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「メリッサ様、お久しぶりです。」
クリストファーに呼ばれて、新聞社の彼の居室に行くと、何故か氷の貴公子・ライナスもいた。
「ライナス様、どうしてここに?」
「君のコラムが連載終了になって、新聞社に問い合わせしたんです。それでクリストファー殿から、君の話を聞きました。新たに職を探しているとも。」
「は、はい。」
ライナスが、いきなり跪き、私の手を取った。
「メリッサ様、単刀直入で申し訳ないですが、私と結婚してもらえないでしょうか?」
「私とライナス様が!?ブ、ブラッドフォード公爵はお認めになっているんですか?」
いくらなんでも単刀直入過ぎる。私が固まっているとライナスが口を開いた。
「私は以前隣国の王女殿下と婚約していました。完璧な政略結婚でしたが、私なりに彼女を愛そうと思っていました。ただ彼女は隣国に嫁ぐことをとても嫌がっていたそうです。駆け落ちされて、婚約が解消になって、それ以来私は女性が信じられなくなりました。父は私が連れてくれる女性なら誰でもいいと言っています。」
「なるほど……。」
「あなたのコラムは、そんな時、私に生きる元気を与えてくれました。赤裸々な筆致に、同じ悩みを抱える者として深く共感し、さらに、このような苦境にありながらも物事を達観して捉えられる強い姿勢に、心から敬意を抱きました。」
「そう言って頂けて、嬉しいです。」
「でも、実際に仮面舞踏会で会ったあなたは、想像の何倍も傷つきやすい普通のご令嬢でした。だからSに婚約破棄されたら、あなたに結婚を申し込んで、必ずあなたを幸せにしたいと思ったんです。」
「――そうだったんですね。」
情熱的過ぎる氷の貴公子の求愛に困惑してしまう。
「もちろん、私の話もコラムに書いて頂いて結構です。昔、私を"L"としてコラムに書いてくれましたよね?あれ、とてもうれしかったんです。」
「ライナス様のことをコラムに書くんですか?!」
セドリックには黙ってコラムを書いていた。だから好き放題、彼のことを書いた。コラムの一番のファンであるライナス様のことをコラムに書くのとは、だいぶ勝手が違う。それまで黙っていたクリストファーが口を開いた。
「俺からも頼む。あのコラムが連載終了になって、惜しむ声が編集部にたくさん届いているんだ。『令嬢Mの婚約者観察日記』のL編スタートということで、どう?」
「クリストファー従兄さんまで!」
私は少し考えた。ライナス様のことはよく知らないが、公爵家との縁談はまたとない機会だ。それに、今まで縁談の全てを断ってきた彼だ。セドリックみたいになる可能性も少ないだろう。
「――分かりました。私はライナス様のことを良く知りません。それに長年連れ添った婚約者と婚約解消をしたばかりです。まず恋人同士からでよろしいでしょうか?」
「ええ、もちろんです。よろしくお願いします。」
それから、あっという間に話が進み、私たちは両家公認の恋人同士になった。
クリストファーに呼ばれて、新聞社の彼の居室に行くと、何故か氷の貴公子・ライナスもいた。
「ライナス様、どうしてここに?」
「君のコラムが連載終了になって、新聞社に問い合わせしたんです。それでクリストファー殿から、君の話を聞きました。新たに職を探しているとも。」
「は、はい。」
ライナスが、いきなり跪き、私の手を取った。
「メリッサ様、単刀直入で申し訳ないですが、私と結婚してもらえないでしょうか?」
「私とライナス様が!?ブ、ブラッドフォード公爵はお認めになっているんですか?」
いくらなんでも単刀直入過ぎる。私が固まっているとライナスが口を開いた。
「私は以前隣国の王女殿下と婚約していました。完璧な政略結婚でしたが、私なりに彼女を愛そうと思っていました。ただ彼女は隣国に嫁ぐことをとても嫌がっていたそうです。駆け落ちされて、婚約が解消になって、それ以来私は女性が信じられなくなりました。父は私が連れてくれる女性なら誰でもいいと言っています。」
「なるほど……。」
「あなたのコラムは、そんな時、私に生きる元気を与えてくれました。赤裸々な筆致に、同じ悩みを抱える者として深く共感し、さらに、このような苦境にありながらも物事を達観して捉えられる強い姿勢に、心から敬意を抱きました。」
「そう言って頂けて、嬉しいです。」
「でも、実際に仮面舞踏会で会ったあなたは、想像の何倍も傷つきやすい普通のご令嬢でした。だからSに婚約破棄されたら、あなたに結婚を申し込んで、必ずあなたを幸せにしたいと思ったんです。」
「――そうだったんですね。」
情熱的過ぎる氷の貴公子の求愛に困惑してしまう。
「もちろん、私の話もコラムに書いて頂いて結構です。昔、私を"L"としてコラムに書いてくれましたよね?あれ、とてもうれしかったんです。」
「ライナス様のことをコラムに書くんですか?!」
セドリックには黙ってコラムを書いていた。だから好き放題、彼のことを書いた。コラムの一番のファンであるライナス様のことをコラムに書くのとは、だいぶ勝手が違う。それまで黙っていたクリストファーが口を開いた。
「俺からも頼む。あのコラムが連載終了になって、惜しむ声が編集部にたくさん届いているんだ。『令嬢Mの婚約者観察日記』のL編スタートということで、どう?」
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「――分かりました。私はライナス様のことを良く知りません。それに長年連れ添った婚約者と婚約解消をしたばかりです。まず恋人同士からでよろしいでしょうか?」
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