、小さなうめき声が、がれきの下から聞こえる。
「今、助けるから!」
この量のがれきを全部運ぶのは無理だ。風魔法で次々と破壊していく。
「リアス!リアス!」
防護の魔道具で一命をとりとめたようだが、息も絶え絶えだ。こんな小さな体で、あれだけのがれきに埋もれていたのだから、無理もないだろう。
「ポーションがあるから、とりあえずそれで応急処置を。」
抱きかかえて、ポーションを飲ませようとすると、リアスが口を開いた。
「――お前、やっぱり治癒魔法は使えないんだよな?」
「――っ!」
そう。私は、子どもが覚えるような簡単な治療魔法すら使えない。どうしても魔法陣に上手く魔力が流れないのだ。
「今残っている魔力で回復をかけているが……。この調子だとそのポーションも、焼け石に水だろう。」
出血がひどい。目がうつろで、このままじゃ長くないと悟った。
「引き返しましょう。風魔法で上層に向かいます。サリーン男爵に治癒魔法をかけてもらいましょう。」
「……たぶん、そこまで持たない。それにあまり動かさないで。」
生暖かいものが、手に触れる。リアスの血だ。どうしよう。私のせいでリアスが死んじゃう。
「では、サリーン男爵をここまで呼んできます。」
「……行かないで、エディット。ここにいて欲しい。」
自分がなんとかしないと。頬を涙が伝うのが分かった、泣いている場合じゃないのに。
「――死んじゃ、いや。リアスのこと大好きなの、やっと再会できたの。だから死んだら、いやぁ!」
リアスが嬉しそうな顔をして、少し微笑んだ。
「――俺も好きだよ。エディット。今度は俺が君を守るから。」
そのまま、リアスは私の腕から離れて少しその身を伸ばした。私の唇にそっと口づけをした。
「……リアス?」
その瞬間、温かい魔力がリアスから溢れ出して、光の塊になってリアスの身体を包みこんだ。そのまま私の膝の上からふわり浮かび上がった。何が起こっているかよく分からず、私は立ち上がった。
「――どうなっているの?」
「エディット、そのローブを貸して。あとちょっと後ろ向いていて。」
光の塊から、リアスの声がする。――少年のリアスではない。大人のリアスの低い声。
「ローブ?」
「いいから!早く。」
何が起こっているか分からず、混乱していると急かされた。言われた通り、ローブを脱いで後ろを向く。
「もう、いいぞ。」
そう言われて振り返ると、黒髪に赤い眼の精悍な顔立ち。大人の姿のリアスが私のローブを着て立っていた。
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